2010年11月26日金曜日

インサイトからマーケティング施策へ

《第43回》


今週のTOPICS

◆インサイトからマーケティング施策へ

参加への敷居の高い「学会」を除けば、日本唯一のマーケティング・リサーチの大きな大会である
2010年度JMRAアニュアルカンファレンス が、11月25日と26日に開かれました。

テーマは、Passion for the Next - ASIA- New Definitions, New Challenges, and New Frontiers.


マーケティング・リサーチのネクストステージ:アジアの新たな可能性の探求

プログラム


残念ながら、参加していないので、ここで詳細を語ることはできません。 o(;△;)o

一部は、ブログやツイッター#jmra2010)でフォローすることができます。

今回は、第2回APRCカンファレンス東京と同時開催で、海外からのゲストも参加されていたようです。

海外ゲストとの共有のツイッターの公式ハッシュタグが設定されていないので、海外ゲストがどのような印象をもったのかはわかりませんが、

出席したシンガポール代表が、#aprc #mrx のハシュタグを使ってツイートしていました。

Great time in Tokyo - the best hosts in the world! と発信していますので、満足して帰られたようです。


その代表がまた、インサイトに関連して、次のようにツイートしています。

You have to swim deep for insights

P&G Japan at APRC "data is the tip of the iceberg, insight is the ice hidden underneath"

(インサイト議論について、下記の週刊リサーチ・ブロゴスフィアの中の23番24番28番のブログ参照)

そして早速彼のブログでP&Gジャパンの桐山一憲社長の基調講演を紹介しています。

「消費者理解」を氷山にたとえ、「インサイト」を説明しています。

data is the tip of the iceberg, and you have to look under the water to find the real insights.


インサイトの3つの要素:

• truths that data don’t automatically show


• emotions and needs deep within consumers’ minds


• possess the potential for growing business



消費者への感情移入・共感(empathy with the consumer)の重要性について強調しています。




筆者が、1990年代後半、USの大手消費財メーカーのUSで行われたリサーチの社内研修に出席した時の研修タイトルは、「コンシューマー・インサイト・トレーニング」でした。


そこでのコンシューマー・インサイトの定義は、「消費者の深い理解」(deep understanding of consumers)でした。これに共通するものがあります。


ちなみに、筆者のインサイトの定義は、

「マーケティング活動(製品開発と販促)の成功ドライバー、つまり有効な製品開発や販促施策といったマーティング・アクションのアイディア」

製品開発で言えば、消費者/生活者が抱える「生活課題」とも言えます。この発見が、課題を解決するためのベネフィットをもった「製品」の開発へとアクションを導きます。


ショッパー・インサイトで言えば、消費者の購買を動機づけるアイディアといえるでしょう


どのレベルで定義するかによっても、いろいろな定義が可能でしょう。


消費者のマインド・レベルと、ビジネス上の貢献のレベルで定義するのとでは、定義の内容も変わってくるでしょう。


いずれにしても、リサーチに求められている新たな「価値」の創出であることには間違いありません。




ところで、筆者は、同じ期間に、


日本消費者行動研究学会のセミナークチコミとソーシャルメディア:インターネットと消費者行動の現在とこれから」に出席しました。


内容については、下記の週刊リサーチ・ブロゴスフィアの中の27番を参照。


その中で、クックパッドの森下光成氏が「クックパッドにみるソーシャルとコマーシャルの両立」と題して講演をされました。


「集まった声・データから見える食卓インサイト」と、その「マーケティングへの活用:食品業界における新しいマーケティングの鼓動」について説明されていました。


クックパッドのメニュー・データから「インサイト」を創出して、販売促進につながる具体的な販促施策を提案するというものでした。


まさに調査会社の果たすべき役割を実行されています。さらにインサイトを具体的な施策までに落とし込む提案活動も含まれます。


メーカー・クライアントにとっては、非常にありがたいサービスです。


調査会社もうかうかしてられません。


IT関連企業が、どんどん「消費者理解/インサイト・ビジネス」領域を侵食しています。


不況でグルインの受注本数が減ったと思っていたら、実はこれらの企業にお仕事がいっているかもしれません。


リサーチャーもこれからは、標本抽出とか統計的検定に固執する従来のリサーチャー像や業務定義の枠を超えて、


調査を企画する「リサーチ・プランナー」から、筆者が肩書で使っている「コンシューマー・プランナー」(調査結果から消費者施策を提案するプランナー)的な業務範囲の拡大志向が必要であると感じます。


これによって、リサーチがより「価値」あるものになり、ビジネスへの貢献度が上がると思います。


また、同時にリサーチャーのスキルの向上にもつながると確信します。


このためには、クライアント企業のビジネスや、マーケティング活動の理解が必須であることは言うまでもありません。



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今週のHOSMR

・Ray Poynter, ’The Handbook of Online and Social Media Research: Tools and Techniques for Market Researchers’の内容紹介メモ(著作権の侵害をしないように、独断と偏見によるポイントの要約)の第11回目です。


第19章 トレンドとイノベーション



1.リスニング

・AskingからListeningへ

・ブログ、バズ・マイニング


2.WEリサーチ

・対象者の利用

・iPhoneエスノグラフィ


3.ソーシャル・ネットワークとMR

・Facebook

・今後の急激な発展

3.1 ソーシャル・ネットワーク

・個人登録―相互繋がり-投稿(写真、ブログ、コメントなど)-管理

・議論/フォーラム、メッセージ送信

3.2 ソーシャル・ネットワークと観察調査

・大量情報のマイニングとeエスノ

3.3 ソーシャル・ネットワークと参加/観察調査

・リサーチャーがテーマを投げかけ、コミュニティ・メンバーが議論を行う

・倫理問題

3.4 サンプル源としてのソーシャル・ネットワーク

・Facebookがオンラインパネルのソースになる?

3.5 BtoBネットワーク

・LinkedIN

3.6 倫理問題とソーシャル・ネットワークとMR


4.ツイッター

4.1 ツイッター:本質

4.2 ツイッターの将来


5.ニューパワー構造とニューネットワーク

・リサーチャーのネットワークの拡大:会社間や国境を越えて


6.コラボレーションとコウ・クリエーション

・コミュニティや、ブログ・グループ、Wiki

・顧客とともに新製品やアイディアの創出

・Threadless.comの例


7.イノベーション・コミュニティ

・コミュニティの生産性を上げる4ステップ

①トレーニングや情報の共有、②各メンバーの貢献内容のトラッキング、③非生産的メンバーの排除と、関与の最低基準を知る、④多忙状態の維持

・その他のポイント

①目的の明確化と共有、②コミュニティが行うことのガイドラインの設定、③競争ではなく協働の精神、④報酬を期待しない


8.協働的定量調査

・協働的投票:リストの作成


9.モバイル・リサーチ

9.1 MRへの遅い適用

9.2 モバイル・リサーチの将来

現代:①簡単な調査、②スマートフォンによる調査、③WEリサーチのツールとして利用

将来:①PCが普及していない国での活用、②スマートフォン・ユーザーによるパネルの構築+電話調査

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週刊リサーチ・ブロゴスフィア
Weekly Research Blogosphere

*1週間の世界中のリサーチ関連の主なブログ・テーマを簡便に
レビューすることができる「週刊リサーチ・ブロゴスフィア」です。
興味をもたれたブログの詳細は、リンク参照。
⇒は投稿に対する個人的コメントです。

◆先週(11月20日-11月26日)分の世界のリサーチ・ブロゴスフィア
今回は、23ブログの30投稿をレビュー

《海外編》

1.Jeffrey Henning 's Vovici

1.Building a Cost Effective, In-House Normative Concept Test Program (11/19)

AutoTrader.comのコンセプトテストについて。

2.Factor Analysis: A Gentle Introduction (11/23)

Ray Poynterが11月19日に行った因子分析のwebinarに関連して。


2.Joel Rubinson on Marketing Research

3.digital marketing goes postal (11/23)

・QRコードについて。

3.Rearch Rockstar

4.Market Segmentation: What to Look For in A Project Proposal   (11/23)

・セグメンテーション・リサーチの企画書のチェックポイント

4.Tom H. C. Anderson - Next Gen Market Research

5.Text Analytics and Academia (11/22)

・「Always looking to learn, share and grow and even possibly collaborate.」
6.Thanksgiving (11/23)

・Happy Thanksgiving!

5.The Future Place Blog

7.Some Great Fringe Events! (11/24)

 12月6日から開催されるFestival of NewMRの追加イベントの内容。

8.Why 'not statistically significant' does not mean similar, the same, or not different - TARSK 16 (11/24)

・統計的検定について。


9.How many messages is too many in cyberspace? (11/25)
・Festival of NewMRの案内メッセージの送付に関連して。


6.Random Sampling

お休み

7.Straight Talk with Nigel Hollis

お休み


8.LoveStats

お休み
 9.The Surrvey Geek

お休み
 10.Insites Blog

10.BAQMaR Re!set Conference 2010 (11/24)


・BAQMAR(Belgian Association for Quantitative & Qualitative Marketing Research)の会議案内。

11.Best Workshop at MIE 2010 (11/25)



Marketing & Information Event(MIE)会議。

12.Time to broaden our offering (11/25)


InSites Consulting社のサービスについて。
 
11.The Researcher's Perspective

13.Who Cares About Brand Loyalty? Not Consumers (11/19)

・不況とブランドロイヤルティの関係


12.Future of Insight

14.Brand and reputation converge in a transparent world. (11/19)

・ブランド評価と企業評価の関係


13.Voices of CMB

15.Smartphones Give Black Friday Shoppers an Advantage(11/22)

・スマートフォンを使った購買

14.The Forrester Blog

16.From Creativity to Technology: Insights From The Market Research Event(11/23)

IIR Market Research Event. TMRE会議のレビュー

17.The Data Digest: Why US Consumers Will Be Buying More Online This Holiday Season  (11/26)

US Online Holiday Retail Forecast, 2010の結果から。


《国内編》

15.MARKETING RE-SEARCH BLOG

16.Marketing Research Watch

17.マーケティング・リサーチの寺子屋

18.tanoue40's Blog

以上、お休み。


19.アウラなブログ

18.AISASのS (11/22)

・「AISSAS。。。Aの前に付け加わったSはShareのSです。Actionを起こす前にも情報共有はされて、その情報の方がAに与える影響力は強く、直接的である。。。」


19.「ことばと思考」のエスノグラフィー (11/24)


・「エスノグラフィーと言語の関係をもっと考えなくては。 」


20.「選択の科学」は哲学書だった?(11/25)


・「おっしゃりたいのは「選択は本能である」「選択は創造である」という哲学的なことであってマーケティング的な主張は二の次らしい」

21.「話語」と「筆語」とリサーチの「間」 (11/26)


・「一般には定性調査(インタビュー調査)は「話語」を使い、定量調査は「筆語」(調査票)を使う。」

20.きまぐれ リサーチャーどうでしょう

22.大日本印刷 ペルソナ作成サービスを提供 (11/23)

・「ペルソナとは、ユーザー調査から得られた具体的なデータをもとに作成した仮想のユーザー像」

23.インサイトとビジネス ~ JMRAカンファレンス  P&G 桐山社長の基調講演 (11/25)

・「単なるデータプロバイダーでなく、ビジネスパートナー、経営者のパートナーとして期待」

24.ビジネスにつながるインサイトを掴めるのであればOK (11/26)

「リサーチャーはデータプロバイダーに留ってはいけない。
インサイト創出のプロとなって、具体的な施策やアクションまで提案してほしい」

「質問紙のアンケート集計やグループインタビューといった従来の手法にこだわる必要はまっ~たくない。・調査という制約にこだわる必要もない。」


21.いまんとこの最適解

25.調査の構造化 (11/22)

・「データを構造化をすることで失われる情報も存在しますが、鮮明になる情報もある。
私はマーケティングリサーチが存在する意義はそこにあるような気がしてなりません。」

⇒おっしゃる通り。リサーチ力が低下して、構造化する力も低下。ソーシャル・メディアはその構造化力を高める役割を果たすような気がします。

26.エムスリー、英EMSリサーチを買収 (11/24)

・エムスリー、英EMSリサーチを買収 100万人規模のグローバルな医師パネルを構築

エムスリー(株): インターネットというメディアを活用し、医療の世界を変革します。

EMSリサーチ

補足資料

MR君

27.消費者行動研究セミナー(11/25)

・「FBの持つコンセプトは今後変わらぬ注目点になるような気がします。」

28.いんさいと(11/26)

・「他者(お客さんや社内)の意識に顕在化していないorフォーカスされていない、他者が(ビジネス等の)行動を起こす上で有用な知見」


22.みんなのMR.COM

29.ツイッチャーからJMRXへ (11/19)

23.Digital Consumer Planner's Blog

30.ブランド・リスニング(傾聴)事例の紹介 (4) メッセージの形成と精緻化 (11/19)


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《このBlogは毎週金曜日に更新されます。金曜日がお休みの時は土曜日です。また臨時に更新されることがあります》

2010年11月19日金曜日

ツイッチャーからJMRXへ

《第42回》


今週のTOPICS


◆ツイッチャーからJMRXへ

リサーチャーのグループであるツイッチャーの会の名称が12月から、JMRXに変わります。

エクセレントなマーケティング・リサーチャーの集まりという感じの名前でしょうか。

リサーチャーのネットワークの輪を広げてゆきたいものです。

CSHH(Connect⇒Share⇒Help⇒Happy)が基本的アイディアです。

コネクトしあって、知識や経験を共有し、お互い助け合って、それぞれハッピーになりましょう、ということを目指しています。


【予告】12月14日か15日のいずれか、に勉強会(首都大学東京の朝野 煕彦教授の講演予定)のあと「2010年忘年会」を予定しております。会場が決まりましたら、詳細ご案内致します。


SurveyMLさんが、11月18日(木)にメーリングリストで、この案内をしてくれました。ありがとうございました。長文ですが、メールをご覧になれなかった方のために掲載します。


[surveyml:12635] マーケティングリサーチャーのネットワーク "JMRX"

萩原@TCI/MNRI です

Twitter 上でのマーケティングリサーチャーのコミュニティ 「Twittcher の会」が

マーケティングリサーチをはじめとするあらゆる調査に関する情報交換、議論など

活発な活動をしていることは、多くの方がご存知かと思います。

従来ツイッターでの意見交換は、ハッシュタグ #twittcher や #j_mr で行われてきましたが、

#jmrx (または #JMRX) に統一しようということでまとまりつつあります。

これは、英語におけるタグが #mrx (または #MRX)に統一されたことを受けたものです。

これによって、ツイッターで #jmrx を検索すれば、キーワードに関わらず、

調査関連の情報やツイートを見るとができるようになります。

http://twitter.com/#search?q=%23jmrx

同時に「Twittcher の会」も「JMRX」に名称変更とのこと。

https://twitter.com/Experidge/jmrx

JMRX をリサーチャーのグループ名にするのは素晴らしいアイディアですね。何しろ格好いい(笑

JMRA が会社のつながりなのに対して、ESOMAR のようなプロのリサーチャーのつながり

が形になるわけです。特に若いリサーチャーには魅力的ではないでしょうか。

英語圏の MRX は、Marketing Research Excellence を意味します。日本も同じ。

ぜひ多くの次世代リサーチャーが JMRX に集うことを願ってます。

萩原


◆この2週間の欧米でのMR会議

●TMRE

・11月17日ー19日、USフロリダ・オーランドで開かれたThe Marketing Research Eventです。

Agenda

・会議についてのブログ 以下の「週刊リサーチ・ブロゴスフィア」にもいくつか含まれています。


・ツイッター



●ESOMARの定性調査会議

・11月16日ー18日にスペイン・バルセロナで開かれたESOMARのQualitative 2010:Foresight on moods and thoughts

・プログラム

・内容報告

ツイッター#esoQUAL

●ESOMARのイノベーション会議

・11月14日ー16日に同じくバルセロナで開かれたESOMARのInnovate 2010:Innovation Detonation

・プログラム

内容報告

ツイッター#esoINO


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今週のHOSMR


・Ray Poynter, ’The Handbook of Online and Social Media Research: Tools and Techniques for Market Researchers’の内容紹介メモ(著作権の侵害をしないように、独断と偏見によるポイントの要約)の第10回目です。

・今週は、パート4の14章から17章を飛ばして、

パート5ブレイキング・ニュースの第18章 ニューMRです。




1.ニューMR入門



・2つの要素

①ランダムサンプリングに依拠しないMRの新しいパラダイム

②インサイト発見の方法としてのソーシャルメディアの活用

・ニューMRに含まれるもの

①ブログとバズ・マイニング

②MROCs

③プリディクティブ・マーケット

④ネットノグラフィ

⑤セミオティクス

⑥Weリサーチ



2.伝統的リサーチ・モデルの問題点



・定量調査

母集団からのサンプルの抽出+調査票による質問:

対象者(無作為確率標本)が、自ら進んで質問に回答する」ことが前提



2.1 ランダムサンプリングの前提



・全体を推定するには全体の70%をカバーする必要があるけれども、現状の調査ではその達成が困難

-カバー率の問題:①電話調査の場合、固定電話利用者率の低下、②インターネット調査の場合、インターネットユーザー率およびパネル参加率の問題、③会場テストの場合、繁華街を歩いている人の代表性の問題など。

-調査への参加率の問題:50%以下

-回答完了率の問題

・RDD電話調査の例

・オンライン・アクセス・パネルの問題点:95%以上の人がパネルに参加していない



2.2 人々は進んで回答し、また回答能力があるかどうかの前提



・「直接質問」への他分野からの信頼性への疑問:ニューロサイエンスや、行動経済学、社会人類学

・伝統的調査が調べている回答結果は、個人の意志や将来の行動を予測する上で大きな欠陥を持っている

・Mark Lindstrom ‘Buyology’ 2008:人々は自分の行動の理由を知らない

Mark Earls ‘Herd’ 2007:他人が買っているものを買っている

Dan Ariely ‘Predictably Irrational’ 2008:消費者は非合理的



2.3 伝統的リサーチ・モデルの問題点へのこれまでの対応方法



①クオターサンプル(割り当て法)

②ウエイティグ

③ノルムとモデリング(販売量予測)

④絶対値でなく相対値(トラッキング調査)-絶対値が正確でなくても、時系列での変化傾向は正しい



2.4 統計的有意差検定とパネル



・統計的検定:ランダムサンプルでかつ、サンプル誤差や測定誤差が0を前提

・オンライン・アクセス・パネルのようなコンビニエンス・サンプルにおいて、母数の推定や検定の妥当性を示すために検定を行うのは無意味



2.5 伝統的MRのその他の問題



①スピード

②コスト

③インサイト不足:クライアントはビジネス・アドバイスを求めている。レコメンデーションであって、情報ではない。



2.6 MRが機能している理由



・サンプルがランダムサンプルでなく、質問が、人々の行動理由を明らかにしていないにもかかわらず、MRは機能しているのか。

①結果が検証される機会

②リスク低減



3.理論の欠如



3.1 パラダイムと方法



4.トライアギュレーション(Triangulation)



・1つの現象を異なった角度から、特定し、実証する方法=cross examination2つ以上の方法で結果を検証する



5.真実を語ることの本質


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週刊リサーチ・ブロゴスフィア

Weekly Research Blogosphere


*1週間の世界中のリサーチ関連の主なブログ・テーマを簡便に

レビューすることができる「週刊リサーチ・ブロゴスフィア」です。

興味をもたれたブログの詳細は、リンク参照。

⇒は投稿に対する個人的コメントです。

◆先週(11月7日-11月19日)分の世界のリサーチ・ブロゴスフィア

今回は、23ブログの50投稿をレビュー

《海外編》


1.Jeffrey Henning 's Vovici

1.Convenience Samples: Pros and Cons (11/9)

・コンビニエンス・サンプル法について。

2.Panels, Communities, Panel Communities & Community Panels, Oh, My! (11/11)

・パネルとオンライン・コミュニティ、ソーシャル・ネットワークの区別。
3.Don't Make Me Lie to You (11/14)

・調査への回答について。
4.Harry Potter and the Echo Chamber: Social Media Research Validity (11/17)

・ソーシャル・メディア。モニタリングについて。
5.Are Brands People or Religions?! (11/18)

・ブランドと宗教の関係について。(31と同じ投稿)


2.Joel Rubinson on Marketing Research

6.New media, old ways (11/10)

・デジタル化の進歩とその変化への対応の遅れ。

3.Rearch Rockstar

7.TMRE Through A Practical Lens (11/7)

・TMRE会議報告。

8.Market Segmentation, Southwest Airlines Style (11/9)

・TMRE会議報告その2
9.My Totally Unofficial, Brutally Honest 2010 TMRE Awards (11/9)

・TMRE会議報告その3


10.My Totally Unofficial, Brutally Honest 2010 TMRE Awards (11/11)

・TMRE会議報告その4


4.Tom H. C. Anderson - Next Gen Market Research


11.2010 NGMR Disruptive Innovation Winners Announced (11/9)

NGMRのDisruptive Innovation受賞者の発表。

12.NGMR Award Winners Discuss Future of Research (11/11)

・受賞者による討論。

13.The Market Research Event in Pictures (1 of 3) (11/14)

・TMRE会議の写真①

14.The Market Research Event in Pictures (2 of 3) (11/15)

・TMRE会議の写真②



15.TMRE & NGMR Awards in Pictures (3 of 3)(11/16)

・TMRE会議の写真③


5.The Future Place Blog

16.Cluster Analysis, a qualitative technique in quant clothing - TARSK 15 (11/8)

・無料ウエビナーの報告。

17.A free webinar on Cluster Analysis(11/8)

・無料ウエビナーの紹介。

18.Why #heddlu is sometimes better than #police(11/12)

・ツイッターのハッシュタグについて。

19.The Cluster Analysis Webinar - rough cut(11/12)

・無料ウエビナーの報告。



20.Public Sector versus Private Sector targeting - Online & Social Media(11/15)

private sectorと、public sectorのソーシャル・メディアの利用。

21.Interesting use of QR Barcode by NHS West Sussex on Facebook(11/16)

・Facebook上のQRコードの利用。

6.Random Sampling

お休み

7.Straight Talk with Nigel Hollis

22.Slow Marketing and the Long Idea(11/8)

Slow MarketingとThe Long Ideaについて。

23.Can Ghana’s mobile operators avoid a price war?(11/11)

・ガーナの携帯電話市場。

24.Can you really measure value or is it all subjective? (11/18)

・価値の測定について。

8.LoveStats

25.Data Tables: The scourge of falsely significant results #MRX (11/9)

・統計的検定について。

26.A Do Not Call list for the internet. Primed for failure? #MRX(11/10)

・The Do Not Call listについて。

9.The Surrvey Geek

27.FTC vs. MR: A Fight to the Death?(11/8)http://regbaker.typepad.com/regs_blog/ 

Best Practices Act (HR 5777)について。

10.Insites Blog
 
28.Communities, what’s in a name: natural vs. research communities(11/15)
 
・ナチュラル・コミュニティとリサーチ・コミュニティ併用のメリットについて。
 
29.The NewMR Virtual Festival(11/16)
 
・NewMR Festivalイベント紹介

30.Why listening & having real conversations is the new asking(11/17)

・リスニングとコミュニティの重要性について


11.The Researcher's Perspective

31.Are Brands People or Religions? (11/17)

・ブランドと宗教との関係。

12.Future of Insight


32.Insight Management (11/13)

・将来のMR部署にInsight Management Systemが必要。

13.Voices of CMB

33.Three Quick Takeaways from Day One at The Market Research Event(11/9)

・TMRE報告。

34.Five Questions About South Street Strategy Group (11/9)

South Street Strategy Groupについて。

35.Three More Take-aways From The Market Research Event: Innovation and Evangelization (11/15)

・TMRE報告。

36.Will 2011 be the Year of the Cloud? (11/18)

・Cloud Computingについて。

14.The Forrester Blog

37.The Data Digest: Forrester's Global Online Population Forecast 2009 To 2014  (11/12)

・オンライン人口の予測。

38.Insights From US Hispanic Behavior Can Drive Success In The Mexican eCommerce Market (11/15)

・メキシコeコマース市場について。

39.The Data Digest: How Consumers Complain About Poor Service (11/19)

・サービスへの不満の伝え方の調査結果報告。


《国内編》


15.MARKETING RE-SEARCH BLOG


40.Co-Creation for common interests (11/16)

・「活発な議論のためには、リクルートの方法や、モデレーターやリサーチャーの関わり方などが気になるところ。リサーチャーはどういう役割になっていくのでしょうか。」
 
 
16.Marketing Research Watch

お休み

17.マーケティング・リサーチの寺子屋

お休み

18.tanoue40's Blog

お休み

19.アウラなブログ

41.六次の隔たりと三次の影響 (11/19)


・「六次の隔たりはミルグラムの有名な実験、その後のダンカンワッツらの地球規模の実験で確かめられた「あらゆる人が平均して六次の隔たりで相互につながっている」というものである。」

20.きまぐれ リサーチャーどうでしょう

42.日本初のMROC標榜したサービスがリリース (11/15)


43.「調査すれば答えがでる・・・」という究極な幻想(11/17)

・「実査が早くなった→調査プラニングも早くやらなければいけない

結果として、調査プラニングを精緻化しないままリサーチをやるというケースも散見されます。」

21.いまんとこの最適解

44.新人のころの記録(11/10)
・「その後、色々な思いを経て今に至るわけですが、こうして新人時代の記録が残していたのはよかったなぁと思います。」


45.お薦めする本(11/12)

・このブログでの紹介を見越して、私の本もお薦めに入れてくれています。ありがとうございます。

「図解入門ビジネス 最新マーケティング・リサーチがよーくわかる本―市場の因果関係を読み解く (How‐nual Business Guide Book)

⇒実戦的で、網羅性もある良書。辞書代わりに手元においておきたい。」

46.Japan.R (11/13)

・「今月末にJapan.RというRユーザーのコミュニティが一同に会するイベントがあるようです。」

47.MROCs(11/15)

48.金銭報酬は「やる気」をくじく 脳科学実験で裏付け (11/16)


22.みんなのMR.COM

49.課題解決力をつけるには? (11/8)

23.Digital Consumer Planner's Blog

50.ブランド・リスニング(傾聴)事例の紹介 (3) 新製品開発とイノベーション その4  (11/4)


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《このBlogは毎週金曜日中に更新されます。金曜日がお休みの時は土曜日中です。また臨時に更新されることがあります》

2010年11月8日月曜日

課題解決力をつけるには?

《第41回》

*「みんなのMR.COM」の更新日は次回から毎週金曜日中になります。次回は11月19日(金)です。よろしくお願い申し上げます。

 
今週のTOPICS


第7回Twittcherの会勉強会(2010年11月)を開催


先週11月5日(金)、中央大学大学院の田中洋教授をお迎えして、日本生命/九段センタービル6F会議室にて、

「『課題解決!マーケティング・リサーチ入門』を
どう読むか」と題してご講演をいただきました。

57名の御参加をいただきました。

特に共同執筆者である塚原新一さん(ビデオリサーチ)や高山佳子さん、村上清幸さん、江島賢一郎さん(以上インテージ)の
皆さまにもお忙しい中、ご出席をいただき貴重なご意見をいただきました。


皆さま、どうもありがとうございました。

注意)以下、カラー文字の多くにはリンクがついています。







当日の資料です。特に「ご教訓」の箇所は重点必読だと思います。
*SlideShareからダウンロードできます。

★ツイッチャーの会では、今後の勉強会テーマを募集しております。お気軽にご提案お願い致します。連絡先: info@experidgejapan.com

●これまでの活動

・5月:福井瑤子「 『お客さまの生の声を聞くインタビュー調査のすすめ方』
・6月:篠原 正裕「構造方程式モデリング(SEM)」
・7月:萩原 雅之『「次世代マーケティングリサーチ」総ざらい-海外で注目される新技法は日本でも普及するのか-』
・8月:岸川茂「ブレインジューサー社のイノベーション・コミュニティの紹介」
・9月:喜山荘一「ソーシャルネット時代の定性リサーチャー」
・10月:佐々木仰「エクスペリエンスデザインと観察調査」 
(敬称略)
 



●Twitterから(Twittcher関連のハッシュタグは#twittcher)


田中さんのTwitterユーザー名は、harrison_ny

特にaquila0314さん(http://ameblo.jp/aquila0314/entry-10698489715.html)、実況tweetありがとうございました。

・keisuke815 有意義な時間をセッティングして頂きありがとうございました!次回も必ず参加します
・sakihirojp #twittcher 本日は田中先生の講演、非常に興味深かったです。曖昧模糊としているクライアントの問題意識をヒアリング等で整理をしていくことの難しさ&大切さを改めて実感しました。あと初受付のお手伝いをしましたが、いや~大変なんだなと(^_^;

・44hito 初参加の #twittcher の会、とても勉強になりました。調査部→集計部の経験しかない自分には新鮮なお話ばかり。今回は都合により懇親会は参加できなかったけど、次回は参加して仲間と交流するぞ!

・ gahutti 興味津々です。RT @kadoguchi 初参加でしたが、とても勉強になった。リサーチャーのための勉強会があるって知らなかった! #twittcher

・aquila0314 インテージ村上さん「この本のQに対して自分なりに答えを考え、その上で答え合わせをするだけでも価値があると思う」 → そうかケーススタディーって考えるとこの本ものすごくお得だな(2400円)

・aquila0314 『課題解決!マーケティング・リサーチ入門』は構想15年執筆3年とのこと!大作ですね!!! #twittcher http://amzn.to/dkcuKM

・aquila0314 この本を執筆したウラの目的:昔ながらの伝統的なリサーチ手法を次の世代に継承するため(広告代理店やリサーチ会社にリサーチのプロが少なくなった?市場リサーチ手法の研究者自体がいない?と憂いもある) #twittcher

・aquila0314早くも結論①:クライアントの問題を分解して、誰が何がわかればいいのか?を明らかにする(クライアントの事情・状況を取材する)

・aquila0314 結論②:こういうことがわかればいいのか、仮説の代替案をたて、相手にぶつける(リサーチでわかること、わからないこと、わからないけど空いてできそうなこと) #twittcher

・aquila0314 結論③:クライアントの問題はワンステップでは片付かないことが多い #twittcher

・mido_vn #twittcher の会に初参加してきました☆ テキスト片手に、真剣に聴き入ってしまった 学校の授業もこれくらいの勢いで受けたいものだー(*´ω`*)

・akanetoon 遅くなったけど昨日の勉強会のこと。怠け者の自分に鞭打つために参加してるんだど、昨日はじゅーぶんに鞭うたれました。出席者、錚々たる顔ぶれ。自分は今できることだけでラクに生きていきたいんだけど、ああいう方々がいる業界の端っこにいる以上、ラクできないなぁ(ため息) #twittcher


●ブログから

とりあえずの氾濫~Twittcher勉強会

マーケティングリサーチの研究

●懇親会

・講演のあと「土風炉」で、恒例懇親会を開きました。田中先生を含めて20名の方の参加をいただきました。

特に、田中先生は、翌日、関西学院大学で行われる「消費者行動研究学会」出席のため早朝の新幹線で関西の方に行かれるにもかかわらず、遅くまでお付き合いいただき、誠にありがとうございました。


←若手リサーチャーと歓談中。














その他の写真


◆課題解決力をつけるには?


ツイッチャーの会の勉強会に参加されるリサーチャーの方は、向上心、向学心が旺盛な方々が

多いと思います。少しでもリサーチャーとしてのスキルをあげるのに役立つ機会を有効利用しようとする前向きな姿勢をお持ちだと思います。

田中先生の講演のあとで、リサーチャーとしての課題解決力がアップしたタイミングといったような

質問があったかと思います。

まさにこの本を読み終えた後ではないかと思います。


・私の場合は、メーカーに転職したタイミングだったように思います。

やはり、自社の製品の調査とか、ブランドの調査といった当事者意識が強くなったことや、それに伴

う責任の重さから、調査に取り組む「真剣さ」が大きく変わったように思います。

本当は、これではいけないのですが。。。

クライアントの立場にたって、クライアントの商品に愛着と関心を持って、調査に取り組まなければ

いけないのでしょうが。。。

(立場を変えて仕事をする経験は非常に役立ちます。できない場合は、いかにその立場にたって仕事をすることができるかの創造力の発揮が重要です)

しかし、そこはやはり別の会社。調査会社は、調査会社の社内や会社の社長、上司の方向を向いて仕事をしがちであるように感じています。

しかし、残念ながら、すべてのリサーチャーの方がクライアント・サイドで働く経験をもつことはできません。

・この点で、田中教授らの『課題解決!マーケティング・リサーチ入門』は、クライアントの抱えるビジネス課題の解決のための最適な調査方法を解説していますので、クライアント側の立場を理解するのに役立ちます。

(私の以前のブログでも本書を少し取り上げています)


・入門と書かれていますが、「課題解決のためのリサーチ入門」であって、リサーチ入門ではないと

思います。本書の理解を深めるには、やはり一通り、調査の決まりごとを説明した調査方法論の

本を読まれた方がよいと思います。

何事も「応用力」をつけるには、「基礎力」が重要だと思います。

例えば、英語でも「状況別の英会話の表現」をそのまますべて覚えたとしても、いろいろな応用的なシチュエーションで、それらの表現を柔軟に組み合わせて表現をするには、やはり英語の基礎力が必要だと思います。

調査の測定論や、データ収集や分析の方法などを理解した上で読まれると、応用力=課題解決力
がぐっとアップするように思います。

それらの理解なくして、本書を読むと、課題別の解決方法を一通り理解したように感ずるかもしれませんが、さまざまな課題解決の応用力養成には限界があると思います。

逆に言えば、それらを理解した若いリサーチャーの方が、課題別に調査方法の適用例を学ぶこと
によって、その力は飛躍的にアップすると思います。

それゆえに、このような本が待望されていたわけです。構想15年と言われていましたが、もっと早く出版されるべき本だったと言えるでしょう。

でも手遅れでは決してありません。

この本の普及は、リサーチ業界のレベルアップに大きく貢献するものと思います。

(田中先生もおっしゃられていましたように、日本におけるリサーチの有効性の認識が広まることを期待します)

・MRのすべてを300頁で語ることはできません。著者の皆さんは書き残したことがたくさんおあり

だと思います。製品開発関連の方法だけでもたくさんあります。コンセプトからプロダクト、パッケー

ジ、ネーミング、価格、販売量予測などなど。(以前のブログで、課題例をリストアップしました)

さらに本書には、顧客経験/顧客ロイヤルティやショッパー・インサイト分野は含まれていません。

今後、このあたりの情報共有も促進されることを大いに期待致します。

・まとめますと、「課題解決力」養成には、まず調査のやり方の基礎を書いた「調査方法論」をまず

学び、次にそれらの「課題」への適用方法(ソリューションの定石)を本書のような書物で学ぶ。これ

で初めて、リサーチャーとしての「必要条件」が満たされると思います。

日本ではこのレベルに行きつくにも、OJTでは時間がかかり非常に効率が悪いように思います。

4-5年調査会社にいても、製品テストしかわからない「リサーチャー」がいるのも現実です。

良きアドバイザーと本書のようなガイダンスの本があれば、1-2年で十分マスターできるレベルです。

これと同時に、私の本でも述べました「ビジネス力」(業界や商品知識など)と、「マーティング力」

を養成する(田中先生も講演の中で、課題解決には、リサーチャーのマーケティグ理解が不可欠で

あるとことを強調されていました。社員のマーケティング教育にあまりチカラを入れない調査会社が

多いように思います)。あとは、製品カテゴリー分野を広げ、実践を積むことによって「課題解決力」

はアップすると思います。但し、「基礎力」養成をお忘れなく!




今週のHOSMR


・Ray Poynter, ’The Handbook of Online and Social Media Research: Tools and Techniques for Market Researchers’の内容紹介メモ(著作権の侵害をしないように、独断と偏見によるポイントの要約)の第9回目です。

・今週は、

第12章 ブログとバズ・マイニング

・NewMRの1つの特徴:Asking(Questioning)からListeningへのシフト

・CGM(consumer generated media):Web2.0の核。ブログ、ビデオ、コメントなどWeb上に人々が投稿するさまざまなこと

・Buzz: インターネット上で議論されるトピック

・Word of mouth(WOM): オフラインとオンライン上で、人から人へ伝達されるメッセージの力


1 ブログ入門

1.1 誰がブログを行っているか

・Technorati

・comScore

・US: 10%以下で、大卒で平均年収より上の層で、バイアスがある

1.2 誰かがあなた(ブランド)についてブログしていますか

・ブログで常に語られているブランドはほんのひと握り

・内容やセンチメントをトラッキングするに十分な量ではない

2. ブログとバズ・マイニングのパラダイム

・伝統的手法(Asking)の欠点:ブランド・トラッキングや広告トラッキング、顧客満足など

①対象者に偏りがある可能性(一般消費者ではない可能性):年に50回以上もネット調査に参加する人であったり、あるブランドを好んでいる人であったりなど

②聞く質問は企業側の都合であり、消費者が重要であると思っているトピックでは必ずしもない場合がある

・他方、ブログやバズの人々は、消費者が重要であると思ったことを自らの言葉で語り、調査に従順に回答する人だけに限定されていない長所がある

2.1 発見、抽出、分析

・ブログ/バズ・マイニングのプロセス

・発見:検索エンジンなどを使ってWeb上にあるものを発見する

・抽出:Web scrapersなどを使って、情報を収集し、アクセスしやすいように保管する

・分析:Leximancerなどを使って、テキストを検索し、インサイトを生みだす

・フリーツール: OutWit

・TNS’s Cymfonyの利用

3.情報の発見

・Technorati

・BlogPulse

3.1 ブログ検索

・フリーのブログサーチ

①Google Blog Search、②Technorati、③BlogPulse(Nielsen)、④BlogScope、⑤IceRocket

・email alertsとRSSFeeds

・有料サービス

①Nielsen BuzzMetrics

②TNS Cymfony

・ブログをlisteningした場合、あまりブランドが会話されていないことに失望する場合がある

・ブログのlisteningは、すべての人の声のlisteningではない

3.2 グーグル検索用語の分析

・マイクロソフトのBing

・Google Trends

・Google Insights

3.3 ツイッター検索

・Search.Twitter

・TwitScoop

・TwetDeck

3.4 ソーシャル・ネットワーク、コミュニティ、フォーラム検索

・Facebook

4.情報の抽出

・Content analysis

・Sentiment Analysis

・Trend analysis

・RSS

・Web scraping

WebスクレイピングはWebページから、利用者が必要としている情報を選択的に収集する技術

4.1 RSSフィード

4.2 Webスクレイピング

・OutWit Hub

・Screen-Scraper

5.情報の分析

5.1 タグ・クラウド(ワード・クラウド)

・Wordle

5.2 パッケージ

・Language Logic’s Ascribe

・QSR International’s NVivo

・Text analyticalソフトウエア

①Leximancer、②PASW Modeller

6.フルサービス・ソリューション

・サービス

①Nielsen BuzzMetrics

②TNS Cymfony

・Intelligent bots

・インサイトを発見するための熟練した分析者

7.事例研究

・RTL Nederlandの例

・CREENの例

8.ブログ/バッズ・マイニングの倫理問題

9.ブログ/バッズ・マイニングのまとめ

・人々はあなたのブランドや、あなたが知りたいことについて「会話」をする必要がない。しかし、もし人々があなたのブランドについて会話を行った場合、それを知る必要がある。

9.1 ブログ/バッズ・マイニングの強み・弱み

・利点:①消費者の生の声ということで「信ぴょう性」がある、②マイニングを行うことによって、現在消費者の間で問題となっているトピックを知ることができる、③より大きなテーマをトラッキングすることができる

・弱点:①人々があなたのブランドについて「会話」しない可能性がある、②もし会話があっても、直近の意思決定には役立たない場合が多い、③マイニング自体依然、発展途上(Facebookなどの情報入手が難しいなど)

9.2 ブログ/バッズ・マイニングは定性、定量、あるいはその他

9.3 ブログ/バッズ・マイニングの将来

・今後、入手できる情報量がさらに増え、分析ツールの発展すれば、その有効性がアップする可能性がある

・大量のデータを扱うコストと、データを解釈する人的分析のコストが課題


第13章 その他のソーシャルメディアのトピックとまとめ



1.オンライン・パネルのコミュニティ化

1.1 パネルへのコミュニティ的特徴の付加

・調査の最後にコメントを書ける

・対象者自身の質問をのせ、他の対象者が回答する

・自身の議論を行う

・アバターやイメージの使用ができる

・対象者同志がチャットを行う

・イノベイティブな手法の利用など

1.2 管理面の譲歩の影響

1.3 将来

・Vision Critical

2.エスノリサーチとソーシャルメディア

・エスノ: さまざまなタイプの観察

・netnography

・e-ethnography

・virtual ethnography

・online ethnography

・digital ethnography

・参加者のブログが例:ブログというメディアを通して、参加者がその生活を報告している

・MROCも同様:参加者がその生活や経験を報告するので

・ブログ/バズ・マイニングも同じ

・消費者行動や買い物行動ではなく、「人間行動(human behavior)」の理解が必要なゆえに、エスノが重要

2.1 WEリサーチ

・ Citizen researcher: リサーチャーと協働して、生活や商品、サービスを探究するためにリクルートされる一般消費者

・UGMと関連

2.2 ナチュラル・コミュニティ

2.3 ソーシャル・グラフ・リサーチ

・ソーシャル・グラフ: 人々と、彼らがどのように関係しているかのマッピング

・なぜ人々はネットワークに参加し、そこで何を行い、どのように関係をもっているか

・Dunbarナンバー:150人

・オンライン上で何人の人と関係を持つことができるか

-セス・ゴーディンは150人を支持

3.ソーシャルメディアを使うリサーチャー

・Facebook

・LinkedIn

・Twitter

・Communities

3.1 リサーチ・ブログ

4. 倫理と品質問題

5.MRとソーシャル・メディアのまとめ

・SMリサーチが発展する要因

①人々とコンタクトを取るさまざまな方法と、彼らの生活についてのインサイトを得る方法の拡大、②伝統的な調査方法が、早くてアクショナブルなインサイトをえるというビジネス・ニーズを満たしていないことの認識の広がり

・SMリサーチの2大分野

①定性リサーチを拡大する手法

②既存の定量や定性調査に挑戦する、あるいは置き換わる手法

5.1 将来

・今後4年間での4つの予測

①コミュニティ参加意識の高いブランド・パネルの発展

②シチズン・リサーチの発展:ブログやEveryDayLivesアプリのような手法の合体

③MROCの発展:特定の課題の解決、ソリューションを共創する新しいツール

④ブログ/バズマイニングの改良発展





週刊リサーチ・ブロゴスフィア

Weekly Research Blogosphere


*1週間の世界中のリサーチ関連の主なブログ・テーマを簡便に

レビューすることができる「週刊リサーチ・ブロゴスフィア」です。

興味をもたれたブログの詳細は、リンク参照。

⇒は投稿に対する個人的コメントです。

◆先週(10月31日-11月6日)の1週間分の世界のリサーチ・ブロゴスフィア

今回は、23ブログの30投稿をレビュー




《海外編》

1.Jeffrey Henning 's Vovici

めずらしくお休みです。

2.Joel Rubinson on Marketing Research

お休み

3.Rearch Rockstar

1.Market Research Budget Planning Tip 3: The Most Common Research Planning Assumption (11/3)

・2次調査のすすめ。


4.Tom H. C. Anderson - Next Gen Market Research


2.New Moderator of NGMR’s Qualitative and East and South East Asia SIG’s   (11/1)

・Jasper Lim - NGMR Advisory Board Member and Director, Merlien Instituteとのインタビュー


3.Top 15, 10, and 5, Market Research Most Innovative! (11/3)

 “Disruptive Innovator” awardsについて。候補者リスト

・調査が消費者にアンメット・ニーズを理解することによって、クライアントが競争的優位を築くことに
いかに役立つことができるか。

”research needs to redefine and reinvent itself continuously, and this requires some significant changes to our industry’s culture.”



5.The Future Place Blog

4.Why should people want to work in Market Research? (11/1)

Festival of NewMRのビデオ・コンピティションについて。

5.Are you young and talented? Interested in B2B research? Want to prove it? (11/3)

Big Conferenceの内容について。


6.Random Sampling

お休み

7.Straight Talk with Nigel Hollis

お休み


8.LoveStats

#MRA_FOC #MRX Who’s excited about the happiest place on earth?!?!? (11/1)

・11月2日ー4日USオーランドで開かれたMRA First Outlook Conferenceの実況ブログ①

プログラム

Twitterハッシュタグ#MRA_FOC


#MRA_FOC #MRX Effective Data Visualization by Naomi Robbins, Part #1 (11/2)

・実況ブログ②

Naomi’s data visualization sessionについて。


#MRA_FOC Keynote Address: Robert Groves of US Census Bureau (11/2)

・実況ブログ③
・USセンサスについて。

#MRA_FOC #MRX Effective Data Visualization by Naomi Robbins, Part #2  (11/2)

・実況ブログ④

10#MRA_FOC #MRX Breakkie, Lunch, Breaks, and Celebration!  (11/2)

・実況ブログ⑤

11#MRA_FOC #MRX MRA Articles of Incorporation, no longer 53 years old (11/2)

実況ブログ⑥

MRA Articles of Incorporationについて。12#MRA_FOC #MRX Karaoke by Jim Longo. I dare you. (11/2)

実況ブログ⑦

13.#MRA_FOC #MRX Keynote on Social Media Monitoring (Read and Enjoy) (11/3)

・実況ブログ⑧
MRA/IMRO GUIDE TO THE TOP 16 SOCIAL MEDIA RESEARCH QUESTIONS
ソーシャル・メディアリサーチ・ガイドライン


9.The Surrvey Geek

14.Is “Good Enough” really good enough? (11/5)

MRSのInternational Journal of Market Research Methods Forumに出席して。



10.Insites Blog

15.Niels Schillewaert elected as Council member of ESOMAR (11/4)

・InSites Consulting社のNiels Schillewaert, Managing Partner がone of the ‘winners’ of the ESOMAR Council elections for the 2011/2012 term.に選ばれた報告。

16.Tom De Ruyck nominated for NGMR Disruptive Innovator Award (11/4)

 InSites Consulting,のTom De Ruyck, Senior R&D Manager が1st annual NGMR Disruptive Innovator awards at TMRE Nov 9thの候補に選ばれた報告。.


11.The Researcher's Perspective

お休み

12.Future of Insight

17.Geosocial. Location based services and their implications. (10/25)

・位置情報サービスgeosocialFoursquare or Gowalla)について。



13.Voices of CMB


18.Three things you should know about your Facebook Fans (11/3)

・FacebookのFanpageについて。


14.The Forrester Blog


19.How Knowledge Management Can Empower Market Research Professionals (11/1)

Forrester's Consumer Forumに出席して。

・リサーチャーとナレッジ・マネジメント・システム(リサーチ・ポータル)の構築


20.The Data Digest: Mobile Online Activities By Generation (11/5)

・世代別の携帯電話の利用実態



《国内編》


15.MARKETING RE-SEARCH BLOG

お休み

16.Marketing Research Watch

お休み

17.マーケティング・リサーチの寺子屋

お休み

18.tanoue40's Blog

お休み

19.アウラなブログ

21.デマ、うわさ、クチコミ、つぶやき (10/31)


・「クチコミはうわさと区別しずらいが、「コントロールできると思わせるうわさ」と定義しておく。ソーシャルメディアの発展との関連でコミュニケーション・プロモーションの一環としてマーケティングの世界でも研究されている。」


20.きまぐれ リサーチャーどうでしょう

22.付き合いたいリサーチ営業マン (11/1)

・「1.フットワークが軽い人

2.気軽に些細なことでも相談できる人

3.調査をより良いアウトプットにするために一緒に考えてくれる人」


23.定性リサーチBasic(11/2)

・「1.事実至上主義、 

2.ポジティブ優先、

3.行動優先」


24.とりあえずの氾濫~Twittcher勉強会 (11/6)

・Twittcherの会勉強会に参加して。。。

・「実際に、クライアントの調査課題が曖昧模糊としていてなぜリサーチが必要なのかに悩まされた経験は多数あります(TmT)。

そのまま調査をすることもできなくはないですが、曖昧模糊としたものを調査しても、結果も曖昧模糊としたものになります。」

・「問題なのは『とりあえずリサーチ』で40問のネットリサーチ、9グループのGIなどをやってしまうと、とりあえずじゃ済まなくなりますΣ(゜◇゜;)」



21.いまんとこの最適解

25.千趣会、「Wiiの間ショッピング」を11月スタート (10/31)

26.どこの国の国勢調査も (11/1)

27.学習評価の新潮流 (シリーズ行動計量の科学)  (11/3)


・書評

・「「評価」というものに関わる職業の人は役立つ視点が必ずあると思います。」

項目反応理論(Item Response Theory, IRT)

・ニューラルテスト理論

・「古典的テスト理論の章の後段にテスト理論家としてのスタンスについて記述されています。
この部分は一読の価値あり。」


28.マーケティングリサーチの研究 (11/6)

・Twittcherの会勉強会に参加して。。。


・「学会でリサーチに関する研究を実施している、影響を与え続けている研究者が少ないということです。」

・「大隅先生、長崎大・吉村先生、埼玉大・松本先生、統数研・吉野先生、土屋先生、前田先生、名古屋大・星野先生。

特に若手の研究者はほとんどお目にかかったことはありません。」

・「リサーチ会社のほうからアカデミックへのアプローチも可能でしょうが、これは難しい。」

・「欧米の業界とJapanのリサーチ水準の乖離がいつまでたっても埋まりにくい状態にあるのでしょう。」

・「日本のリサーチ業界は果たして研究者がそれ主に研究するのに魅力的な場なのでしょうか?

業界団体がこの状況を受け止め、品質研究をリードしていく。学会も巻き込んで。というのが、現実的な路線なのではないかと思います。

・・・難しいことには変わりないですが。

『課題解決!マーケティング・リサーチ入門』のようにノウハウが流出しない程度に、ギリッギリのラインで公に貢献するような情報発信を行う。その絶対数を増やす。

そこから、始められないだろうか・・・と思います。」


22.みんなのMR.COM

29.イベント! イベント! イベント! (11/1)


23.Digital Consumer Planner's Blog

30.ブランド・リスニング(傾聴)事例の紹介 (3) 新製品開発とイノベーション その4  (11/4)


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《このBlogは毎週月曜日中に更新されます。月曜日がお休みの時は火曜日中です。また臨時に更新されることがあります》

#150 レイ・ポインターのMR白熱教室2015 第4回(最終回)報告

<第149回> レイ・ポインターのMR白熱教室2015 第4回(最終回)報告 2015年6月23日 ● 第4回目のテーマは、 『データからストーリーテリング』 でした。 ● 7月にレイとの懇親会を予定しております。世界のMRのソート・リーダー(thought ...