2010年4月26日月曜日

海外MR情報源その3: Facebook

◆ 昨日から3日間の日程で、ESOMAR Asia Pacific 2010 Eyes On Asiaが、

クアラルンプールで開かれています。Twitterのハッシュタグは、#esoaです。プログラム

◆ 先週は、海外MR情報源として、LinkedInをご紹介しました。

LinkedInがくれば、もう1つの大きなSNSであるFacebook

ご紹介しないわけには行きません。

しかし、他の国々と比べて、日本ではまだポピュラーではありません。

先週のTwitterで@surveymlさんがFacebookの参考資料をTweetされていました。

@surveyml アジアにおけるフェイスブックの利用者数データ http://ow.ly/1CzHT
 によればインドネシア2100万、フィリピン1170万に対して日本は97万、日本在住の外国人も含まれていることを考えると日本人はほんとに少ないのだろう。
約14時間前 HootSuiteから



LinkedInがビジネス利用が主ですので、専門的な情報収集には非常に役立ちます。

一方Facebookは一般向けですので、ファンページを使ったマーケティングや調査活用には

非常に有用ですが、MR情報収集の目的ではLinkedInよりは限定的な感じです。



しかし、企業(団体・個人)によっては、積極的にFacebookの「掲示板」や「イベント」に、

情報を掲載しているところがあります。

例えば、

● Tom H. C. Anderson

● International Journal of Market Research (IJMR)

● Marketing Research Association



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     週刊リサーチ・ブロゴスフィア 


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《海外編》

◆先週(4月19日ー25日)のリサーチ・ブロゴスフィアから

※ 私個人の独断と偏見で各ブログの講読おすすめ度を記入しましたのでご参照下さい。


  それぞれ関心のテーマや理解度などが異なりますのであくまでも参考です。


★★★ぜひ英文もじっくり読んで下さい。(非常に重要)


★★  時間があれば読まれても良いかと思います。(重要)  


★   別に読まなくても大丈夫でしょう。(あまり重要ではない)    


◆Jeffrey Henning 's Vovici   

Panel Recruitment Lessons from Panel Professionals(4/19)★★


⇒30のオンライン・パネルの提供会社のパネル(対象者)の

リクルート方法(WEBサイトやバナー広告、キャンペーンなど)について。

・以前の関連ブログ: Lessons from Professional Panel Providers

詳細な資料に入手先 

Panel Management Secrets: Lessons from the Professionals


Speak Marketing Research with a Management Accent(4/20)★★★


⇒4月19-21日の3日間フィラデルフィアで開かれた

アメリカ・マーケティング協会のAMA's 2010 Applied Research Methods conference

で行われた研修の中の

Richard Chay, of Chay McQueen LLC, discussed "Presenting Results: How to Speak Marketing Research with a Management Accent"の紹介。

プログラム これだけの内容を135ドルで聞けるのは、すばらしいと思います。

Jeffrey自身、Online Research Evolution: Panel Management and Community Research

のテーマで講義を行っています。


リサーチャーには、すぐれた「コミュニケーション」能力が必要であると言っています。

特に、C-level management (CEOs, CMOs, CIOs, CFOs, etc.)に対して

調査結果のプレゼンを行う場合、彼らの特性-財務諸表に関心があるーに

合わせた報告を心がけると良い。

例えば、1)財務的視点ーコストではなく投資としての調査、

この調査がどれくらい会社を救うか?とか、

調査が新製品の財務的リスクをどれくらい減らすことができるか、

リサーチ投資の回収はどれくらいかなどや、

2)対応は柔軟に、

3)簡潔に-重要な課題のあとその結論を述べる。そのあとそのサポート結果を説明。

4)エレベータ・スピーチを準備(要点をしぼる)、

→私の本 『図解入門。。。』の138頁参照

5)最悪の質問を想定する、

6)調査の結果に焦点をあてる、

7)マネジメントの思考のフレーム(例えば対前年比といった)に合わせて、

結果に比較の視点(・・・と比較して・・・といった比較の質問を聞く)を加える、

8)複数の指標を提示するなどの工夫をすると

調査結果がマネジメント・レベルの人に伝わりやすいと提案しています。


Analyzing Customer Satisfaction Surveys(4/21)★★


⇒同上会議でのSusan J. Devlin, of The Artemis Groupの "Tools for Analyzing Customer Satisfaction and Relationship Surveys"の紹介。

ビジネス上の意思決定へのリサーチの影響力を高める上での「顧客満足調査」の活用について。


Sampling Solutions(4/22)★★


⇒同上会議でのSteve Winkel of Survey Sampling Internationalの "An Introduction to Sampling"
の紹介。

サンプリングの方法をオンラインとオフライン別に、カバー範囲と、コスト効率の点から評価。


Employee Satisfaction Benchmarks(4/23)★★


従業員満足調査の3つの方法について:

1) Employee Net Promoter Score

2) Gallup Q12

3) Walker Employee Loyalty



◆Joel Rubinson on Marketing Research

●先週は掲載なし

◆Research Rockstar (By Kathryn Korostoff)

●なし

◆Tom H. C. Anderson - Next Gen Market Research


Dan Ariely - Market Research - Predicting The Irrational (4/20)★★ ★


⇒行動経済学者のダン・アリエリーDan Ariely 

(著書 Predictably Irrational 日本語訳「予想どおりに不合理―行動経済学が明かすあなたがそれを選ぶわけ」)とのインタビュー記事。



5 Upcoming MR Conferences & 1 Call for Papers(4/21)★

⇒これから開催予定で、著者が参加するMR会議について

①4月28日にマサチューセッツ州Tewksburyで開かれる

New England Marketing Research Association (NEMRA) 会議(参加費55ドル)

テーマ:The Impact of Social Media on the Market Research Industry Twittrのハッシュタグは#NEMRA


NEMRAは、ニューイングランド諸州(Massachusetts, New Hampshire, Vermont, Connecticut, Maine, and Rhode Island )のMR協会。裾野の広さを感じます。
日本で言えば、TMRA(東京)でしょうか?(存在しませんが。。。)


②6月2日に、スエーデンのストックホルムで開かれるSveriges Marknadsundersökare (SÖK)の会議。テーマは、Web and Screen Scraping

③12月の2-3日にベルリンでMerlien Institute の会議の発表論文の締め切り日が6月30日。

テーマは、Market Research in the Mobile World 2010: The Next Frontier

④9月7-8日にメキシコシティで開かれるMexican Association of Market and Opinion Research Agencies (AMAI)。Next Generation Market Research Techniques

⑤2011年にインドで開かれるESOMARの会議。Next Gen Market Research



The Recession is Over(4/23)★

⇒著者の経営するAnderson Analyticsの今年の業績がよく、必要最小限の調査しか

行わないといってきたクライアントも、競合他社に対して情報的優位性をつけるために

新しい手法にも関心を示してきたの現況報告。



◆The Future Place Blog (By Ray Poynter)


What is ethical market research?(4/23)★


⇒倫理的なMRとは?ここでいう「倫理」とは何をすべきかであり、

それを正しくやっている場合は「質」が保証されると主張。

知識や思想の体系に基づいた方法を用いて、反証・検証が可能でなければいけないと議論。



Do you need a 101 on how to use social media for market research?(4/24)★


⇒6月8日にMRSで開くRayのトレーニングSocial Media and Market Researchの紹介。


◆Blackbeard Blog (By Tom Ewing)

●なし

◆Random Sampling (By Ed Erickson)

●なし


◆Straight Talk with Nigel Hollis (Executive Vice President and Chief Global Analyst of Millward Brown)


Research Results: The allure of certainty(4/19)★

⇒調査結果に「確実性」が求められる。しかし、それを「確率」で表すと

受け入れられることが難しいことの問題提起。

Saving the planet: Whose responsibility is it? (4/22)★

⇒AdAgeの “Marketers Blame the Consumer in New Save-the-Planet Pitches” に関連して、

環境問題への企業と消費者の責任問題について言及。


◆LoveStats (By Annie Pettit )

I don’t give a rat’s ass about probability sampling(4/19)★

⇒確率抽出法 probability sampling なくても調査が可能であることを主張。


Bursting my market research bubble(4/23)★(Annieのプレゼン資料は★★★)

American Society for Testing and Materials (ASTM)のworkshop on sensory evaluation

に出席した感想。いつもリサーチの専門会議と比べて新鮮な印象。Annieのプレゼン資料。



◆The Survey Geek (By Reg Baker )

●なし


◆Insites Blog (By Insites Consulting)


Best of ESOMAR in Belgium(4/2)★

⇒5月19日にベルギーで予定しているESOMAR - BEST OFという会議のお知らせ。

From Asking to Listening: the new research paradigm?のテーマはおもしろそうです。


The Next Web Conference(4/23)★

⇒4月28029日にオランダのアムステルダムで開かれるThe Next Web Conferenceのお知らせ。

会議の詳細


◆The Researcher's Perspective by MRA  

Beyond Traditional Data Collection By Jeffrey Henning  (4/21) ★

⇒VoviciブログのJeffrey Henningの出張ブログです。

おきまりのデータ収集方法に固執しないで、解決しなければいけない課題に応じて

柔軟にデータ収集を考えることが重要であると提案。

例えば、婦人衣料の全国チェーン企業に対して、新たなデータ収集を行わず、

既存の売上データや顧客カードデータを使って、店舗の配置と従業員の

年齢構成の提案の成功事例を紹介。  


◆Future of Insight  by Robert Moran

MR in 2020 (4/21) ★★★

⇒Alastair Gordonのブログ記事 “who’ll own MR in 2020?”についての考察。

現在の下請の業者が主役になる可能性を示唆したGordonに対して、

Moranは興味深い仮説を提起しています。

現在の「マーケッティング・リサーチ業界」の枠組みが固定された場合、

下請業者の可能性もあるけれども、業界自体がさらに多様化する可能性が大きいと予想。

例えば、その場合、「マーケティング・リサーチ」とか「リサーチャー」と呼ばれるかどうか。

さらに、分析会社やコンサル、MROCsの会社、ニューローマーケの会社、

ソーシャル・メディアの会社などの参入が業界を変革する可能性がある。

また、GoogleやFacebookなどがパネる提供者になり、調査業務を展開する。

リサーチャーの職業も流動化する可能性などを示唆しています。



◆Voices of CMB: The Chadwick Martin Bailey Research Blog

●なし


番外編: イギリスのリサーチ・コンサルタントのBen Hickmanが,

彼のブログThe death of the respondent…で「対象者の死」と言っています。

20年後にはサーベイが消滅する議論の延長線です。

対象者は、collaborator協力者や参加者、対等者になると議論しています。




《日本編》 



◆MARKETING RE-SEARCH BLOG by @fujiokat

●なし

◆Marketing Research Watch by @shig_ono


顧客満足で経済成長? ~ACSIとマクロ経済指標~(4/23)

⇒顧客満足が経済成長に与える影響についての論文の紹介。

Fornell, C., Rust, R.T., Dekimpe, M.G. (2010) The effect of costomer satisfaction on consumer spending growth. Journal of Marketing Research, 47(1), 28-35.



マーケティング・リサーチの寺子屋 by @ats_suzuki

●MMとYVIが経営統合へ向け協議開始?!(4/19)

⇒皆さまご存知のマクロミルとヤフーバリューインサイトとの経営統合について。


◆みんなのMR.COM by @Experidge

●海外MR情報源その2: LinkedIN(リンクトイン)のグループ(4/19)




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20日のTwitterでご案内したのですが、Experidgeでは、5月から、次のような研究会を
企画しております。お気軽にご参加ください(無料) 

お申し込みは、Twitterやinfo@experidgejapan.comから



1) 商品インサイト・マイニング研究会

商品のコンセプトやパッケージ、ネーミング、広告、販促、店頭、ソーシャル・メディア活用などの

観点から研究し、コンシューマー/ショッパー・インサイトを探る会)の開催を予定。


2) ウッフィー研究会

「ツイッターノミクス」の著者タラ・ハントの新刊The Power of Social Networkingを読みながら

ウッフィーの拡大を考える会


3) ソーシャル・メディア・リサーチ研究会

RayPoynterのThe Handbook of Online and Social Media Researchを読みながら

MR2.0の可能性を考える会

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★姉妹ブログDigital Consumer Planner's Blog もよろしくお願い致します。


《このBlogは毎週月曜日の午前中に更新されます。月曜日がお休みの時は火曜日の午前中です。また臨時に更新されることがあります》

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