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2012年12月3日月曜日

JMRAパネルディスカッション:MROCの既知と未知に参加して

≪第112回≫

●2012年11月29日(木)JMRA Annual Conference 2012の「パネルデイスカッション①MROCの既知と未知」にJMRAからご招待いただきました。

セッションの資料や参加者などの詳細は、JMRAから後日HPにアップされる報告をご覧ください。

●パネルディスカッションでは、MROCCの現状と将来について、次の4つの観点からディスカッションが行われました。

①なぜMROCなのか

②どうMROCは使えるのか

③MROCの運用と課題

④MROCのこれから


●まず、①なぜMROCなのか

・MROCが出てきた背景について、いろいろと指摘がありました。

出てきた背景とは別に、「なぜMROCなのか」、つまり欧米でNewMR手法の中で一番よく使用されている有力なMR手法であることの「理由」を補足したいと思います。

MROCのこれまでの手法に対する優位点を強調する必要があります。

誰かが指摘されていたように、「コミュニティ」がキーワードです。

従来の定量のネット調査に対して、「コミュニティ」を形成することによって、参加者の「エンゲージメント」が高まり、回答率が高くなり、より精度の高いデータが収集できる点が優位点です。これによって、より深いインサイトが得られることが期待されます。

従来のネット調査への参加率が低下し、データの精度に疑問がもたれ、インサイトが発見しづらくなっている現状の問題のソリューションとしてのMROCの登場およびその存在価値があります。

●ちなみにMROCは複合的な要素によって、現在の機能に形成されてきたと言えます。

USのCommunispace社が2000年ごろに始めたころは、掲示板グルインのようなものでした。

それが同時性から非同時性に拡大し、その後のWEB2.0のIT進化の動向ーブログ、写真アップなどのCGM要素が加味され、パワーアップしてゆきました。

2008年にMROCの名称が誕生するまでには、オンライングルインの要素とソーシャルメディアの要素が複合化された現在の形になりました。

つまり、MROCには、オンライングルインのルーツと、ソーシャルメディアのルーツがあると言えます。

その一方で、1990年代に現れたオンライン・リサーチ(アクセス・パネル)が拡大し、データ精度の問題に直面し、その解決策として、「Community Panel」が2000年代半ばに出現してきました。

主に定量調査を行うCommunity Panelが、定性調査主体のMROCを取り込んで、定性と定量を1つのプラットフォームで可能にした現在のCommunity Panelが完成しました。


・この議論の中で、「MROCに向いている課題」は何かという問いかけがありました。

日記やHUTによく使われているという指摘がありました。

これは非常におもしろい現象です。

欧米では、インサイトを発見するために主に「フォーラム」機能(掲示板)を使ったMROCが主流で発展してきましたが、MROC後発の日本では、従来オフラインが行われていたダイアリー調査やホームユーステストがMROC内で多く行われています。

これは、フォーラム機能のMROCの有効性を示すことが難しい中、これらは容易にクライアント側に受け入れられたと同時に、調査会社側も説明しやすかった点にあるかと思います。

面白い点は、Communispaceでも、彼らのインサイト・コミュニティの中で、最近はよくHUTを実施している点です。日本人は何でもその変形(応用形)を作るのが上手なようです。

場合によっては、MROCのプラットフォームを使っているという理由だけで、(もし「コミュニティ」を形成していないのであれば)、これらのプロジェクトをあえてMROCと呼ぶ必要がないかもしれません。海外では、単に「オンライン定性調査」と呼ばれるものです。

確かに、オンライン定性調査をすべてMROCと呼ぶのは、便利でありよい点ですが、MROCの定義を混乱させている一つの要因でもあります。MROCの市場規模の大きさ(成長)を示すうえでは、オンライン定性調査をすべてMROCと呼称する点では有難いですが、悩ましい点でもあります。


●次に、②どうMROCは使えるのか

・これまでの調査とMROCとの違いが議論されました。第一のテーマと関連します。

これまで2年間よく議論されてきたネット(オンライン)グルインとの違いやソーシャル・リスニングとの違いです

そろそろこのあたりの議論から卒業したいものですが、まだまだMROCをご存じない方も多いようです。MROCが日本に本格導入されて約2年がたちます。

・ここでもまた、「MROCに最も適したテーマ」が話題になりました。

HUTや日記で生活実態を長期にみたり、アイディア出し、コンセプト評価、消費者が会話することで解決される課題ならなんでも、コミュニケーション開発、態度変容の追跡などが、あげられていました。

MROCの価値が未だ定着していない日本では、MROCが最も得意とする、その証拠に欧米で最もよく使われている分野でもある「製品開発」で、その価値を発揮することが重要かと思っています。

ブランド・コミュニケーションや、顧客経験、ショッパーインサイトの分野でもMROCは有効ですが、#1をあげるとするとやはり「製品開発」かと思います。アイディア・ジェネレーションやコンセプト開発・評価の分野です。


さらに、③MROCの運用と課題

MROCの運営と、レポーティングの問題が議論されました。

この2つの作業が、MROCの普及・拡大を阻んでいます。

つまり、前者はMROCの運営はあまりに労働集約的で負担が大きいことと、後者は効率的に有効なインサイトを出しづらいことを意味しています。

これに対して、クライアントがインサイトを容易に出すためのヘルプを行うために、MROCで収集できたあらゆる、かつ膨大なデータ(1か月50人のMROCでワード1,000枚のアウトプット)ー発言(投稿)や写真のデータをグループ別やタスク別に分けたりするなどして、クライアント側が少しでも読みやすいように加工をして、生データを提供しているという報告がありました。

また、情報共有やアイディア探索のワークショップの活用も報告されました。

・モデレータの役割として、MROCから、①クライアントが望む情報を引き出す、②膨大なデータを整理する、③クライアントに気づきを促すことをサポートする、と指摘されていました。

・お題ごとに「まとめ」を行う、という意見もありました。

・別のところでは、テキスト・アナリティクス(TA)を用いて分析を行うとしています。

しかし、世界のTAの発展レベルからみて、(その発展からも遅れている)日本語を使った日本のMROCで、現状の日本のTAにより、クライント側が求めるインサイトは得ることはまだまだできないかと思います。

・もう1つ欧米との違いでおもしろい事実が報告されていました。

「アン・ブランディッドのMROCが90%である」という報告です。

欧米ではまさに逆かと思います。ほとんどがブランド明示型です。参加者にそのコミュニティは、XXブランドのために実施していることが明らかにされています。

「コミュニティ・リサーチ」の基本は、消費者のことをもっと知りたい企業と、(消費者の自然な欲求である)自分たちが使っているブランドをよりよくしたいと望み、その声を企業に伝えたいと願っている消費者の出会いの場の提供です。その意味で、日本でも、今後もっとブランディッドのMROCが行われる余地があるかと思いますし、ブランド発展のためにもそうあるべきだと思います。

・また、長期ー短期、小規模ー大規模MROCの議論も行われました。

これらは、目的や課題の多さ、予算、期間などの要素によって変動するかと思います。

「早く、安く(より価値に見合った価格)、有効なインサイト」のMROCの3つの価値の実現の点では、より長期、常設型のMROCの方がその利点を生かせるかと思います。


・ところで、MROCは欧米では、別名インサイト・コミュニティと呼ばれています。

世界で、元祖MROC企業であるCommunispace社のCEOは、自分たちのビジネスをMROCと呼ばれることを嫌っています。

なぜなら、MROCの中にマーケティング・リサーチという言葉が含まれているからです。
CEOは、我々は従来のマーケティング・リサーチをやっているのではないと考え、差別化をはかっています。

しかし、ここ数年のMROCブームの中で、彼らのビジネスの価値を伝えるために、MROCの用語を使わざるえなくなってきているのも現実です。MRの国際会議や彼らのワークショップでMROCを用いています。

あくまでも、彼らはリサーチャーではなく、「インサイト・プロフェッショナル」であるというプライドを持ち、インサイトの発見に全力を尽くしています。

・これらの議論で感じた点は、

①まず運営について、

運営も大変だという声が多いですが、MROCに関わる人は、まずは消費者の話を聞くことや、参加者と会話をすることが好きであることが重要な要件だと思います。

ゆえに少々量が多いという理由から否定をするのはおかしいのではないかと思います。
その作業をより効率よく、やる工夫をすることが重要だと思います。

#1企業であるCommunispaceも10年間、多くのトライアル・エラーを繰りかえして、300-500人の大規模MROCの運営とインサイト発見の有効かつ効率的なノウハウを確立して、MROC単体で60億企業になったわけです。

日本のMROC企業のさらなる切磋琢磨が期待されます。

②次にレポーティングについて、

MROCは、消費者の365日の生の声です。日ごろから、消費者を理解したいとか、消費者の声をマーケティング活動に反映したいと強く望まれているマーケターの方が、その意味で「宝の山」であるMROCデータを前にそれを読むことに躊躇されていることはある意味不思議で残念です。

しかし、現実はお忙しいから、そうおっしゃるのも当然です。

そこにリサーチャーあるいはインサイト・プロフェッショナルの存在意義があるかと思います。

・MROCは、膨大であるがゆえに、膨大な価値を含んでいる可能性もあります。

上で言及したような読みやすくするための加工を行うのも、マーケターの労力を軽減する上で重要な貢献の1つかもしれません。

気合、力仕事と言われていましたが、MROCは、まず読むことから始まります。ただの無意味な会話ではなく、貴重な消費者の本音の生声であるという意識をもつことが重要です。

・MROCにとって、加工やまとめも重要な作業です。それらはインサイトの発見のために行われている作業です。

しかし、「インサイトのないMROCは、MROCではない」という意気込みと、インサイト・プロフェッショナルのプライドをもって、「インサイト発見」に、MROC関係者は真正面から取り組むべきだと考えます。

もっとも、普通の調査でも、データ収集、データサプライヤーに徹する会社もあれば、マーケティング提言を得意とする会社があるように、今後もMROC企業には、この2つのタイプに会社が存在すると思います。しかし、企業のニーズの流れは、確実に「インサイト提供のMROC会社」に向いています。

そのためにMROCが出現してきたという経緯もあります。

データや結果ではなく、「インサイト」が求められています。

クライアント企業は、ロー・データの収集・提供ではなく、インサイトの提示を強く望んでいます。


●最後のテーマは、④MROCのこれから

・1社MROCのシェアードMROCの提案や、オフラインとのハイブリッド型などが提案されていました。

また、今後は、市場拡大が予想され、長期化、大規模化が進むとも予測されていました。

知るためのリサーチや、プロモーション、コ・クリエーション、エンゲージメント型のリサーチも言及されていました。

・MROCの将来と関連して、Vision Critical社のCommunity Panelもここで紹介されていました。

DIY的にできるツールが多くなると、リサーチャーあるいはリサーチ会社の存在意義が問われるという議論がありましたが、そこで「面倒くさいことはリサーチャーにおまかせ」議論がありました。

本当は、そうではなく、「インサイト」はお任せと言いたいところです。

・データ収集型のリサーチャーは、DIYなどがでてくると脅威を感じます。「リサーチ」(=データ収集)が必要でなくなるのではないかと心配します。

インサイト型のリサーチャーは、データ収集や分析が、ITのおかげて簡便・効率化されるおかげで、その節約できた時間を「インサイト発見」にかけられることを歓迎し、自分の活躍の場の拡大に期待します。

グローバルでは、Community Panelの導入により、1つのプラットフォームで定性と定量調査が、マーケターやリサーチャーの机上から、いつでも簡単に行うことができるようになっています。

これからは、「インサイト・プロフェッショナル」型のリサーチャーの育成が強く望まれます。

それがリサーチ業界や企業のプレゼンス向上にもつながるかと思います。


●クライアント側の方が、質問ではなく、コメントをセッションの締めくくりとしてされていました。

ある意味、このコメントに現在のMROC状況、日本のMR状況が象徴されているように感じました。

「コミュニティでもMROCでもなんでもよいから、もっと課題解決に有効なものを提案してほしい」、

「コミュニティという名称にこだわる必要はない。もっと活用方法を提案してほしい」

と私なりにそう受け取りました。

こうおっしゃられると、90分間もMROCについて真剣に議論してきた会場にとって、身もふたもないと感じました。

この90分のパネルが、聴衆の皆さんに「MROCの価値」を十分伝えられなかったのかと残念でした。少なくともコメントしてくださったクライアント側の方には伝わらなかったのかもしれません。

しかし、参加者の方のMROCに対する疑問が1つでも解決されれば、このセッションは成功だったと思います。

さらには、参加者の中に1人でも、MROCをやってみようかと思われた方がおられたならば、なお成功かと思います。

そのような期待に応えるためにも、MROC関連企業は、MROC成功事例:ベスト・プラクティスの共有が望まれます。

 ●最後に、この貴重なMROCセッションを企画・実施をされたJMRA会議のプログラム委員会のメンバーの方々に感謝申し上げます。加えて、セッションのモデレータおよびパネラーの方お疲れ様でした。
 

2011年11月29日火曜日

JMRAアニュアル・カンファレンス・レポート (7)

《第82回》


「リノベーション」をテーマにしたパネルディスカッション


●5つの発表のあと、パネルディスカッションが行われました。

残念ながら日本と世界のMRの現状を踏まえた「次世代リサーチの創造」に向けた積極的な議論が展開される場ではありませんでしたが、

グーグルの小林氏の

①複数の方法を組み合わせて使うための「方法論」がさらに必要

②リサーチのリノベーションの方向として、「マーケティング・リサーチ・プロデユーサー」の必要性

のご指摘が個人的には興味深いものでした。

これはリサーチャーなのか?マーケターなのか?

************************

コーディネータ:萩原雅之氏


◆Research Provider’s View / Consumer Insights


村上 清幸氏 (株式会社インテージ)


変化する消費者に適合した新しい発想と手法


◆Research User’s View / Market Insights


小林 伸一郎氏 (グーグル株式会社)


メディア企業のクロスプラットフォーム調査活用


16:05- パネルディスカション


*******************
●萩原雅之氏 16:05-16:20


リフォーム(修復):資産を当初の価値に戻す


リノベーション(刷新):資産を活かして新しい価値を付加する


品質の低下:回収率の低下,代表性の低下


リサーチ・イノベーションがなぜ必要か


1. 人間行動に関する新しい発見


2. マーケティング競争戦略の変化


3. ソーシャルメディアの台頭


4. 消費者データの爆発的拡大

**********************


・16:20-16:50


村上清幸氏(インテージ)



・変化する消費者に適合した新しい発想と手法


① リサーチリノベーションの方向性


② マーケティング


マーケティングリサーチ入門


次世代マーケティングリサーチ


ニーズ発想


シーズ発想


帰納的アプローチ


演繹的アプローチ


統合・拡張


分析・実証


あるリサーチャーのキャリア


リサーチャーの魂はフィールドにあり


インターネット調査:消費者を遠ざけた


リサーチ3.0


インタネット調査:モニター


スピード


マーケティング3.0:価値共創


企業:インサイト+意思決定


生活者:生活情報+購買情報


SEE+PDCAと今後の可能性


SEE気づき、インサイト、アラート


市場・消費者の「観察、傾聴」を意識的に組み込む


リサーチ3.0:価値の創造、活性化、共創、生活者情報をライブに俯瞰、深堀り、インサイト、予測


MROC:トラッキング:可能性があるが課題あり


今後、必要となるマーケティング、生活情報体系


行動、情報、意識・感情


購買・生活・プロフィール


購買起点のメディア接触シングルソース


生活、TPO密着ライフログ+ソーシャルメディア記録型リサーチ


意味記憶とエピソード記憶


文脈全体の理解


ソーシャルメディアと新手法の比較


① ソーシャルメディア、②レコーディングリサーチ(モバイルで日記調査)、③MROC


Twitterとリサーチの可能性


リサーチャーの要件:総合的なPDCAパートナー


企業・組織の情報リテラシー:市場の声を経験を資源に換える


リサーチ会社のビジネスモデル


データ+ノウハウ=活用価値


経費+人件費=売上・利益

********************


●16:50-17:25


小林伸一郎氏(グーグル)



メディア企業のクロスプラットフォーム調査活用


広告ビジネスにとっての調査の活用方法


Google2011年4月入社


元博報堂


クロスメディア研究


1. 多様化するメディア・コミュニケーション環境


Frangmenting


ユーザーの可視化


PCをしながらTVを見る「普通」


PC、TV,スマホ、タブレット


多様化するメディアコミュニケーション


Google Market Insights


オンライン(広告)の価値・機能を可視化する


ユーザーを知る


広告効果を検証


広告投資の最大化を支援する


オンライン企業だからこそ広い視野でみる


グルーグルとリサーチ


インターナルなデータでなく、エクスターナルでオープンな環境の中で計測することで結果の信頼性を上げる


非ユーザーの行動を知る必要がある


インクリメンタルリーチ計測のための10万人パネルの構築と運営


テレビCMの接触、オンライン広告の接触(クッキーベース)


6か月で13キャンペーンを計測


接触行動により消費者を分類し、ブランド意識の変化を追う


行動データとサーベイデータのハイブリッド


メディア接触の個別サーベイは行わないブランド


ブランド意識の変化にはサーベイを行う


記憶から実際の行動を規定するのは困難


接触行動から実際の意識変化を類することは困難


リサーチデータは結果を知るものから、PDCAサイクル組み込み型のActionable(行動をともなう)データへ


データ提供のリードタイムをいかに短縮できるか


グーグル+調査会社+分析会社


メディアの多様化の中で、XX%はそのTV番組を見たことがある


顔が見えない


人の行動をトラッカブル(追跡可能)にする


行動データ


アクチュアルベースの比較+売上データとのリンク


売上インパクト比較


ROIMAX予算配分


時間の変化を追えるオブザーベーションの基礎調査とも言える


エスノ、ペルソナ


その人の行動の理由・文脈をより深く理解する-


ソーシャルコンテンツはソーシャルメディアの態度変容を起こす


ROMを可視化+ソーシャルリスニング、MROC


複数の調査手法を組みあわせることでよりよい成果(インサイト)


エスノ


ソーシャルリスニング 行動分析 MROC


サーベイ

① DeepDiveしていけるか


② 組み合わせのためのメソドロジーの開発


複数の方法を組み合わせて使う「方法論」が必要


リサーチのリノベーションの方向マーケティングリサーチプロデユーサーの機能・役割

********************●質疑応答17:25-18:00


リサーチ綱領の問題


生活者にとってリサーチデータが使える


●集めるデータと集まるデータ


既存の多くのデータは集めるデータ


仮説検証―調査設計―


●総括


村上:共創活動:クライアントと調査会社


小林:より提案をしてほしいーリサーチのありようが変わる可能性


質問:人材開発


花王の人の質問:生活者のセグメントを変えてゆく、新たな切り口は何か?


カテゴリーインサイト


ターゲットインサイトの2軸で考える


「コミュニティ」の切り口が重要ではないか


★マーケティング・コミュニティ


経験価値と関係性を作ってゆく


グーグルとリサーチ


クロスメディアリサーチプラットフォーム


クロスメディア行動のインサイト


シングルソース


●パネル


統合マーケティングが進んだ場合、リサーチ会社のあり方


指標の開発


データの収集・集積後の課題チャレンジ①処理時間、②指標の開発


PDCA:

*******************●18:0018:20 JMRA会長田下憲雄氏御挨拶


JMRA基本方針


リサーチのウイングを広げよう


生活者を最もよく理解する産業であり続けるために


非常事態における調査活動


震災前後の生活者の意識の変化


BCP(Business Continuity Plan)


時代のトレンドは中絶するのではなく:スピード加速、質的転換


破壊―創造


復旧、復興


中国西安会議APRC


携帯、SNS


中近東、アフリカ


SMのリサーチの活用


合作cooperation、展望Vision、創新Innovation


リサーチの新しいパラダイム


言葉から観察へ


集めるデータから集まるデータへ


一方向から双方向


仮説検証から仮説創造


国内からグローバル


生活者を最もよく理解する産業であり続けるために


リサーチの専門性


データ評価能力


ノウハウの普遍性


●論理的思考力を身につけるために:リクルートワークス研究所


図で表現


なぜを繰り返し一歩深く考える


考えたことを文章で書く


●18:20-19:50 情報交流会パーティ






JMRAアニュアル・カンファレンス・レポート (5)

《第80回》

スマートフォンを活用した次世代リサーチの創造
(株式会社インテージ小島 賢一氏)

スマートフォンアプリ「MyReco]を開発し、「生活者のプロフィール、生活実態、購買実態を点ではなく、線で繋げて」、生活者理解を試みた研究。

●個人的には最もおもしろい内容だと思いました。私の「ベストプレゼン賞」でした。

●MyRecoのシングルソースによって生活者理解を深める試みも重要だと思いました。

●ペーパーの最後で非常に重要な指摘をされていますので、ご紹介します。

「記憶を辿るリ・サーチから脱却し、スマートフォンの特徴を活かし、今を知る、ライブ感のあるデータを取得することは今後さらに追求していくべきだと思う。また、使えるデータへ誘導しつつ生活記録を蓄積していくことは、生活者理解につながり、かつ記録者が大規模になれば市場や生活を俯瞰し、変化を捉え、ターゲットニーズの先回りができるようになる可能性を秘めている。さらに他の様々な情報と組み合わせることで、更なる活用の広がりが期待できるのではないか」

「従来のリサーチは、企業やリサーチ会社が聴きたいことだけを、かしこまった形式で、淡々と質問に答えていくものが多いと認識している。だが、プレ調査の対象者に事後アンケートをしたところ、「振り返りが楽しいし、新しい気づきがある」「自分のペースで、気軽に回答できる」「直観的に使えるため記録しやすい」といった意見が少なからずあった。楽しんで回答できたり、回答結果が本人にフィードバックでき、役立つようなリサーチに価値があるのではないだろうか。それによって更に積極的に回答や記録をしようと覆うようになり、本音が聴きだせる。さらには、生活者が進んで情報を提供しようと思うようになる。企業と生活者が共創する時代だが、リサーチももっと生活者起点で考えるべきだと思う。リサーチと生活者の共創によって企業に貢献できる次世代リサーチを創造していきたい」

さらに言えば、生活者に貢献できるリサーチです。

まさに、MROCが目指している考えです。WEリサーチでもあります。

これらの実現をITが可能にしつつある時代が現在です。

それゆえ、その恩恵をMRは積極的に活用する必要があると思います。

****************

●14:30-14:55

スマフォ


レコーディングリサーチ


広い情報:リアルタイム


深い情報


ソーシャルデータ:人が特定できない、質も問題


個人を特定


シングルソースでみれない


購入理由


深い情報


プロファイルー生活行動・態度―購買行動・態度


生活者を俯瞰=バリューを発見


アプリ概要


MyReco(生活実態記録)


記録を誘導。


感情ボタン


日記調査


旅行の例:地図、画像の撮影


9月14日―27日2週間調査


レコーディングリサーチの事例


飲酒の飲用記録


ライブ感の醸成


① 写真の添付率が高いPC15%、RR49%


② 感想に記号、顔文字が多いPC2%、RR14%


モバイル:都度記録の特徴


③ ちょっとした食の記録率が高い


④ 時間帯の偏りが少ない:その場で記録


MyRecoでの継続意識データ収集


対象を特定し、感情で評価が把握できる


伊右衛門グリーンエスペレッソの例


感情、喜び、いいね、がっかり


レコードが多くなれば、属性X評価のフィードバック


お願い、困った、がっかりー施策のヒントへ


MyRecoでの生活者理解:記録をつなぎあわせることでバリュー発見


写真+感情+コメントで生活者像が浮き彫りに


ターゲット理解からのバリュー探索例


ターゲットの活力から、目指すベネフィットを探る


カテゴリーの結果とつなげてヒント抽出


自分らしさ、こだわり、遊び心


ビールの銘柄の特徴に合わせて作られたつまみ販売


次世代リサーチの可能性


その瞬間でしか得られない、リッチなデータ取得、生活者理解+技術、表現性


生活者への楽しさや便益提供


共創:リサーチ会社+生活者


回答の楽しさ、フィードバック








JMRAアニュアル・カンファレンス・レポート (4)

《第79回》

 "伝統的な調査手法と“傾聴”から見えてきたこと -自主調査「東日本大震災被災者アンケート」-"
(株式会社サーベイリサーチセンター  " 岩崎 雅宏氏、石川 俊之氏")

●surveyml 萩原 雅之 (ML管理人)氏

昨日のJMRAカンファレンスで最も印象に残ったのは、ベストペーパー賞を受賞したサーベイリサーチセンターの研究発表「伝統的な手法と"傾聴"から見えてきたこと」だ。傾聴面接調査法という新しい考え方が提示された http://ow.ly/7CHnv #jmra2011


surveyml 萩原 雅之 (ML管理人)氏


(続き)震災被災者を対象に、調査員面接なのに「対象者が話したい、聴いてもらいたい」と思っていることを時間をかけて引き出す真摯な試み。構成的質問なのに非構成的な回答も許容する。"傾聴"はソーシャルメディアだけではない。 http://ow.ly/7CHsV #jmra2011


hayanana hayashi nana

今まで見聞きした”傾聴”は、精神論的なものだったり、”ask"をせずにひたすら”listen"というリサーチの現場からは非現実的に思える(かつ個人でSNSを眺めたり文化人類学だったりとの違いが分からない)ものだったり、いまいちピンとこなかったが昨日のSRCさんの発表は腑に落ちた


hayanana hayashi nana


私もこれ、面白かった。傾聴の具体的な手法をまとめたところが。RT @surveyml (続き)震災被災者を対象に、調査員面接なのに「対象者が話したい、聴いてもらいたい」と思っていることを時間をかけて引き出す真摯な試み。構成的質問なのに非構成的な回答も許容する


と参加者の皆さんから高い評価を得ています。

●災害調査への貢献は大きいと思います。

●『「質問紙に基づく定量調査」をベースとしながら、通常の自由回答とは異なる「対象者が話しだすまで待ち、話し終わるまで聴き、記録する」、「設問意図と異なるエピソードも遮らない」等の応答法を採り入れた。・・・「傾聴面接調査法」を実施することで「生死を分けた意識・行動」の一端をとらえることができると考える』

●『「傾聴面接調査法』は、質問紙調査では聞き取れない被災時の辛い体験や想定外の状況における避難行動や愛他・同調行動などの本音を聞くことができた。”傾聴”とは、多くの辞典では「耳を傾けて、共感的に聴くこと」などと説明されている、・・・心理カウンセリングなどで活用されている専門的相談援助スキルの1つである』

『面接調査は、あくまでも伝統的な調査手法であるが、調査員が”傾聴スキル”を身につけることで、より有効な調査手法への進化は期待できる』

●(所感)ここでいう「傾聴」は、ソーシャルリスニングで使われている「リスニング」ではありません。タイトルだけを見て、伝統的な面接手法と、ソーシャルリスニングのハイブリッド手法の結果の発表かと最初、誤解していました。

●傾聴面接法は、「災害調査」では威力を発揮することが今回実証されました。

しかし、詳細面接(デプス)との違いや、大量サンプルでの訪問面接調査において、1人あたりに面接所要時間、それに伴う調査員の手当てや訓練、対象者の謝礼などのコスト面の問題などがあり、通常のテーマでは実施上のハードルが高いのではという感じがしました。


********************


●13:41-14:00




・訪問面接+傾聴


調査員による面接


災害調査


派生災害後1か月で実施


災害課題の課題


迅速性


調査の方法:調査員介在型調査の必要性+傾聴


調査遂行時の対応力


画一的・統一的アプローチではなく


生死を分けた意識・行動


災害社会心理学的な視点で代表的行動の


傾聴面接調査法


調査概要


451サンプル


4月15日から3日間


宮城県


20才以上男女


調査準備と調査員研修(コミュニケーション、ヒアリング力の高い調査員)


調査実施上の留意事項(現場活動イメージ)


集められた多くのエピソード


津波来襲の確信度


避難行動のエピソード


愛他行動


津波や地震の伝承


経験の逆機能


単純接触効果


調査中に対象者から自発的発言の中に重要なポイントが含まれる可能性


中立に話を聞くことができる


調査員+傾聴スキル=訪問面接調査の進化


調査企画者が気づかない貴重なエピソードを得ることができる


⇒時間、コストの問題


詳細面接との違い


定量分析可能しかし、


定量と定性の融合


●コーヒー・ブレイク 14:10-14:30

JMRAアニュアル・カンファレンス・レポート (3)

《第78回》


潜在意識へのアプローチ:潜在意識反応測定法
(ジーエフケー・カスタムリサーチ・ジャパン株式会社  杉山 由佳氏)


●「潜在連合テスト(IAT)」の考え方と手法に基づき、「反応時間測定法」を適用して、潜在意識の測定にチャレンジした意欲的な研究成果。

●個人的には、私の「ベストペーパー賞」でした。


●潜在意識における知識間の結びつきの強弱を刺激に対する反応時間の速さ・遅さによって測定。反応時間が早いほど、結びつきが強いと考える。


ネスレ・キットカットの3つのパッケージに対するイメージ評価を反応時間測定法と、質問紙型アンケートの両方で行いその結果を比較。


反応時間測定法は、感情的態度の測定に適している


「潜在意識にアプローチすることにより、意識に上らないイメージ連想の多さを測ることができるため、特に商品選択に時間を要さず購入に至るタイプの商品評価においては、反応時間測定法は有用であると考えられる・


「顕在意識と潜在意識で評価にギャップがある場合は、建前と本音とでもいうべき評価の違いが潜んでいると考えるのがよいであろう」


「自分ではそう思っているとはまったく思っていないが、実は無意識にはそう思っている(感覚的に感じ取っていても、意識化できていない)」ような「イメージを盛り込むことによって、そもそも潜在していた価値を消費者に顕在化させ、ブランド・商品の魅力向上を導くといった活用が可能」


顕在意識はより合理的、潜在意識はより感情的、という、意識の質の差である。通常の質問紙型アンケートでは、回答者が合理的な判断によって回答した結果、感情的な態度よりも合理的な態度を優先しがちとなり、潜在意識レベルでは強い結びつきを示した感情的な態度は、やや背景へと退く傾向があるのではないだろうか」


反応時間測定法は、感情的・感覚的な訴求が効果を発揮する、ブランドロゴや商品パッケージ等のヴィジュアル表現の効果を測定する上で、従来の質問紙型アンケートよりも効率的な手法である可能性が想定される」




*********************


以下、プレゼン中の私の個人的ノート。


●13:20-13:40




潜在意識


・なぜ潜在意識


従来調査手法の限界


言葉を介して意見を聞き取る調査のみでは


① 他者に好まれる発言をする


人に聞いてわかることはごくわずか


意識上、無意識下


消費者理解


顕在意識


潜在意識


プライミング法


3つ以上の評価OK


調査手法検討


概念のネットワーク


結びつきには強弱がある


「科学的」の例:連想ワード


概念間の結びつきの強弱=連想の速さ/遅さ


認識⇒反応の速さの測定


認識が促進される、阻害される


ネスレ:キットカット


反応時間を測定


ケーススタディ概要


4回実験調査


3製品PQRの評価


20-59歳男女キットカットブランド


実験(反応時間測定法)+アンケート調査


2011月9月


合理的態度、感情的態度


感情的評価をより引き出すことができる


気づかない態度にアプローチ


無意識の態度へのアプローチ


好き


買いたい


人に勧めたい


親しみを感じる


意識上評価と無意識下評価のズレ


活用の方向性


両方の調査を組み合わせにより新たな知見


包括的でリアルな消費者理解への可能性


感情面での差別化要因をさぐる

JMRAアニュアル・カンファレンス・レポート (6)

《第81回》


"カスタマー・ディライトとディスアポイントメントが顧客ロイヤルティ形成にあたえる影響の研究"
(株式会社電通マーケティングインサイト  古口 敏道氏)


●なかなかの力作です。プレゼンではシンプルにわかりやすく説明されていましたけれでも、提出ペーパーは、アカデミックの研究論文になっています。青山学院の教授との共同研究であることが頷けます。


CS調査の欠点を補う「カスタマー・ディライトCD」と、「カスター・ディスアポイントメントCDIS」の新しい変数を発見され、顧客ロイヤルティ・モデルの改善を目指しています。


プレゼンでは触れていなかったかと思いますが、共分散構造分析を用いて、顧客ロイヤルティ・モデルも提示されています。


ここではその詳細結果を記入することができませんが、ぜひ会議当日配布された「発表論文集」をご覧ください。出席した同僚の方か、JMRAに直接問い合わせされることをお勧めします。一読の価値は十分あります。


●CDとCDISのCSやロイヤルティへの影響の仕方が異なることを検証し、これらがロイヤルティやWOM(口コミ)の形成要因の説明力を高めることを説明しています。


「CSが高くてもCDIS体験がある場合にはロイヤルティが低い」。つまり顧客満足が高くても、失望体験があるとロイヤルティが低くなるといったこれまでCS調査で見られた矛盾点をCDとCDIS変数ですっきり説明しています。


●これまでのCS調査や、顧客ロイヤルティ・マネジメントにおいて、このようなCDやCDISという新たな変数を付加することのRenovationの意義を強調されています。確かに意義は大きいと思います。


●(所感)


①CDやCDISの測定項目がそれぞれ25項目(プルチックの感情立体モデル)があるので、質問数が多くなっていると思います。


②ロイヤルティモデルの中に、「顧客経験」変数が含まれていませんので、ロイヤルティ向上・強化の具体的アクションの提案がしづらいのではないかと思いました。「感動」や「失望」といった態度レベルで測定していますので、それらがどういう「経験(行動)」からきているかといった視点が不足しているのではと感じました。企業が欲しているのは、具体的な行動(顧客経験)レベルの改善提案でしょうから。


③「ロイヤルティ」指標の測定にも議論があるところでしょう。今回は、「推奨」はロイヤルティとは個別に測定されていますが、推奨を継続的利用などと同じように、ロイヤルティ指標の測定変数として扱う意見もあります。さらにNPSのように、実際の売上との関連性や、よりアクション志向からいって、ロイヤルティ指標ではなく、ご存知のように推奨を「究極の」指標と考える意見もあります。


いずれにしても、過去10年のロイヤルティ研究は、顧客満足指標の有効性の否定と、売上と相関の高い「ロイヤルティ」指標の開発と、それに影響を与える「顧客経験」変数の発見(構造方程式モデルの開発)にありました。それらを超えるものが出現することが現在求められています。


④その意味で、ペーパー最後のソーシャルリスニングデータへの拡張の示唆の意義は大きいと思います。但し、現状のセンチメント分析の精度の改善が大前提になると思われます。


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以下、プレゼン中の私の個人的ノートです:


●14:56-15:20


カスタマーディライト


ディスアポイントメント


顧客体験:スタバ、GREE


顧客体験のマネジメントの重要性の高まり


満足度


感動指標、失望指標


CSのおける課題


指標の考え方


20-59才1,000人


感動指標、失望指標FAからアフターコード


4件法、因子分析


顧客体験:旅行


満足、リピート意向、推奨意向、感動、失望


満足度は「失望体験」をとらえていない


「感動体験」が推奨意向に影響を与える


満足Xリーピート:満足が高いがリピートが低い人のかい離を「失望指標」で説明できる


満足が高く推奨が低い人のかい離を「感動体験」で説明できる


感情体験の感情因子:感情因子


失望体験の感情因子


感情の動きも組み込み、インサイトを高めた施策立案が可能


活用領域


満足+失望=リピート


満足+感動=推奨


●15:20-15:35発表全体に対する質疑応答


●15:35-休憩

#150 レイ・ポインターのMR白熱教室2015 第4回(最終回)報告

<第149回> レイ・ポインターのMR白熱教室2015 第4回(最終回)報告 2015年6月23日 ● 第4回目のテーマは、 『データからストーリーテリング』 でした。 ● 7月にレイとの懇親会を予定しております。世界のMRのソート・リーダー(thought ...