●リサーチ分野に新たなBlogが追加されました。
@Fujiokatさんの『MARKETING RE-SEARCH BLOG:
マーケティングを再考していくために、マーケティング/マーケティングリサーチ
/ソーシャルメディアについての意見や事例を書き綴っています』
第1回目は、2010年3月3日水曜日
「"Do You Need All That Data? "という問題提起から考える必要なデータの条件とは?」
まだお読みでない方は、参考になると思いますので、ぜひお読みください。
●Blogと言えば、MRの寺子屋さんが、先週3日に、
Twitterで、マクロミルの決算についてTweetされていました。
「@ats_suzuki ついでに、マクロミル半期決算も(2010.2.15)~単体売上なんとか維持。QPRが効きはじめてるか?業界別売上では、調査会社・コンサル▲13%、広告代理店▲17%。MMの業績より、こちらが深刻かも??? http://bit.ly/bpGDKu 1:13 AM Mar 3rd via Tween」
●不況で少しは影響を受けたようですが、逆に、クライアント企業の不況⇒予算削減で、
既存の調査会社のシェアを食ったようです。連結で通期売上81億円を予想。
それゆえ既存の調査会社の売上減は、より深刻のようです。
一度、インターネット調査会社に移ったプロジェクトは、取り返すことは難しいでしょう。
クライアント側もこの金額で調査ができるのであれば。。。ということになるでしょう。
●マクロミル社が、前年と今後の予想を次のように総括しています。
(詳細は、「2010年6月期第2四半期決算説明資料」参照。業界状況がみえて参考になります。)
以下、引用:
市況がゆるやかに回復することを想定し、前年比110%程度の売上を見込む
→11月より前年比100%超えのトレンドが続いており、復調の兆し
→組織変更により担当業界を細分化。よりきめ細かな顧客対応が可能に
→好調予測:大手企業/食料品・日用品・薬品など
→不調予測:中小企業/自動車・調査・コンサルなど
⇒不況時では、食品や飲料などの業界は、比較的ダメージが小さいようです。
やはり車などの耐久消費財部門は影響が大きいようです。
味の素やヒルズ・コルゲート(ペットフード)の時も、あまり不況の影響を感じませんでした。
他の業界より影響を受けるのは遅い感じです。タイムラグがあります。
それゆえ不況が長引かないことを祈りたいと思います。
マクロミルは、年間売り上げが1,000万円以上のVIP企業が、150社近くあるとのこと。
QPRと既存事業のシナジーを軸に、売上拡大を計画
→QPR導入企業からは、ネットリサーチの売上高が増加する傾向
さらに、社内対応として、
顧客起点の組織体制の構築
組織体制変更(2010年1月)により、
迅速できめ細かな営業体制を構築
一般事業会社を担当する事業部を3分割し、
それぞれにトップマネジメントを配置
担当業界を固定化することで、業界知識や
専門性が蓄積でき、顧客起点に立った提案を提供
⇒これはクライアントにとっても、よりよいサービスを受けられる点でよいことです。
調査しか専門をもたない「マーケティング・リサーチャー」よりは、
いずれかの製品カテゴリー分野の専門性をもっているリサーチャーの方が
良い提案ができると思います。
これまでの調査会社はこの辺の蓄積・教育を疎かにしてきたように感じています。
また、リサーチャーの能力アップのための社内ナレッジの共有体制の強化もよいことです。
●これと関連して、先週の金曜日(3月5日)、ジャパン・カンター・リサーチの親会社である
WPPの決算報告(オーディット前の最終報告ではないもの)が、
WPPのHPに載っていましたので、その中からリサーチ関連の箇所を少し紹介したいと思います。
詳しくは、WPP 2009 Preliminary Results
●WPPグループは、御存じCEO Sir Martin Sorrell (写真右)率いるイギリスに本部をおく
広告・コミュンケーションの大グループ会社です。
(以前、ソレル卿が、日本で来られた時に、業界での超有名人ですので、
名刺をもらって握手をしてもらった経験があります)
(1)Advertising, Media Investment ManagementーここにOgilvy & Mather Worldwide, JWT, Y&R Advertising, Grey and Unitedなど有名広告会社が含まれます。
(2)Consumer Insight、ーカンターやTNSが含まれるリサーチです。
(3)Public Relations Public Affairs、ーBurson-Marsteller, Hill &Knowltonなどの有名PR会社があります。
(4)Branding Identity, Healthcare Specialist CommunicationsーLandorやThe Brand Union、Ray + Keshavan、FitchAddison and The Partnersのブランド会社、Sudler; Hennessey(ヘルスケア)、OgilvyOne(プロモーション、DM)などが含まれます、
の4つのマーケティングやコミュニケーション・ビジネスに分かれています。
●報告の骨子は、
2009年のWPPの調査関連ビジネスの売上高は、対前年比(2008年)9.5%減少
(粗利で7.7%ダウン)。(買収などによる増加を除いた既存ビジネス・ベース)
●一方、買収などを含んだ調査ビジネスの売上は、対前年比63%増加で、WPPの売り上げの26%を占める:
2008年13億ポンドから、2009年23億ポンド(約3151億円)へ増加
-これは2007年のTNSの買収よるもの。。
●粗利は、カンターとTNSの統合費用や不況の影響で8.5%減少。
●調査部門(Consumer insight)は、Kantar, TNS-RI, Lightspeed Research、Added Valueを含む。
2009年後半は回復傾向を示した。
●2009年は、11億ポンドのTNS買収を受けて、7%の人員削減および、ボーナスカットを行った。
●WPPグループ全体では、16%売上増加(87億ポンド)
●2010年の予想として、既存ベースで、2009年並みで、上半期の回復は少し弱いけれども、
下半期は強く回復すると予想。
今後の戦略として、new markets, new media and consumer insight
と報告しています。
●以上、2010年は、回復するとの展望は、業界関係者にとってはGood Newsです。◆
★姉妹ブログDigital Consumer Planner's Blogもよろしくお願い致します。
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2010年3月8日月曜日
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