2011年5月2日月曜日

ソーシャル・リスニング

《第58回》

●2011年4月26日(火)に第12回JMRX勉強会2011年4月度を開催致しました。

●内容は、株式会社ホットリンク代表取締役社長内山幸樹氏による

【ソーシャルメディア分析最前線】−ソーシャルメディアリサーチサービスの可能性 を見る

でした。

●JMRX勉強会のためにお忙しい中、ご講演を快諾してくださった内山社長と、内山氏への講演依頼の労をおとりいただいた(株)クロス・マーケティングの山崎晴夫取締役に深く御礼申し上げます。

参加者総数74名、懇親会23名と盛況でした。

●プレゼン資料です。
●以下のブログもご参照下さい。内容紹介と評価がよくまとめられています。

日々の気になる出来事『「JMRX勉強会「ソーシャルメディアリサーチサービスの可能性を見る」に参加してきた』

JMRX勉強会【ソーシャルメディア分析最前線】に行ってきた


●従来のマーケティング活動の意思決定をサポートするための既存の「マーティング・リサーチ」が存在するように、ソーシャルメディア・マーケティングが拡大すれば、それをサポートする「ソーシャルメデイア(マーケティング)リサーチ(SMR)」の存在・普及は、当然の流れだと考えられます。

●日本のソーシャル・メディア・マーケティング(SMM)が、USのそれよりも数年遅れているように、SMRの発展も同様です。

●SMRは、USでは、次のように定義づけられています。

Social media research is the application of scientific marketing research principles to the collection and analysis of social media data such that valid and reliable results are produced. -Conversition


従来のMRの下位に位置づけるとすれば、MR-SMRであり、SMRの方法論の1つとして、リスニングがあるとすれば、MR -SMR-Listeningになります。

また、狭義のSMRを「ソーシャル・メディアで、誰が、どこで、どんな話をしているか」を調べるソーシャルメディア・モニタリングであると考えることもできます。
 
SMMの発展に応じて、SMRも今後さまざまな方向への展開・拡大が期待されます。
 
●先行しているUSでは、リスニングのソフトウエア・プラットフォームの開発・提供企業(先日、Salesforceによって高値で買収されたRadian6Sysomosなど)から、SMのリスニング分析だけにとどまらす、マーケティングやメディア、広告、PRのプラニングや実施、評価までを行う有力なフルサービスのリスニング・ベンダーが多く活動している点が特徴です。

例えば、Converseon、カンターメディア・カンパニーであるCymfonyAttentioBzzAgentCollective IntellectCRM Metrixなど。

また、調査会社系では、DigitalMRHarris InteractiveJ.D. Power and Associates Web IntelligenceConversitionなどがあります。

●リスニング分析は、精度の問題や、目的に応じた分析指標の選定、それらを提供するソリューションの選定問題があります。リスニングを戦略に有効に生かすには「測定」の問題をクリアする必要があります。

2年前には既に、目標と各指標、そのソリューションが整理されています。
Social Marketing Analytics 54頁。

●2010年には、単なるソーシャル・モニタリングを行うリスニング1.0から、さらにソリューションの進化とそのビジネス上での有効性が向上したリスニング2.0へ進化したといわれています。

●USのリサーチャー間でのSMR/リスニングの位置づけは、

Social media research is the largest growth opportunity: 63% of MR firms are experimenting with SMR or considering it for the future, with only 17% having conducted any social media research to date. Research Firms on the Future of Research Technology
成長が有望であり、

Both techniquestext analytics and social media listeningare highly complementary to traditional survey research, offering new ways to field better surveys. Asking in the Age of Listening

相互補完的関係にあるとされています。サーベイの品質を向上させるものであると。

●これは、勉強会の中で、内山社長が指摘されたソリューションのパターン(74頁)のパターン3に当たります。

さらに、今後POSデータなどとリンクして、販売予測モデルの構築など、パターン4への進化が大きく期待されます。

●日本でも、電通が、フルサービスのソーシャル・リスニング・サービスを始めました。

ソーシャルリスニングで生活者意識を分析するソリューション手法「Sora-lis」を開発

-ブランド診断、商品開発、キャンペーン効果測定、リスクモニタリング等幅広い活用が可能-』を4月18日に発表しました。

●SurveyML氏が、Twitterで、

よし!明日から意識的に使ってみよう<RT @hibukuro: いいね! RT @surveyml: CGM分析とかバズリサーチとか調査手法としてのソーシャルメディア分析は、「ソーシャルリスニング」に統一してはどうだろう。英語でもそのまま通用するし電通も使ってるし。 #jmrx

11:37 PM Apr 26th HootSuiteから

●ソーシャル・リスニングDigital Insights and Analytics

●「ソーシャル・メディア・リサーチ元年」の今年、SMRに含まれる

日本でのソーシャル・リスニングと、MROCの拡大・進化が大きく期待されます。

●先週ご紹介しました『グランズウエル』の予言で締めくくりたいと思います。

マーケターや開発チームの情報源となってきた市場調査部門は脇に追いやられ、リサーチ部門であれ、マーケティング部門であれ、傾聴を担当している部署が組織の意思決定を左右するようになる」(132頁)




5月のJMRX勉強会は、IMJ高見俊介氏の「ロイヤルティリーダーに学ぶソーシャルメディア戦略」を予定しています。5月19日、23日、24日、25日のいずれかで現在、会場を調整しております。決まり次第、ご連絡申し上げます。

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このブログは毎週、月曜日中に更新されます。

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