2011年11月29日火曜日

JMRAアニュアル・カンファレンス・レポート (5)

《第80回》

スマートフォンを活用した次世代リサーチの創造
(株式会社インテージ小島 賢一氏)

スマートフォンアプリ「MyReco]を開発し、「生活者のプロフィール、生活実態、購買実態を点ではなく、線で繋げて」、生活者理解を試みた研究。

●個人的には最もおもしろい内容だと思いました。私の「ベストプレゼン賞」でした。

●MyRecoのシングルソースによって生活者理解を深める試みも重要だと思いました。

●ペーパーの最後で非常に重要な指摘をされていますので、ご紹介します。

「記憶を辿るリ・サーチから脱却し、スマートフォンの特徴を活かし、今を知る、ライブ感のあるデータを取得することは今後さらに追求していくべきだと思う。また、使えるデータへ誘導しつつ生活記録を蓄積していくことは、生活者理解につながり、かつ記録者が大規模になれば市場や生活を俯瞰し、変化を捉え、ターゲットニーズの先回りができるようになる可能性を秘めている。さらに他の様々な情報と組み合わせることで、更なる活用の広がりが期待できるのではないか」

「従来のリサーチは、企業やリサーチ会社が聴きたいことだけを、かしこまった形式で、淡々と質問に答えていくものが多いと認識している。だが、プレ調査の対象者に事後アンケートをしたところ、「振り返りが楽しいし、新しい気づきがある」「自分のペースで、気軽に回答できる」「直観的に使えるため記録しやすい」といった意見が少なからずあった。楽しんで回答できたり、回答結果が本人にフィードバックでき、役立つようなリサーチに価値があるのではないだろうか。それによって更に積極的に回答や記録をしようと覆うようになり、本音が聴きだせる。さらには、生活者が進んで情報を提供しようと思うようになる。企業と生活者が共創する時代だが、リサーチももっと生活者起点で考えるべきだと思う。リサーチと生活者の共創によって企業に貢献できる次世代リサーチを創造していきたい」

さらに言えば、生活者に貢献できるリサーチです。

まさに、MROCが目指している考えです。WEリサーチでもあります。

これらの実現をITが可能にしつつある時代が現在です。

それゆえ、その恩恵をMRは積極的に活用する必要があると思います。

****************

●14:30-14:55

スマフォ


レコーディングリサーチ


広い情報:リアルタイム


深い情報


ソーシャルデータ:人が特定できない、質も問題


個人を特定


シングルソースでみれない


購入理由


深い情報


プロファイルー生活行動・態度―購買行動・態度


生活者を俯瞰=バリューを発見


アプリ概要


MyReco(生活実態記録)


記録を誘導。


感情ボタン


日記調査


旅行の例:地図、画像の撮影


9月14日―27日2週間調査


レコーディングリサーチの事例


飲酒の飲用記録


ライブ感の醸成


① 写真の添付率が高いPC15%、RR49%


② 感想に記号、顔文字が多いPC2%、RR14%


モバイル:都度記録の特徴


③ ちょっとした食の記録率が高い


④ 時間帯の偏りが少ない:その場で記録


MyRecoでの継続意識データ収集


対象を特定し、感情で評価が把握できる


伊右衛門グリーンエスペレッソの例


感情、喜び、いいね、がっかり


レコードが多くなれば、属性X評価のフィードバック


お願い、困った、がっかりー施策のヒントへ


MyRecoでの生活者理解:記録をつなぎあわせることでバリュー発見


写真+感情+コメントで生活者像が浮き彫りに


ターゲット理解からのバリュー探索例


ターゲットの活力から、目指すベネフィットを探る


カテゴリーの結果とつなげてヒント抽出


自分らしさ、こだわり、遊び心


ビールの銘柄の特徴に合わせて作られたつまみ販売


次世代リサーチの可能性


その瞬間でしか得られない、リッチなデータ取得、生活者理解+技術、表現性


生活者への楽しさや便益提供


共創:リサーチ会社+生活者


回答の楽しさ、フィードバック








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