《第99回》
●先日(9月3日の夜)に、「次世代マーティング・リサーチ」の著者の萩原氏@SurveyMLが、Twitterで、「オンライン・ソーシャルメディア・リサーチ・ハンドブック」の著者であるレイ・ポインター氏のツイートを次にように紹介されていました。
萩原 雅之 (ML管理人)
3つのオンライン手法比較、フルレポートもあり<RT @raypoynter: Good analyis of MROCs, Communty Panels, & Access Panels http://vcu.visioncritical.com/2012/09/community-panels-access-panels-mrocs-what-exactly-are-they/ … #jmrx
岸川茂 Shiggy KISHIKAWA
MROCの次はコミュニティ・パネル @surveyml 3つのオンライン手法比較... RT @raypoynter Good analyis of MROCs, Communty Panels, & Access Panels http://ht.ly/dqzjV
●コミュニティ・パネル(以下、CP)は海外では以前からありました。このブログでも昨年の11月7日(第70回)に既に取り上げています。http://www.minnanomr.com/#!/2011/11/snsmroc.html
既に海外では、600社、トップ・グローバル・ブランドの3分の1が導入しているようです。
正確に言えば、 「日本において、MROCの次にくる次世代マーケティング・リサーチ手法は、コミュニティ・パネル」ということになります。
●アクセス・パネルというのは、通常、我々が呼ぶ(インター)ネット調査のパネルに該当するものです。マクロミルや楽天リサーチなどが所有しているものです。それで皆さんもご存知かと思いますので説明は省略します。
ここでは、上記で紹介されていた論文に基づいて、MROCとCPの違いについて説明したいと思います。
●CPは、一言でいうと、MROCの拡大版(人数/期間)で、MROCの欠点を補ったものと言えるでしょう。
欠点は、
①ROI(投資収益率)が低い。特に短期MROCの場合
②結果の検証(validation)ができないー結果は方向性を示すものdirectionalなので、別の方法で検証が必要
●他方、CPは、
●以下は、この夏にアムステルダムで開かれたESOMARサマーアカデミーで、レイ・ポインターが、CPとMROCの対応課題を比較した表です。
この会議に出席された定性リサーチャーの吉田朋子さんから提供していただきました。感謝申し上げます。
両者は、ともに、クローズ、プライベート、多くはブランディッドです。
MROCは、ご存知のように、
①参加者数が、数十から数百人、期間も数週間から1年、数年
②主に定性調査
③アイディエーション、共創(コ・クリエーション)に向いている
③アイディエーション、共創(コ・クリエーション)に向いている
欠点は、
①ROI(投資収益率)が低い。特に短期MROCの場合
②結果の検証(validation)ができないー結果は方向性を示すものdirectionalなので、別の方法で検証が必要
●他方、CPは、
①参加者数が、2,000人から、時には5万とか10万人
②定量+定性: 検証validation調査が可能
③長期
④「顧客」にすぐにアクセスが可能
⑤さまざな調査が可能
⑥迅速な対応が可能
⑦より安く、早い調査が可能
欠点として、
①全人口や、競合の顧客(ノンユーザー)の声を聞くことができない
②ブランドファンなので、バイアスに注意する必要がある
③調査以外に、「パネル管理」が必要
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短期MROC 長期MROC Community
Panel
50-500人 定性(主) 2,000-50,000 長期 定性+定量(主)
市場分析 × × ×
アイディエーション ◎
◎ ◎
顧客分析 × × ◎
広告クリエイティブ ◎
◎ ◎
広告テスト × × ○
コンセプト・スクリーニング ◎
◎ ◎
コンセプトテスト × × ×
広告・ブランドトラッキング × × ○
U&A × × ○
価格調査
× × ○
顧客満足調査
× × ○
ミステリーショッピング
○ ○ ○
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* Vision Critical社について
2000年設立されたカナダ・バンクーバーに本社のあるMRテクノロジー・カンパニー。世界中で最もイノベイティブな調査会社の1つとして、トップ3にランキングされた(Greenbook)(ちなみに#1はUKのブレイン・ジューサー社)
* Vision Critical社について
2000年設立されたカナダ・バンクーバーに本社のあるMRテクノロジー・カンパニー。世界中で最もイノベイティブな調査会社の1つとして、トップ3にランキングされた(Greenbook)(ちなみに#1はUKのブレイン・ジューサー社)
オンライン・コミュニティ・パネルの世界的リーダー企業で、2009年には50%の成長を記録し、昨年(2011年)も17%の高い成長(主要業界企業平均4.1%)を依然維持。2009年には、カナダで6番目、北米で44番目に、最も急成長している企業の1つと評価された。
世界中で600のクライアントをもち、トップ100のブランドの3分の1をサポートしている。カナダ、北米、イギリス、ヨーロッパ、オーストラリア、中国に500人を超えるスタッフ擁し11箇所のオフィスでCPサービスを展開中。http://www.visioncritical.com/
** 「第31回JMRX勉強会特別開催:海外ゲストシリーズ第4弾」
参加申し込みは、近日中にTwitterでアップ予定。
ビジョン・クリティカル社、アジア地区総責任者ブルース・ウエルス氏、来日記念講演
のご案内です。
テーマ:「コミュニティ・パネル:MROCの次に来る次世代マーケティング・リサーチ手法」
日時 : 9月21日(金)19:30-21:00 講演会
21:00-23:00 懇親会(GMO食堂)
場所: GMOリサーチ会議室
参加申し込みは、近日中にTwitterでアップ予定。
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