2014年7月17日木曜日

#136 JMRX特別勉強会:「レイ・ポインターと英語で学ぶMR」第5回の予習ノート


<第136回>  第5回のプレビュー 2014年7月

● 第5回 <7月17日(木)>

(10) コミュニティ           (8章)
(11) ソーシャル・メディア・リサーチ    (9章)

(12) 新しく登場している調査方法      (17章)


今回も、テキストに掲載されていない用語や内容が多くでてきます。つまり、それだけ新しいリサーチの分野がどんどん進化しているということかと思います。その変化の内容を世界のMR会議に参加することによって、キャッチアップしている数少ないリサーチャーであるレイならではの講義になるかと思います。

以下の内容メモは、テキスト内容の概略を知る目的で、一読即訳での作業によるものですので、不十分な日本語である点について、ご了承いただければ幸いです。


****************************************

質問:


● 第8章 コミュニティ


Q1 オンライン・コミュニティとは?
Q2 リサーチ・コミュニティとは?

Q3 MROCとコミュニティ・パネルの違いは?
Q4 リサーチ・コミュニティのリクルートの方法は? 

Q5 多くのリサーチ・コミュニティがプライベイトである理由?
Q6 多くのリサーチ・コミュニティが顧客をベースにしている理由?
Q7 多くのリサーチ・コミュニティがブランド明示である理由?
Q8 ブラインド・パネルの動機づけの方法は? 
Q9 短期ー長期のリサーチ・コミュニティとは?
Q10謝礼の方法は?

Q11コミュニティにおけるリサーチの種類は?

● 第9章 ソシャル・メディア・リサーチ

Q1 ソーシャル・メディア・リサーチ(SMR)とは?
Q2 SMRができることは?
Q3 センチメント分析とは? 
Q4 コンテント分析とは?

5 SMRの妥当性は?
Q6 クレーマーが多いSMR結果の偏りについて?

Q7 SMRのベネフィットは?
Q8 SMRは定性調査あるいは定量調査?
Q9 オンライン上で意見を共有する人とかかわることが可能かどうか?
Q10プライバシー問題は?

 
 ● 第17章 新しく登場している調査方法

Q1 モバイル・リサーチとは?
Q2 行動経済学とは

Q4 ニューロサイエンスとは? 

Q5 バイオメトリクスとは?
Q6 フェイシャル・コーディング(表情分析)とは?
Q7 インプリッシット・メジャメント(潜在的測定)とは?
Q8 エスノグラフィーに注目が集まる理由とは? 
Q9 マス・エスノグラフィーやオート・エスノグラフィー、WEリサーチとは?

Q10ゲーミフィケーションとは?
Q11ビッグデータとは?


 ***************************************

解答:

第8章 コミュニティ 

コミュニティは、消費者や、顧客、その他の関係グループとの双方向の会話を促進する注目を集めているアプローチです。

コミュニティは、他の新しい方法と同様、ユニークで進化しつづけている特徴を持っています。

Q1 オンライン・コミュニティとは?

1.ソーシャルネットワークや、掲示板、MumsnetやPatientsLikeMeなどのトピック・コミュニティなどのオンライン・システム上のコミュニティ

2.コミュニティの3つの要素

①プロファイルを語る能力:コミュニティ・ネームやアバターの使用。暗号的オンライン名やFacebookのようなプロファイル

②自分の意見を述べる能力:コメントの投稿や、場の設定、画像のアップ

③コミュニティ内の他のメンバーとの相互活動(会話)を行う能力:他のメンバーの投稿へのコメントや、接触や友人づくり、サブグループづくりなどの活動

Q2 リサーチ・コミュニティとは?

1.リサーチ・コミュニティ(RC)は、リサーチのためのコミュニティです。

特定の目的をもって作られたり、誰かがお金を支払って作るようなものです。

2.MROCsや、コミュニティ・パネル、掲示板グルインbulletin board focus groupsなどの形式があります。

3.RCは、次のような特徴を持っている点で、調査で使われる他のグループとは異なります。

①継続的である:数か月や数年に及ぶ

②非同期(asynchronous)である:同時に参加する必要はない

③継続的なエンゲージメントによって、結果が生まれたり共創される

④情報の蓄積を活用する


Q3 MROCとコミュニティ・パネルの違いは?

1.MROC(market research online community)
①主に定性調査
②メンバー数は、30-900人ぐらい

2.コミュニティ・パネル(Community Panel: CP) =Insight community
①定性と定量調査の両方が可能
②メンバー数は、通常は3、000-500、000人


Q4 リサーチ・コミュニティのリクルートの方法は? 

1.顧客のコミュニティの場合は、クライアントの顧客リスト

2.そうでない場合は、

①ウエッブからの招待

②広告や雑誌などのパートナーとの取引関係から

③パネルからの購入

④他のベンダーからの購入

⑤広告からの購入

⑥他のソース(製品にリンク、ゲーム、電話や郵便、店頭などで直接)

⑦口コミ、友人、そのつながりを利用

 3.エンゲージメントやクリエイティビティは、リクルートの時点から始まるので、エンゲージがあり創造性のある人をより積極的にリクルートする努力をする必要があります。

Q5 多くのリサーチ・コミュニティがプライベイトである理由?

1.RCの多くは、プライベートです。つまり、招待された人のみが参加できます。

参加には、パスワードの入力などの手続きが必要です。

2.プライベートである主な理由は、

①競合の関与を排除

②メンバーに特別感を与える

③第3者の介入からメンバーを保護する

④顧客の代表といったコミュニティの特別の参加資格を生み出す

⑤コミュニティを乱す人の排除を行う

Q6 多くのリサーチ・コミュニティが顧客をベースにしている理由?

1.過去1年間におけるMRの変化

顧客満足やNPS,ビッグデータ、CRMにみられる「代表サンプル」(general population)から顧客(customers)へのシフト

2.顧客フォーカスの理由(顧客コミュニティが人気になった理由)

①価値は、顧客の新規獲得よりも、顧客の維持にあるという事実から生じます。

②顧客は、関心のあるブランドのコミュニティに参加する傾向があります。

ブランドXが提供するサービスを改善するために、ブランドXの顧客が努力することは、結局その便益を享受することになります。

2-8週の短期コミュニティは、現金などの外的インセンティブで維持することができる一方、長期コミュニティは、目的の共有や相互評価などの内的インセンティブが必要です。

Q7 多くのリサーチ・コミュニティがブランド明示である理由?

1.コミュニティは、ブランディッド(ブランド明示)とブラインド(ブランド非明示)の2つに分類できます。

前者は、スポンサーの所有であり、ブランドのルック&フィールの特徴をもっています。

後者は、母親とか食べ物の種類、活動などのテーマやジャンルをもっています。

2.ブランドの顧客の重要な参加の動機の1つは、ブランドに自分たちの声を聞いてもらい、変化を起こしたいという欲求です。

この目的の共有は、ブランドのコミュニティへの参加ー聞いたり、反応したり、かかわったりの行動によって強化されます。

自分たちの声がブランドに聞かれるということは、コミュニティに、透明性や誠実さ(正直さ)、よりよい回答率をもたらします。

Q8 ブラインド・パネルの動機づけの方法は? 

1.ブランドを改善しようとする共通の目的を共有することによっておこる参加動機に期待できないブラインド・コミュニティの場合、次の3つの動機づけがあります。

①テーマによる動機づけ:共通の関心の醸成

②インセンティブによる動機づけ:アクセスパネルに近似

③楽しさやエンゲージメント、ゲーミフィケーションによる動機づけ:プロセスを楽しくしたり、ゲームを提供したり、タスクを楽しいものにすることは重要である一方、メンバーを誘導したり、より敏感にさせるようなバイアスに注意する必要があります。

Q9 短期ー長期のリサーチ・コミュニティとは?

 1.短期コミュニティ: 基本2-8週間程度。

いろいろな種類があるー数日や数か月

長期コミュニティ:予算的には年ベースの契約。無期限も可能

短期コミュニティのメンバーは長期よりも、少なくて同質の傾向

2.短期コミュニティは、長期よりも謝礼に依存する傾向:共通の目的意識の共有が難しいゆえ

この意味で、コミュニスペースCEO(現在はチェアマン)であるDiane Hessanは、短期のものは、コミュニティではないと主張しています。

3.短期コミュニティは、他の伝統的な調査方法の代替えとして、単一のリサーチ課題の解決のために使われる傾向。

長期コミュニティは、ブランドとメンバーが共通の目的意識を醸成し、深いコミュニティ意識が共有されます。

単にリサーチ問題解決の一部ではなく、リサーチのプラットフォームとして利用され、顧客とブランドがコンタクトするリソースの場として活用されます。

Q10謝礼の方法は?

 1.外的インセンティブ(extrinsic)と内的インセンティブ(intrinsic)

内的:賞賛や、傾聴、エンターテイメントや興味深い情報の提供(リサーチ結果のフィードバック、他のメンバーの意見の共有)

2.主な動機づけのトレンドは、内的になってきています。

外的は、短期コミュニティの基準に。

内的が、短期、長期ともに主な動機づけになるべきだと多くのリサーチャーは考えています。

3.外的インセティブの主要なタイプ

①懸賞、宝くじ

②週間ベスト投稿賞などの実績ベース

③現金:作業負荷が高く、謝礼額も高い場合

④ポイント・システム:収集後、商品や現金と交換

4.内的インセンティブの4つの動機づけ

①影響力

②名声や地位

③帰属意識

④情報: 企業の内部情報などを知る

Q11コミュニティにおけるリサーチの種類は?

1.短期、長期、コミュニティ・パネル別に考えると、

                 短期MROC    長期MROC       CP
市場分析              △       △      △
アイデイエーション                 ◎       ◎      ◎
顧客の声              △       △      ◎
広告制作              ◎       ◎      ◎
広告テスト               △       △      〇
コンセプト・スクリーニング                 ◎       ◎      ◎ 
コンセプト予測                  △       △      △ 
U&A                  △       △        〇
価格調査                  △       △        〇
顧客満足                     △       △        〇
 
ミステリー・ショッピング                   〇       〇        〇

◎ 非常に適切
〇 適切
△ 不適切

2.従来の調査を併用することによって、その応用範囲を拡大する方向にあります。

 

第9章 ソーシャル・メディア・リサーチ 

SMRは、ビジネスの情報源の1つであり、リサーチ方法として、その役割や応用はさまざまです。

Q1 ソーシャル・メディア・リサーチ(SMR)とは?

1.SMRは、MR目的のソーシャル・メディア・ウッブサイト上で、自然発生した会話から得たデータを活用するプロセスです。

それらのサイトは、
①Facebookや、
②Twitter(マイクロブログ
③WordPress(ブログのホスティングサイト)
④YopuTube(ビデオサイト)
⑤Flickr(写真サイト)など

2.SMRに、オンライン・グルインや、SMウエッブサイトからのリクルート、サイト上での世論調査、SM内でのコミュニティの活用なども、SMRに含める人がいます。

3.SM上で創造された自然発生したコメントや意見、メッセージの収集や分析と、
それらのデータを使ったブランド・トレンドや満足度、他のMRの測定のレポート作成と、
SMRの狭義の定義をとる人もいます。

Q2 SMRができることは?

1.SMRは、他の調査に置き換わる場合がありますが、多くの場合はそうではないです。

2.SMRのキーポイントは、SM上で既に述べられたことに限定されていることです。

仮定的なことや、実験的なこと(2つのコンセプトの比較評価など)、ブロービングが必要なこと、一般の人々の間で話題にならないことは、SMRでは難しいか或いは不可能です。

3.サーベイは代表サンプルに焦点をあてますが、SMRの強みは、多くの人の声を聞くことができる点です。

グルインは、パーセプションや個人の意見について深く掘り下げることができますが、SMRは、数千や数万の人の意見を収集することが可能です。

4.SMRは、長期にわたる消費者の意見を調べる場合や、簡単に意見をトラッキングする場合、多くの変数を集める場合などに向いています。

Q3 センチメント分析とは? 

1.センチメンタル分析は、その発言内容が、肯定かあるいは否定かを決めるために、言葉やフレーズを評価するプロセスです。

量が少ない場合は、マニュアルで可能。多い場合は、コンピュータ利用。

2.2つの方法

①辞書分類

②自然言語処理(NLP:natural language processing system)

3.両社はそれぞれ弱点をもちます。

皮肉な内容は認識が困難
新しいスラングやアクロニム(頭字語)が理解されない
文法の間違いやミススペルも解釈が難しくなる

一般的には、機械によるスコア酔いも、人間によるスコアの方が妥当だと考えられています。

4.重要な問題は、結果が妥当かどうかです。

Q4 コンテント分析とは?

1.コンテント分析(CA)は、メッセージに含まれるトピックを評価するプロセスです。

「会議は、学習のよい場所です」の場合:「会議」と「学習」がトピックになります。

2.センチメント分析と同様、CAもマニュアル式と、機械による自動式があります。

人間によるコーディング作業(human coding)の方が、自動(automated system)よりも、精度が高いです。

3.メッセージの量が少ない時は、マニュアル方式の精度は高いですが、数千とか百万のように数が多い時は、自動化によって、早さや効率化が必要です。

4.同様に、重要なことは、できる限り、妥当であることです。

5 SMRの妥当性は?

1.SMRは比較的新しい手法です。

それゆえ、妥当性の測定や評価、改善が重要な課題

2. ベンダーがいかに妥当性を測定しているかを理解することが重要

Q6 クレーマーが多いSMR結果の偏りについて?

1.TwitterやFacebookは、非常に不満の人と、非常にハッピーな人の集まりです。

しかし、大量にデータを収集した場合、極端な意見は、中庸な意見や中立な意見によって中和されます。

同様に、あるブランドについて、数千や数百万のメッセージを集めた場合には、ここのメッセージの感情も、広範囲な見方を表すものになります。

Q7 SMRのベネフィットは?

1.ブランドや会社、カテゴリー、人々について、SM上で十分な数の発言がある場合、SMRから便益があります。

2.大きなブランドであっても、消費者向けでない場合、測定するためのSM上で十分な発言がありません。消費者向けでも、認知がない小さなブランドも同様です。

3.SM上で発言がない家族経営の小さなコーヒーショップの場合でも、コーヒーショップのカテゴリーから有益なデータがえられるかかもしれません。

Q8 SMRは定性調査あるいは定量調査?

1.答えは両方です。

発言録の形のデータ:定性調査が可能

センチメンタル分析やコンテント分析が装備されている場合:定量調査が可能(発言数や平均スコア、トピックや日付別など)

Q9 オンライン上で意見を共有する人とかかわることが可能かどうか?

1.SMRも他の調査と同様、多くの基準を順守しています。

SM内の人と特定して関与することは可能ですが、許可なくそうすることはできません。

2.メンバーとかかわるために、コミュニティに入る場合は、存在とその目的を明らかにして許可を得ることが必要です。

ESOMARのガイドラインを参照。
http://www.esomar.org/uploads/public/knowledge-and-standards/codes-and-guidelines/ESOMAR-Guideline-on-Social-Media-Research.pdf

Q10プライバシー問題は?

1.SMRの場合、別のプライバシー問題が発生します。

調査において、個人が特定されます。

2.発言を引用する場合は、プライバシーを侵害しないように注意することが必要です。

引用する場合は、レポートに含めないか、マスキングをすることによって、検索によって、個人が特定されないようにする必要があります。

第17章 新しく登場している調査方法 
現在、注目を集めているトレンドについて説明します。

Q1 モバイル・リサーチとは?

1.過去10年間、MRにおける次の大きな出来事は、モバイルの拡大だと言われ続けてきました。

しかし、それは既に現実のものになっています。調査金額ベースで、モバイルは既に郵送調査なみになっています。またパネル会社によりますと、PCで実施される調査のおよそ10%がモバイルで行われているそうです。

2.モバイルの過去における問題点

①安くなった。実際、PCよりもわずかに高かった
②20-30分調査には向いていない。ブランド・トラッキングや、広告トラッキング、顧客満足度調査などの規模の大きな調査の調査票は長い

3.モバイルによる革新

①短い調査票: 特に若年層向け
②その瞬間(in the moment)の調査:購買時点、行動時点など
③スマホによる調査:対象者が協働者になり、自身や他の人の生活の一部を把握

Q2 行動経済学とは

1.行動経済学(behavioral enonomics:BE)は、以下の業績から脚光を浴びるようになりました。

①Nudge (Richard Thaler and Cass Sunstein)
②Predictably Irrational (Dan Ariely)
③Thinking Fast and Slow(Daniel Kahneman)

キーポイントは、多くの決定は、意識や合理的な思考に基づいていないということです。

これは、調査で対象者が真剣に回答していたとしても、
人々が行おうとすることと、
実際行ったこと、その理由とが一致しないということを意味しています

2.BEは、過去のMRの知見を検証するとともに、新たな発見をもたらしました。

前者には、
①場所や、精神状態、社会的状況などの行動のコンテキストが、選択を変える可能性がある。
②質問の仕方が、回答を変える可能性がある(質問順序やアンカリングなど)
③人々は、決定の背後にある動機を語ることができない

後者には、
①製品評価のプロセスは、対象者の製品の味方によって変化する
②人々は、他人のマネをする傾向がある:無意識による市場での将来の行動は、調査での質問の意味を失わせる
③ある行動は、単に自動的な習慣(auto-programmed habit)の場合がある:ある製品の購買に深い意味がない

Q3 ニューロサイエンスとは? 

1.ニューロサイエンス(ニューロ)は、ブレイン・サイエンスとも呼ばれ、ニューロ・マーケティングと関連します。

MRにおけるニューロの考え方は、fMRIのようなデバイスによって、人々が考えていることを推測することが可能であり、質問をする必要がなくなるということです。(行動経済学の問題提起を解決できる)

2.ニューロの初期の関心はなくなり、現在は、広告テストの分野に焦点をあてています。

3.ニューロは、覚醒(arousal)とバレンス(valence)の2つの次元の認識や解釈に重点を置いています。

覚醒とは、脳が活動的か、受動的などうかを測定  ( 感情の興奮度合い)
ヴァレンスは、魅力と嫌悪を測定(感情のpositiveとnegativeの度合い)

4.ニューロの問題点

①デバイス使用が割高や不便
②反対推定(reverse inference)問題
③脳の働きが未解明

参照: http://wpedia.goo.ne.jp/enwiki/Issues_in_fMRI

Q4 バイオメトリクスとは?

1.バイオメトリクス(バイオ)は、アイ・トラッキングやGSR(galvanic skin responseー発汗の程度を測定する/嘘発見器)や、fMRIスキャナーや、EEGSなどのニューロサイエンス・デバイスなど、多くの測定方法を使います。

2.バイオは、対象が、刺激への反応を測定するようなニッチの場合に使います。

例えば、広告テストーアイトラッキングを使い、どこを対象者が見るかを調べたり、ニューロで、広告のどの箇所が反応を起こしているか調べます。

同様に、ウエッブサイトのテストーアイトラッキングで対象者がどこをみているか、GSRで、サイトの反応をチェックします。

Q5 フェイシャル・コーディング(表情分析)とは?

1.フェイシャル・コーディングは、ニューロやバイオの他の選択肢です。

刺激への反応を測定します。

顔の表情は、反応を反映することをごまかすことは難しか、あるいは不可能であるという考えに基づいています。

2.多くは手動で行っていますが、機械化もされています:ビデオカメラやウエッブカメラの使用

Q6 インプリッシット・メジャメント(潜在的測定)とは?

1.IMは、直接質問に頼るのではなく、内的モチベーションに近づこうとするものです。

1つの方法は、回答の速度をみるものです。

これは、メッセージがアピールするものであれば、素早く答え、そうでなければゆっくりと答えるとという前提によるものです。

2.https://implicit.harvard.edu/implicit 参照

Q7 予測市場とは

1. PMは、James SurowieckiのThe Wisdom of Crowdsのアイディアに基づいています。

Iowa Electronic Marketsの事例が有名です。

PMの基本的な考え方は、「人々は、自分のことよりも、他人の行動をよりよく予測することができる」というものです。

2.テストの方法:

複数のコンセプトが提示された時、それぞれのコンセプトの

販売する割合と、購入する割合のような「取引き」について聞かれます。

3.PMの利点は、代表サンプルで調査を行う必要がないということです。

Q8 エスノグラフィーに注目が集まる理由とは? 

1.エスノは新しいトピックではありませんが、近年注目を集めています。その理由は、

①録画機器の操作の簡単かと低価格化:録画の方がクライアントへの影響が強い
②従来の定量調査や伝統的な定性調査よりも、より深い理解を求めるクライアント・ニーズの高まり

2.エスノは、あるがままの人々の生活を研究するものです。

エスノの主要なツールは、観察observationです。

観察手法が、質問や議論などのMRの他の方法と区別する点です。

3.家庭での食事における新鮮な食べ物や準備された食べ物を理解するプロジェクトにおいて、エスノでは、家庭を訪問し、食事の方法を観察します。

ビデオ録画がエスノのデータになります。分析を行い報告書を書きます。

4.エスノは、他の方法よりも、より割高で、時間もかかります。

他の手法が当該のリサーチ課題を解決できない時に活用されます。

行動経済学やニューロサイエンスなどの知見が、どの行動が観察によって、よりよく調査することができるかの示唆を与えてくれます。

5.ネットノグラフィーnetnographyは、エスンの応用の1つです。オンライン上でのエスノです。

例えば、オンライン・コミュニティに参加した人を対象に、彼らのオンライン上での相互作用を通して、人々の生活を探索するものです。

Q9 マス・エスノグラフィーやオート・エスノグラフィー、WEリサーチとは?

1.これらの3つの方法は多くの部分が重複しています。

リクルートされた対象者が、リサーチャーや、協働者、情報提供者の役割を果たします。

2.マス・エスノグラフィーは、参加者の周りの世界の探索に参加者を巻き込みます。

オート・エスノグラフィーは、参加者の生活の一部を把握するのにスマホのようなツールを使います。

イギリスにおけるMass Observation projectの例:500人の市民の生活ノートを1937年から1950年代まで収集

3.WEリサーチは、伝統的なトップダウン方式の調査(MEリサーチ)から、より協働的な調査への変化を表します。

WEリサーチは、オート・エスノやマス観察を含みます。

またクラウドソーシングやある種のコミュニティも含みます。

Q10ゲーミフィケーションとは?

1.ゲーミフィケーションは、それまでもアイディアや実践がありましたけれども、2011年にMRにおける主要なテーマになりました。

ゲーミフィケーションの主なアイディアは、

リサーチは、しばしば退屈なものであるので、サーベイへのエンゲージメントを上げ、対象者の経験を改善し、回答率を上げ、データの品質を向上させることをゲームの世界から学ぶべきであるということです。

2.多くの場合、サーベイやグルインをゲーム化することを意味していません。

ゲームの世界からの学習を意味しています。

GMIのVice President InnovationであるJohn Pulestonは、次のような発見をしています。

単に思いつくすべてのブランドを上げてもらうよりも、「60秒で」思い出すブランド名を自由にあげたもらった方が、より回答が得られた。

3.ゲーミフィケーションのキーとなる要素は、

①より良いデザイン
②より良いワーディング
③ナレイティブ・フローの改善
④ユーザー・フィードバックの改善

4.Bernie Malinoff(President element54) やJon Pulestonは、ゲーミフィケーションは調査の結果を変える可能性があるので、注意が必要であると指摘しています。

Q11ビッグデータとは?

1.ビッグデータは、市場の全体像と消費者の全体像を構築するための大規模なデータセットの複合体です。

例えば、ウエッブ・トラッキングデータた取引データ、ロイヤルティ・カードデータ、CRM情報と、MRデータとを結合したものです。

2.ビッグデータを所有し活用することは、組織が調査を行い、コミュニケーションをし、消費者に販売する方法を変える破壊的なチャレンジであると考えられています。それゆえ、MRに大きな影響があるかもしれません。

ビッグデータは、会計からMRや、ソフトエウア開発や評価など広範囲なフィールドやプロセスに関連しています。

しかし現状では、ビジネス・インテリジェンス(BI)に大きな影響を与えると考えられます。
 
 

2014年7月15日火曜日

#135 JMRX特別勉強会:「レイ・ポインターと英語で学ぶMR」第4回の予習ノート


<第135回>  第4回のプレビュー 2014年7月

● 第4回<7月15日(火)>

(8) リサーチの応用分野           (16章)
(9) モバイル・マーケット・リサーチ (19章)


* 今回の講義用スライドには、テキストで言及されていない項目ーNPSやジオフェンシングなどーが含まれますので、ご注意下さい。


● MR用語

customer satisfaction research 顧客満足度調査
face validity                                  表面的妥当性
construct validity                         構成概念妥当性
predictive validity                        予測妥当性


***************************************
質問:


● 第16章 リサーチの応用分野

Q1 インターナショナル・リサーチの特徴は?
Q2 医療調査の特徴は?

Q3 広告トラッキングの特徴は?
Q4 顧客満足度調査の特徴は? 

Q5 広告テストの特徴は?
Q6 コンセプト・テストの特徴は?
Q7 ユーザビリティ・テストの特徴は?
Q8 アイディエーションの特徴は? 
Q9 子供調査の特徴は?
Q10ソーシャル・リサーチとの違いは?


● 第19章 モバイルマーケット・リサーチ

Q1 モバイル・マーケット・リサーチとは?
Q2 スマートフォンでリサーチを行うことは可能か?
Q3 フィーチャフォンとは何か、またモバイルリサーチでどのように使われるか? 
Q4 どのような時に、モバイルだけの調査を行うべきか?

5 すべてのオンライン・リサーチはモバイルで可能か?
Q6 定性調査におけるモバイルの主な使用方法は?

Q7 モバイル・サーベイをデザイんする上での注意点は?
Q8 リサーチ・アプリとは?
Q9 パッシブ・データとは?
Q10モバイ・リサーチのリクルートの方法は?
Q11モバイル・リサーチは、オンライン・リサーチと同じ回答を得ることができるかどうか?
12モバイル・リサーチにおける位置データの使用方法は?
Q13モバイル・リサーチにおける法的、倫理的問題点は?

 
 
****************************************


解答:

第16章 リサーチの応用分野: 

マーケットリサーチの特定の活用方法の主な特徴を見ます。インターナショナル調査や、医療調査、広告トラッキング、顧客満足度調査などが含まれます。

Q1 インターナショナル・リサーチの特徴は?

1.10-15年前までは、インターナショナル・リサーチ(IR)と言えば、ヨーロッパやアメリカ、日本で調査を行うことであった。

最近では、多国籍企業が、発展途上国でのマーケット・ポテンシャルの大きさに気づき、IRが拡大している。

例えば、BRIC(ブラジルやロシア、インド、中国)である。その人口の多さや、急激な経済成長ゆえに注目されている。

直近では、アジアや南米、中東、アフリカなど、多くの国にIRが拡大されている。

2.IRの5つの課題

①方法論:欧米での方法が、開発国で使えるかどうか。
②文化的違い:調査票作成や、定性調査の方法において考慮する必要がある。
③データ収集:多くのベンダー間や、時差の調整。
④サーベイやディスカション・ガイド:翻訳の必要。
⑤コストや標準化、協働の問題:国によってさまざまの実態。

Q2 医療調査の特徴は?


1.2つの種類

OTC(over the counter)薬の調査:消費者が対象

Rx(処方薬)調査:医者が対象

2.Rx調査の目的:医者が処方するドライバーを理解する

効果や副作用、投薬量などの薬の特徴や、製薬メーカーに対する医者のイメージ、過去の投薬行動、販売戦略の効果などを調査

3.Rxの2つの視点:

①非常に技術的:医学や薬学の科学的な用語やコンセプト

②医者からのデータ収集に焦点:接触や調査が難しいグループ

近年、オンライン・パネルや、謝礼(非常に高額な謝礼)の工夫を通して、医者の調査への協力問題を解決しようとする試み。

Q3 広告トラッキングの特徴は?

1.広告トラッキンク調査の目的:広告キャンペーンの効果の理解

基本的に、定量調査

継続調査

どの広告が特定の視聴者(オーディエンス)の到達しているか
どのチャネルか(TVやラジオ、印刷媒体、メール、オンラインなど)
広告が購買の可能性にどのように影響を与えているか

広告予算のROI最大化を助ける

2.広告トラッキング調査は、各企業がもつセグメンテーション・モデルとリンク

Q4 顧客満足度調査の特徴は? 


1.CSATとかCSM(customer satisfaciton measurement)と呼ばれます。

満足度だけでなく、満足度をドライブする製品やサービスの特徴の理解も行う。それによって、企業は、改善点を知ることが可能。

CSATは、多くの場合、継続調査: 満足度をトラッック可能。満足度向上の企業の成果をトラック可能。

対象者(サンプル)は、通常の場合、企業側が提供。

2.CSATの2つの方式

①製品やサービスについての一般的な経験や、印象、感情についてインタビュー

②トランザクション・リサーチ:直近の企業との接触(最近の購買や、サービスセンターへの電話、苦情、修理の要求など)について、フィードバックをえるための簡単なインタビュー


3.CSATデーダは、多くの場合、高度な数学モデル手法によって分析される:製品やサービスのさまざまな特徴の満足度への影響を測定することが可能。

5 広告テストの特徴は?

1.広告テスト: オンエアーの前に、広告についてテスト

広告テストの2つの役割

①広告の市場への影響を測定する: 定量調査

②広告がどのように機能するかを調べる:定性調査

2.広告の機能については大きな議論があります。

リコール(思い出させる/想起)や、認知、好き嫌い、特定などにおいて、広告は重要であるという主張。

定量の広告テストや、グルイン、ニューロ、バイオ、表情分析(facial coding)、潜在的測定法(implicit measurement)などのさまざまな手法が使われています。

3.特定の結果が、現実世界にどのように影響があるかを解釈する上で役立つベンチマーク(過去の結果のデータベースなど)の存在が、市場での予測を成功させます。

Q6 コンセプト・テストの特徴は?


1.多くのコンセプト・テストは、アイディアやプロトタイプをテストしたり、それらの市場での成功を予測したりします。

あるコンセプト・テストは、どのようにコンセプトが作用し、どのように改善すればよいかに焦点をあてています。

2.広告テストとコンセプト・テストとの間では、方法論で大きな共通点があります。

市場予測では、テストでの結果を市場予測に変換するためのモデルやデータベースに依存しがちです。

コンセプトがどのように機能し、どのように改善の評価には、適応型サーベイ(adaptive survey)や予測市場(prediciton markets)といった定量的手法に加えて、広範囲な定性やバイオメトリクスの方法が含まれます。

Q7 ユーザビリティ・テストの特徴は?

1.ユーザビリティテスト(UT)とは、製品やアイディアをみて、そのユーザービリティを評価するものです。

この分野は、HCI(human compter interface)やユーザビリティ専門的職業などの他の専門と、MRとが重複しているところです。

2.UTのMRにおける主な領域は、ウエッブサイトですが、製品やサービスのあらゆる分野に利用可能です。

3.UTでは、広範囲の技法やアプローチが使われます。グルインや、観察、ユーザビリティ・ラボ、専門家による評価、アイトラッキング、必要であればサーベイなどです。

Q8 アイディエーションの特徴は? 

1.アイディエーションは、何かを創造する点において、他のリサーチ方法(発見したり、解釈したり、将来の何かの影響を評価したりする)とは異なっています。

アイディア創造や精緻化のために使用されるアプローチに含まれます。

2.アイディエーション手法には、グルインやコミュニティに代表される定性手法や、思考を柔軟にしたり、参加者間の競争意識を刺激するためのゲーミフィケーションが含まれます。

Q9 子供調査の特徴は?

1.子供を対象とした調査には次のような問題点があります。

①親の同意:多くの場合、書面
②年齢グループにふさわしいコンセプトや言葉の使用
③子供問題に精通した専門家によるデータの解釈
④誘導や影響を与える質問の回避
⑤子供を危険にさらさないために、調査に従事するリサーチャーの背景や信用の重視

2.多くの国では、親を困らせたり、子供の健康を害するような製品についての子供を対象とする調査は行うべきではないとする意見が増加してきています。

Q10ソーシャル・リサーチとの違いは?

1.ソーシャル・リサーチ(SR)は、マーケット・リサーチャーではなく、ソーシャル・リサーチャーが行うものであると思っている人がいます。

しかし、政府やNGOが、マーケット・リサーチャーに調査を委託する機会が多くあります。

2.SRでは、表面的妥当性(face validityー常識的かどうか)や構成概念妥当性(construct validityー証明された理論に合致しているかどうか)が、MR(予測妥当性predictive validityー結果を正確に予測しているかどうか)より重視されます。

3.表面的妥当性や構成概念妥当性を追求すると、大きなサンプルサイズで、高い回収率を求められます。特に高齢者や、ホームレスなどの弱者、過去に軽微な犯罪例がある無職の若者などの出現率の低いグループの場合がそうです。


第19章 モバイル・マーケット・リサーチ: 


モバイルリサーチは、データ収集の新しい方法を提供し、パッシブや、協働型の新しいタイプのリサーチを創造しています。  
Q1 モバイル・マーケット・リサーチとは?

1.モバイル・マーケットリサーチには以下のようなことが含まれます。

①セフル式サーベイ(self-completion):対象者がモバイルフォンやタブレットでサーベイを完了する

②ウエッブベースのサーベイ:モバイルフォンやタブレット上のサーベイを完了する

③パッシブ・データの収集:対象者に聞くことなく、モバイルデバイスから直接彼らの情報を得る

④参加型リサーチ:リサーチプロセスにおいて、対象者が、積極的な役割を果たす。例えば、自分の周りの情報を収集する。

⑤モバイル・デバイスの使用:オンライン定性に参加する。

⑥CAPI:インタビュアーが、mCAPIと呼ばれるモバイルデバイスを使用する。

⑦CATI:mCATIと呼ばれるモバイルフォン上で、接触される。

Q2 スマートフォンでリサーチを行うことは可能か?

1.該当母集団に近似したサンプルを確保することができるかが問題

2.定性調査の場合は、サンプルの適切性の問題

定量調査の場合は、スマホの普及率が少なくとも50%以上があるかどうかの問題

Q3 フィーチャフォンとは何か、またモバイルリサーチでどのように使われるか? 

1.フィーチャホンは、スマホ以外のフォンの名称です。

フィーチャーホンの特徴は、多岐にわたっています。

カメラやネット機能がない非常に基本的なものから、大きなスクリーンやネットへのアクセスなどスマホ並みのものまであります。

2.スマホは進化し続けています。それゆえ、今日のスマホは、明日のフィーチャホンかもしれません。

現在のフィーチャホンによるリサーチは、SMSだけとか、ネットへの接続ができないものをさします。

Q4 どのような時に、モバイルだけの調査を行うべきか?

1.MRにおける現在の傾向は、対象者に回答するデバイスを選択してもらう方向です。それゆえ、モバイルのみということは、そのような必要性が生じたときになります。

2.モバイルのみのリサーチを行う時

①その瞬間in the momentを調査する時:位置や、タイミング、活動時

②パッシブ・データ収集にデバイスを利用する時:対象者の位置をトラッキングする

③PCでは通常できない特徴を活用する時:動きの写真をとるカメラや、行動を録画するビデオ

④CATIや面接、ネット調査が非常に高かったり、遅かったり、不可能である時:特に、発展途上国でフィーチャフォンを使って行うケースが多い。

5 すべてのオンライン・リサーチはモバイルで可能か?
1.基本的にはYesです。PCよりも、モバイル・デバイスの使用が増加しています。

しかし、大きなスクリーンや、モバイルで参加する場合、大きな処理能力を要求するような調査は不可です。

2.もし調査がモバイル・デバイスに適切でない場合は、調査指示は明確に行う必要があります。参加者のモバイル・デバイスが適切でない場合は、調査を中止し、丁重に参加協力を断ることが必要です。

Q6 定性調査におけるモバイルの主な使用方法は?

1.現状の主な使用は、

①ダイアリーの収集
②自身や周りの人の生活情報の収集
③オンライン定性調査とのリンク(オンライングルインやディスカッション、インサイト・コミュニティなど)

Q7 モバイル・サーベイをデザインする上での注意点は?

以下の6つです。

①使用デバイス:フィーチャフォン、スマートフォン、タブレット
②スクリーン・サイズ:スクロールを最小に。水平移動を避ける
③器用さ:タッチスクリーンの小さなボックスはクリックしづらい。データ入力の手間を減らす。
④長さ:サーベイは短く。5-15分程度。
⑤ネットのカバレッジ:ネット接続を考慮
⑥デザインの最適化:ユーザビリティと同時に、モバイル・デバイスの特徴を最大限に生かす

Q8 リサーチ・アプリとは?

1.アプリ(mobile applicaiton)は、モバイル・デバイスにダウンロードするソフトウエア

サーベイや、パッシブ・データ収集、定性調査に利用

ネットへの接続が必要なものとそうでないものがあります。

2.アプリの長所

①ネット接続が不要なアプリでは、必要な時に調査を行い、のちにデータをサーバーにとりこむことが可能
②モバイル・デバイスや外的シグナルによって、調査の開始が可能:事前のプログラムによって、対象者が特定の店を訪問した時に、サーベイが開始される
③アプリによって、センサーや電話の機能にアクセスが可能:電話使用や位置、環境などの情報の収集
④リマインダーや告知が可能:対象者の回答を促す

3.アプリの短所

①対象者がダウンロードしなければいけない:対象者のスキルの問題にも関係
②アプリは、それぞれのオペレーティング・システム(OS)用に作成されるので、OSの進化に応じてアップデータする必要あり

4.ESOMAR/MMRAのCommitment to You as a Research Participantガイドライン

  ダウンロードの費用やアプリの除去の方法などの調査会社と参加者間のガイドラインの設定

http://www.mmra-global.org/?KeyRequirements

http://www.mmra-global.org/news/130025/New-Sample-Our-Commitment-To-You-As-A-Research-Participant.htm

http://www.esomar.org/uploads/public/knowledge-and-standards/codes-and-guidelines/ESOMAR_Guideline-for-conducting-Mobile-Market-Research.pdf

Q9 パッシブ・データとは?

1.パッシブ・データ(PD)は、対象者が調査参加の同意以外、何もすることなく情報が収集ができるデータです。

例えば、アプリが参加者が、モバイル・デバイスで、電話をしたり、ネットを使ったりするたびに
その位置を記録することができます。これは自動継続的に行われます。

2.PDの大きな利点は、参加者が記憶に頼って入力するデータより、より正確であるということです。

Q10モバイ・リサーチのリクルートの方法は?

1.主な2つの方法: ①顧客リスト、②アクセス・パネル

限界: 現状、すべてのアクセス・パネルがモバイル・サンプルを提供していません。
また顧客リストも、顧客の所有するモバイル・デバイスのタイプや、メールアドレス、電話番号を所有していません。

2.これら以外では、定性調査のリクルートや、メール、電話、ソーシャル・メディア、店頭などがあります。

Q11モバイル・リサーチは、オンライン・リサーチと同じ回答を得ることができるかどうか?

1.リサーチ・オン・リサーチの結果は、現状、暫定的なものです。

2.次の2つの問題があります。

サンプルフレームの問題

・モバイルのサンプルは、若年層、社交的な人、より現在的な人に偏る傾向

逆にPCはこれらの人のリクルートが弱いので、モバイルがその弱点を補うことが可能

②方法の違いの問題(mode difference)

・この違いは少ない。例えばグリッド質問のケース。

12モバイル・リサーチにおける位置データの使用方法は?

1.ジオロケーションは、電話の特徴を活用した位置情報を扱う一連の技術です。

電話の位置は、さまざまに利用されますが、次の2つが主な活用

①人々がどこにいるかをトラッキングする:
マクロー自宅からオフィスやお店など
ミクローどのお店を訪問

②ある調査の開始を促す:対象者があるお店に入店、退店したタイミングで、小売店での調査を開始する

2.ジオロケーションは、次のようなアプローチがあります。

①GPSの利用:
②セル・タワー・ロケーションの利用:モバイルフォン・プロバイダーの協力が必要
③SRC(short range communications)の利用: Near field communication近距離無線通信技術

3.ジオロケーションの限界

①アプリが必要:ユーザはアプリを電話やタブレットに、ダウンロードする必要がある
②バッテリーの問題や技術の正確性の問題

Q13モバイル・リサーチにおける法的、倫理的問題点は?


1.新たなインフォームド・コンセント(説明と同意)問題が存在

①リサーチに参加することを同意した時、対象者は、どのような情報が共有されるかを理解しているかどうか?特にパッシブ・データが収集される時

②どのようなデータの使用に対象者は同意しているか?例えば、国外で使用されることがある点

③第3者のデータが収集される時、同意がとられているか?例えば。他人の写真やビデオが収集される時に、顔写真公開の同意があるか。

2.その他の問題として、

①コスト問題:ある国では、モバイルの使用によって、費用が発生する場合がある。その場合の補償をするかどうかの問題

②安全性問題:以下のようなリスク

・機器を操作しながら、サーベイに参加する
・歩きながら、ある活動に参加する
・写真撮影禁止の場所で、写真をとらなければいけない
・他人の子供の写真など適切でないテーマの写真やビデオをとらなければいけない
・安全でないコミュニテケーション・プロセスや、参加者のデバイスへの不適切なアクセスによって、センシティブな情報によって傷つけられる       
 

2014年7月10日木曜日

#134 JMRX特別勉強会:「レイ・ポインターと英語で学ぶMR」第3回の予習ノート


<第134回>  第3回のプレビュー 2014年7月

● 第3回<7月10日(木)>

(6) 定性調査           ( 4章)
(7) 定性データの分析 (10章)


● MR用語

qualitative research 定性調査
depth interview   詳細面接
focus groups  グルイン(グループインタビュー)
ethnography  エスノ(グラフィー)




****************************************

質問:


● 第4章 定性調査

Q1 定性調査とは?
Q2 対象者の発言と行動との関連を知るには?Q3 定性調査の対象者と、結果との関係性は?
Q4 定性調査は、オンラインで可能かどうか? 
Q5 グルインと詳細面接の違いは?
Q6 定性調査と定量調査実施の順番は?
Q7 プロジェクティブ・テクニック(投影法)について?
Q8 ディスカッション・ガイドについて? 
Q9 定性調査の1人あたりのコストが高いのはなぜ?
Q10対象者のリクルートの方法は?

Q10定性調査が取り組みビジネスニーズは?

● 第10章 定性データの分析


Q1 定性分析とは?
Q2 定性分析の主な目的は?
Q3 定性分析の主な段階は?
Q4 分析の詳細度は? 
Q5 よくあるミスは?
Q6 定性分析の主観問題の克服法は?
Q7 定性分析のソフトウエアは?
Q8 定性分析と、サーベイにおける発言録との関係は? 
Q9 定性分析と、フォーラムのディスカションとの関係は?
Q10定性分析の特定の方法は?

Q11定性分析の妥当性の評価は?
 
****************************************


質問:

第4章 定性調査: 定性データは定量情報とは非常に異なります。本章では、定性調査の方法について11個の質問を検討します。

Q1 定性調査とは?

1.定性調査は、消費者の行動や、意見・思考・信条の「理由」whyを理解しようとするものです。


定性調査は、消費者の意見を超えて、人々の意見と、行動との間の緊張や対立を発見しようとするものです。

2.オンライン・ディスカッションなどの新しい方法が普及してきていますが、

定性調査の主な方法は、詳細面接(デプス・インタビュー)とグルインです。

ディスカッションのフローにそって意見が集められます。

モデレーターは、リサーチのテーマに基づいて参加者を導いて発言を促します。

3.定性調査の分析プロセスは、複雑で、リサーチャーに対して、なぜそのような参加者の発言がなされたかの理由を考慮するように要求します。

リサーチャーは、行動や意見の理由を直接聞くことはできませんので、それらの根底にある理由」をさぐるさまざまな方法を使う必要があります。

4.定性調査やその分析は、常に進化しています。影響を受けている分野として、心理学や、社会学、文化人類学、文化・言語理論、脳科学などがあります。

5.定性調査は、20年前に比べてより複雑になっています。特に行動の観察に焦点をあてるエスノグラフィーから強い影響を受けています。 

Q2 対象者の発言と行動との関連を知るには?

1.人々が言った通り行動すれば、定性リサーチャーの仕事は多くありません。言ったことと、行動や思考との関連を理解することが彼らの重要な仕事です。

2.よい定性分析というのは、単に言ったことを記述するのではなく、消費者の行動の背後にある意味を明らかにするものです。

定性リサーチャーは、行動に影響を与える要因に敏感でなければいけません。

対象者とインタビュアーとの関連や、グルインルームでの他の参加者の影響、観察されているという事実などの行動に影響与える要因などです。

3.同様に、グルイン中のボディ・ランゲージなどのノンバーバル(非言語)な行動や、エネルギーレベル(集中力、関心度)や躊躇、ポーズ(考え込む)にも敏感でなければいけません。時には、何を発言しないかを理解することも重要です。

4.また文化的違いも理解する必要があります。ある国では、意見や思考、感情をより直接的に表す一方、そうでない国もあります。
 
Q3 定性調査の対象者と、結果との関係性は?

1.定性調査の対象者は、母集団を数字的に代表する人よりも、リサーチャーにとって、課題への解答に導いてくれる対象者の集団であることが望ましいです。

2.対象者は、年齢やライフステージ、地域、集団への帰属、特定のブランドのユーザーなどによってグループに分類されます。どの方法(グルインや面接、その他の定性手法)を使うかによって、それぞれ必要な対象者の数が決められます。 

3.典型的には、1グループ(1タイプ、1セル)あたり、少なくとも約8人ぐらいに聞くことが多いです。少ないと誤った結果を導く可能性がありますし、多すぎると同じような結果を得たり、定性的に分析するのが難しくなります。

4.必要対象者数は、調査目的や対象ターゲット、国やマーケットによっても変わってきます。

ヨーロッパ市場では、4-6のグルイン・グループや、8-16のデプス・インタビューの参加者数が一般的です。

中国や、インド、インドネシア、ブラジル、アメリカなどのより多様な国では、その地域的な相違が、より多くのグループや参加者数を必要とするかもしれません。

5.定性調査では、数ではなく、重要なのは「理由」です。

定性の広告テストでは、どれだけの消費者がその製品を購入するかではなく、広告がどのように購入を促進するかどうかを記述することが重要です。
Q4 定性調査は、オンラインで可能かどうか? 
1.初期の定性調査をオンラインで行う試みは満足のゆくものではありませんでした。

それらは、参加者の自発性や、複雑性、対面のインターラクションの深みに欠けていました。

2.しかし、現在のオンライン定性調査は、その強みを生かして、調査への参加の時間や空間(場所)の制限を取り除いています。

オンライン・ダイアリーやオンライン・コミュニティです。

ネット上のインターラクティブな状況は、自然な状態で調査を可能にしています。

また、オンラインは、よりセンシティブな個人的な問題についての調査(エイズやがんなど)の実施も可能にしています。つまり調査員の目を気にする必要がありません。

3.オンラインの利用によって、クライアントも直接、参加者の議論を聞いたり、質問を入れたり、コミュニティで評価を受けながらコンセプト開発を行ったりすることが可能です。ー調査経験をより包括的なものし、コンセプト生成に向けることが可能。
Q5 グルインと詳細面接の違いは?

グルイン:

1.グルインに対する批判の1つに、参加者同志が影響を受けるというものですが、これこそがグルインの大きな利点です。すなわち、グルインによって、ソーシャル・ダイナミクスー人々がどのように反応するのを知ることができわけです。

例えば、コンセプト開発のグルインで、どの時点がコンセプト理解のポイントであるかを探ることができます。

また、ブランド・アイデンティティやポジショニングの調査において、ブランド間の関係性やお互いの距離感を理解することができます。

デプス:

2.デプス・インタビューは、個々人の履歴をさぐる価値ある方法です。

面接によって、過去の経験や、価値体系、ライフスタイルが、その人の消費行動にどのように影響しているかを詳細に探ることができます。

ブランド・パーセプションの形成を探るにもよいです。何がその形成に影響を与えるのかを明らかにしてくれます。

3.グルインとデプスは相違もありますが、重複している部分も多いと思います。

グループでの個人の反応は貴重な情報です。

広告やパッケージへの反応は個人的なものでり、理解や自発的なエンゲージメントの程度もさまざまです。

Q6 定性調査と定量調査実施の順番は?

1.調査の背景や目的によって決められる。

いくつとか、誰がといった課題の場合は定量
なぜの場合は定性
どれ(コンセプトやパッケージなど)が最もポテンシャルが高い場合は、定性と定量

どの要因が購買を促進するかを知りたいけれでも、誰が購入するかがわからない場合は定量

要因(購入ドライバー)の種類や、ニーズ・ステージ、特定のセグメントの消費者のタイプなどを知りたい場合は定性

定量は、包括的な質問セットを設計する場合に役立ち、それらに数値を付加するのが定量

定性は、仮説立案(hypothesisi building)に向いている。
2.時間の都合で、定性と定量が同時に行われる場合もあります。

同時調査は、単独でそれぞれが生み出すそれ以上のものを生み出す可能性があります。

例えば、どの広告がベストで、なぜ、どのようにそうなのかを明らかにしてくれます。
Q7 プロジェクティブ・テクニック(投影法)について?
1.投影法は、参加者が、意識レベルでは気付かない抽象的なアイディアや関連性(association)の表現を可能にしてくれるビジュアルやバーバルの手法です。

擬人化(personification): ブランドのパーソナリティを調べる場合、ブランドを人にたとえ、特定のスタイルやライフスタイル、家、車、価値観、理想論、夢、心配などを聞く

2.投影法の考え: 対象者は、自己のアイディアを人やビル、景色、国などの表面的なものに「投影」すると考え、それらがどう見えるかを尋ねる。

古典的心理学の方法:ロールシャッハ法(Rorcchach's ink)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%8F%E3%83%BB%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88

3.刺激物として、スティック・メンや小さな像を使ったりもします。
それぞれが、何を言って、考え、行動しているかをブランド・ユーザーに聞いたりします。
Q8 ディスカッション・ガイドについて? 
1.モデレーターが参加者から意見を聞き出す時に使うフロー

2.3つの役割:

①クライアントのビジネス・ニーズについて、モデレータの考えを整理し、面接中に何を聞くべきかの計画書の役割
②調べることについてのクライアントとの合意事項の役割
③モデレーターにとっての面接中のリソース資料の役割

3.形態
①すべての質問の詳細な内容説明の形(複数ページ)
②面接の構造やフローのアウトラインの形(1ページ)
③両者の中間の形

4.より詳細なガイドが必要な時
①複数の国にまたがり、複数のモデレータが必要な時
②クライアントがより詳細な過程の説明を要求した時

5.定性調査の価値をだすために、
①ガイドよりも、参加者の議論の流れにそった方がよい場合
②モデレータは、正しい質問のしかたをした方がよい場合
(例:投影法は、ターゲットやカテゴリー、文化によって非常に異なるtなった結果になります)

Q9 定性調査の1人あたりのコストが高いのはなぜ?

1.コストを上げる3つの要因

①リクルート費用が、定量調査よりも高い
②謝礼が高い
③分析時間が、長くかかり、スペシャルスキルが必要

2.良い分析には時間が必要で、単に対象者の数が所要時間を決めるものではありません。

3-4つのエスノの定性分析には、5-6グループ分の時間が必要。

Q10対象者のリクルートの方法は?

1.パネルメンバーから集める場合もありますが、多くの場合、リクルートの専門家が集めます。

2.対象者はスクリーナー(対象者条件ー製品やブランドのユーザー、社会デモグラフィック条件、サイコグラフィック条件など)を使って集められます。

3.良いリクルートが、定性調査の品質の肝です:質が悪かったり誤ったリクルートは、粗悪な調査の誤った結果に基づく意思決定につながる恐れがあります。

4.リサーチャーは、良いリクルーターを大切にすべき

Q11.定性調査が取り組みビジネスニーズは?

1.クライアントは、数や何か、場所などを知りたい時、定量調査を使います。特にサンプルから母集団を推定したい時です。

2.人々がなぜそれを行うとか、ブランドが人々の生活にどのようにフィットしているのか、特定のブランドを選択する理由、それをどのように決めるのか、自己の内面に何が付加されるのか、ブランドが他人にどのように見えるかをどのように考えるかの場合は、定性調査を使います。

3.クライアントによっても、定性を行うか定量を行うかが分かれる場合があります。

広告テストの場合、

あるクライアントは、成功の確率を予測するために定量を
他のクライアントは、広告が機能する理由や改善点を探すなどの診断的情報をえるために定性調査を行います。

定性と定量が、連続的や同時に行われる場合もあります。

新製品開発(NPD)の初期の段階で、アイディエーション、そしてアイディアのブラッシュアップのために定性を行い、その後、マーケットシェアの予測のために定量調査を行うケース。

.定性調査は、国際調査において重要です。

人々が製品やサービスにどのように反応するかを理解する場合に、文化的違いがある場合や、

消費者行動の背後にある理由やモチベーションが、リサーチャーが理解しているマーケットと異なっている場合です。



第10章 定性データの分析: 定性データの分析の目的やプロセスを検討します。
 

Q1 定性分析とは?

1.定性分析とは、リサーチャーが、非構造的な定性データから意味のある結果を導くプロセスです。

2.定性データは、録音や、ノート、グルインやインタビューの発言、画像、写真、ビデオ自由回答などの多様なデータを含みます。

3.また定性分析には、ボディランゲージやトークのパターンなどのノンバーバルな行動の評価が含まれます。

Q2 定性分析の主な目的は?

1.定量調査が、より有効な意思決定に貢献するのと同様に、定性分析の目的は、クライアントに役立つように、複雑な情報をアイディアやメッセージに変換することです。

2.この情報の絞込みは重要な過程ですが、これだけが唯一の目的ではありません。


クライアントが、消費者や顧客の視点から課題をみることを助ける一方、

消費者の言葉やアイディア、行動をビジネスや政府の言葉に変換することもリサーチャーの重要な役割です。

Q3 定性分析の主なプロセスは?

1.スタート:フィールドワーク(FW)から開始。FW中に、仮説の立案やインサイトの生成。ノートやメモ、記録などのフォーム。
2.マネイジ:データの管理。分析グリッドやマインドマップの使用。
3.テーマ分類:調査課題に基づいて、データをメイン・テームに分類。
4.パターン探索:関係性やパターンを探索。データからモデルを構築。異なった結果の関連性を検討。
5.セグメント化:セグメント間に存在する違いを特定するためにデータを並び替える。ユーザーとノンユーザーや、男性ー女性、経営者と従業員など。
6.解釈:調査質問を解釈。知見の意味を問う。調査課題に対する意味は?
7.レポート:分析を精緻化する機会
 

Q4 分析の詳細度は? 


1. これは個人的好みや、プロジェクトの大きさや内容によって変ってきます。

2.発言をすべてコード化して、分析することによってテーマを発見する方法を好むリサーチャーも入れば、
メインのテーマのみを最初から特定する方を好むリサーチャーもいます。

Q5 よくあるミスは?

1.2つのよくあるミス
データを簡略化しすぎる:消費者言語や行動のフレーバーを失ってします。
②簡略化が不十分:対象者が何を言ったかを報告するのではなく、データの意味を解釈する必要があります。

Q6 定性分析の主観問題の克服法は?

1.すべての定性分析は、主観的です。つまり、リサーチャーが、リサーチプロセスの重要な役割を担っています。

2.完全でよく記述された分析によって、リサーチャー・バイアスを認識し、低減することができます。

3.定性調査の結果は、他の関連するデータソースを考慮する、いわゆるトライアンギュレーションを行うことが必要です。

Q7 定性分析のソフトウエアは?
 
1.リサーッチャーの多くは、紙やホワイドボード、ポストイット、スプレッドシートなどの組み合わせで、定性データの保存や分類を行っています。

2.定性分析用のソフトウエア

スペシャリスト分析ソフトウエアは、チームで作業を行うリサーチャーにとっては便利かと思います。スクリプトをセンターに保管場所になるからです。多くのソフトウエアでは、トランスクリプトのコード化作業を手動で行うことができます。
またデータのパターンも特定することも可能なソフトウエアもあります。

Q8 定性分析と、サーベイにおける発言録との関係は? 
1.サーベイにおける発言録(バーベイタム)の使用方法:
①コード化: 定量データとして利用される
②選択肢に含まれなかったアイディアを説明するのに利用される

2.サーベイにおける発言録は、参加者同志の会話(対話)ではなく、質問への回答です。

Q9 定性分析と、フォーラムのディスカションとの関係は?

1.フォーラムは、他の定性調査の方法よりも簡単なもので。なぜなら、トランスクリプト自体ががデータだからです。

他の定性分析の方法が使われます。

Q10定性分析の特定の方法は


1.コンテント分析: テキストの体系的分析。結果は頻度で表示される。ワードクラウドやソフトウエアが使用。

多くのリサーチャーは、定性データを頻度でカウントをして低減させることに異論。

2.ディスコース分析: 人々が言語を使う方法を分析。言葉が使用される「文脈」を重視。


トランスクリプトやソーシャルメディアデータで使用されます。

3.セミオティクス: 巻末用語集参照

4.エスノグラフィー: 巻末用語集参照
Q11定性分析の妥当性の評価は?
 
1.定性分析は、現実世界の事実と機械論的かつ絶対的な関連性をもつという主張にもとづいていません。実際、多くのリサーチャーは、すべてにおいて、客観的事実が存在している考えに反対しています。

2.定性の知見を評価する2つのツールは、

一貫性(coherence): データから作られたストーリーと、データ(から発見された結果)そのものとの一致度

トライアンギュレーション(traiangulation): データから作られたストーリーが、営業データや心理的モデルなどの他のソースから既に知られていることと、どの程度一致しているかどうか 

3.定性調査のキーとなる試金石は、それがクライアントにとって役立つかどうかということです。

より有効な意思決定を行う上で役立つかどうかということです。










#150 レイ・ポインターのMR白熱教室2015 第4回(最終回)報告

<第149回> レイ・ポインターのMR白熱教室2015 第4回(最終回)報告 2015年6月23日 ● 第4回目のテーマは、 『データからストーリーテリング』 でした。 ● 7月にレイとの懇親会を予定しております。世界のMRのソート・リーダー(thought ...