●前回ご紹介したオンライン・エスノグラフィ(OE)の
反響は大きかったようです。
●OEの別名をいくつか紹介しましたが、
さらにRemote Ethnographyとか、
Virtual Ethnography
という呼び方もあるようです。
●1点補足しますと、
OEは従来の伝統的なエスノグラフィ
=行動観察
(仮にTraditional Ethonography:TEとここでは呼びます)
よりも、次の点でも少し異なっています。
-より多くの対象者を調査することができる。
ーオンンラインで集めた定性データを
テキスト・マイニング手法を用いて、
迅速に大量のデータを分析することが可能。
この点で、時間的・費用的な削減が可能になります。
担当者の力量に負う面が多いTEに対して、
より客観的な情報を提供することも可能です。
●アウラマーケティングラボの石井栄造さんが
同時期にご自身のブログ「アウラなブログ」でも
エスノを取り上げておられるのでご参照下さい。
石井さん曰く、
『行動観察の結果から「大きな発見」があることは
マレと考えた方がよい。
語られるのは成功事例だけと考えるべき。』
●石井さんと言えば、同文館出版から
石井栄造『図解インターネット・リサーチのことがわかる本』を
この2月に出版されました(1700円)。
●石井さんは、ご存知『図解でわかるマーケティングリサーチ』
(日本能率協会マネジメントセンター)の著者でもあります。
この本は、2001年に出版されましたが、いまだに店頭にあり、
よく売れている本です。
●インターネット調査については、
自著である岸川茂著『図解入門最新マーケティング・リサーチがよーくわかる本』(78ー81頁)でも触れましたが、
近い将来、海外の動向を踏まえて、
議論したいと思っています。
●石井さんの上の両書とも、MRをやさしく、わかりやすく
説明しています。非常に読みやすい本です。
自著の『図解入門・・・』を書いたときに、
もっとも参考にさせていただいた本です。
●さらっと読むとよく理解できて、何も感じないのですが、
いざ自分が「簡単に、わかりやすく書く」となると、
それは非常に大変作業です。
しかも石井さんの本は、見開き2頁で、
1テーマを完結されている点は、
さすがだと感心致しました。
書き始めると、あれもこれも書きたくなって、
テーマ1頁(もう1頁は図表)に納めるのは至難の業です。
見開き2頁で1テーマ+図解方式は、
読者にとってはスッキリして読みやすく、
理解しやすいと思います。
出版社の人の話では、最近は専門書は
値段も高く売れないそうです。
入門書のようなやさしい本の方がよく売れるそうです。
本屋でよく「図解。。。」という本を見かけるゆえんです。
●前置きが少し長くなりましたが、次は今日の本題です。
「マーケティング・リサーチの寺子屋」さんが最新のブログで、
石井淳蔵『マーケティングを学ぶ 』(ちくま新書)
を取り上げておられましたので、
私も、たまたま購入して読んでいましたので、
それに便乗し、若干コメントしたいと思います。
●今気付いたのですが、今週はたまたま「石井」
つながりになったようです。。。
●蛇足ですが、石井教授の著書にはいつも
「神戸大学教授」という肩書のみが
ついているのですが(現在は流通科学大学学長)、
実は1976年ー1989年まで、母校である
同志社大学の商学部でも教えておられました。
キャンパスでよくお姿をお見受けした思い出があります。。。
●本書の詳細な目次は「寺子屋」さんに譲るとして、
本書で気になったのは
「第IV部 第18章市場調査情報を使いこなす」(253-265頁)
という部分です。
参考になると思いますので、この部分だけでも
本屋で立ち読みして下さい。
●ポイントは、花王の「調査部」の例をあげられて、
「独立組織として調査部をもつことのメリット」
を考察されている点です。
調査が独立していないと、
①マーケティング部門がリサーチャーを
便利づかいする傾向が生じる(便利屋として使われる):
自分たちの使い勝手のよいようにリサーチを利用する。
調査担当者の立場が弱い分だけ、
マーケターはノーチェックで、自身の企画を
思いのままにすすめる。
②調査が形骸化する:
「マーケッターの考えをサポートするだけの調査」や
「役員の承認を受けるだけの調査」が行われやすい。
③やるべき調査をやらずにパスしてしまう可能性がある。
逆に調査が独立していると、
①マーケティング・プロセスに調査機能が
埋め込まれていると、企画担当者はあらゆる判断を
調査に基づいて行うようになる。
②調査部門は、ブランド・マネジャーの指示に
従って仕事をしなくなる。
③不明確な調査課題のもとに調査を実施しなくなる。
④調査分析手法の標準化や、
検証のための判定基準、
調査タイミングを
「いつも同じにやる」ことが可能になる。
-調査標準の確立/組織のマーケティング・リテラシーの向上、
とメリットを指摘され、
経営における調査資源の有効利用のために、
調査部門の独立性を主張されています。
●全く同感です。ご存知のように、外資系の企業では、
調査部門はマーケティング(本)部とは、
独立しているケースが多くあります。
しかし、規模の小さいところでは、マーケティング部
(日本では商品本部など)の中に
調査機能があることが多いと思います。
●私がメーカーにいた時も、入社時は
「マーケティング・サービス・マネジャー」という肩書でした。
まさにマーケティングにサービスを行うような感じです。
マーケティングに、「サービス」を行うことも重要ですが、
リサーチャーは、マーケティング部や会社、上司よりも、
「消費者」の方を向いて仕事をする方が、
結局、会社のためになるとも言えます。
「マーケティング・ディレクターがこう言っている」からではなく、
「消費者がこう言っているから・・・」という姿勢が、
消費者の代弁者としてのリサーチャーには大切です。
後に「マーケティング・リサーチ・マネジャー」に
名称変更されましたが、
マーケティング本部の中に在籍をして、
マーケティング・ディレクターやブランド・マネジャーの
「リクエスト」(時には指示)で動いていたことには
変わりはありませんでした。
●マーケティングのROIを高める意味でも、
リサーチは独立に機能した方がよいと思います。
●しかし、このためにはいくつかの課題を解決する
必要があります。
-製品や販促などのマーケティング活動の情報は、
マーケティング部が独占していますので、
両部門の間に情報ギャップが生まれて、
うまく調査機能が果たせなくなる可能性があります。
マーケティングの方は、調査段階になって初めて
情報を調査の方に伝達するなどの問題です。
開発初期から同行するのであれば、
同じ部署の方にいた方が動きやすいとも言えます。
両部門のコミュニケーションが重要です。
別のメーカーの時は、マーケティング本部から独立して
「ビジネス・ディベロップメント本部」の中に置かれ、
財務担当者がヘッドでした。
一見ROI的には理想のように感じました。
しかし、そう事は簡単に運びませんでした。
マーケティング本部との情報乖離が起こりました。
マーケティングの側にいて初めて、彼らの企画意図が
わかるような気もしました。
リサーチだけでは、マーケティングは料理できません。
やはり、マーケティングの深い理解があってはじめて、
有効なMRが可能だと実感しました。
また財務出身者にマーケティングやリサーチを
理解してもらうのも大変でした。
-調査側もビジネスの高い理解度が要求されます。
単にデータを収集・分析して、結果をマーケティングに
提示する役割以上の機能が要求されます。
調査データで、ビジネスの進路を舵とる重要な責任を
もつことになります。
リサーチャーのレベルアップが必要です。
―同時に、マーケティング側も、調査機能のより深い理解と
有効活用の方法の理解が求められます。
これはお互いさまです。
マーケティング側にリサーチを理解してもらうよりは、
リサーチャー自らがマーケティングをもっと理解する方が
てっとり早いと言えます。
―この場合、両者の責任の明確化も必要になります。
通常、新製品の販売などについては、マーティングが
全面的に責任をもつことになります。
これまでの多くの企業ではリサーチャーは
矢面にはたたされることは少なかったでしょう。
これも「リサーチ機能の低下」の一因かもしれませんが。。。
●独立のためには、ある程度の「予算」の独立も必要です。
不況になると、「調査予算」は、販促予算よりも前に
削減される傾向があります。
●どの企業のリサーチのヘッドの方も、
マーケティングと対等の立場に立って、
リサーチのビジネス貢献を高めることに
腐心されていることと思います。
口で言うのは簡単ですが、その実現はなかなか難しいことです。
●以上のことは、個々のリサーチャーの実力を
上げることにも繋がります。
個々のリサーチャーの実力アップなくして、
調査部門のパワーアップもないでしょうから。
●自著でも、単にデータを収集・分析を行い、
数字を提示するリサーチャーから、
マーケティング課題の発見と解決を目指す
「コンシューマー・プランナー」(20-21頁)への
実力アップを提案しました。
●つい最近もTwitterで次にような質問を受けました。
「@fujiokat: これからのリサーチャーにとって重要になる
能力・知識は何だろうか。リサーチ、データマイニング、
mROI、ソーシャルメディア? #J_MR」
●これに対して、
「@Experidge: @fujiokat 手段と目的で分けて考えると、
データマイニングやソーシャルメディアはあくまでの手段。
手段としてのツール修得も必要。
しかし同時にマーケティング・リサーチャーは、
マーケ課題の発見と解決能力が必要。
そのためには「仮説構築力」が目的として必須と考えます。 #J_MR 」と回答しました。
MRのQ&A用Twitter ZukaiMR参照。
仮説構築力をつけるには、マーケティングもリサーチも
理解する必要があります。
インサイトも結局は、仮説構築につながります。
●最後に、石井教授が、
『脚光を浴びるのが、最終使用者である
生活者の意向を調べる市場調査の仕事である。
「マーケティングの仕事に就いています」というと、
「市場調査のお仕事ですか」と言われるくらいに、
市場調査がマーケティングの代名詞ともなっている』
と書かれていました。
しかし、残念ながら、メーカーにいた時も、
調査会社にいた時も、上のような実感は
もったことがありません。
調査は黒子、縁の下の力持ちといった
サポート機能部門というのが実感です。
上のようになるために、
リサーチのビジネスへの貢献度を
高めることができればと願っています。
★姉妹ブログDigital Consumer Planner's Blogも
よろしくお願い致します。
《このBlogは毎週月曜日の午前中に更新されます。月曜日がお休みの時は火曜日の午前中です。また臨時に更新されることがあります》
2010年2月22日月曜日
2010年2月15日月曜日
オンライン・エスノグラフィ調査
●前回の2010年のトレンドの記事の中で触れたのですが、
早速ご質問をいただきましたので、
簡単に触れておきたいと思います。
●ご存知「エスノグラフィ」の説明は、
「エスノグラフィとは、社会学や文化人類学における、
インタビューや観察によるフィールドワークと調査記録を
まとめた文書のこと。
あえて事前に仮説を立てずに、定性調査を重ねて
豊富な情報から仮説を見つけ出すのが特徴。
従来型の消費者調査が仮説検証型とすれば、
エスノグラフィは仮説発見型といえる。
データベースやアンケート、グループインタビュー
などに比べて、より深く消費者の本音やこだわりに
迫ることができるという」(http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/JIREI/20090209/324475/)
参照:http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=MMITi2000005012009
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=MMITi2000005012009
●行動観察調査のエルネット社http://www.lnet.co.jp/research/idea/kansatu.html
イード社http://www.iid.co.jp/tool/tool8.html
R and D社のhttp://www.rad.co.jp/random/53/11_ethno.html
デコム社http://www.decom.org/pages/video.html
●オンライン・エスノグラフィは、要はこれらを
オンラインで行うということです。
つまり、従来のエスノには、
1)対象者のリクルートや、準備、訪問、実施のための
大きな費用がかかることや、
2)実査とその後の分析に時間が必要ー
その間、マーケターは関与できないので、
新たな課題などへの柔軟な対応ができない、
3) 「自然な観察状況」とは言いながら、
依然、調査員(観察者)やカメラマンなどの
「割り込み」(intrusion)=目に見えないバイアスが
入る可能性がある。
といった欠点などがあります。
これに対して、
1)対象者の好きな時間に邪魔されずに自らカメラで撮影する、
2)オンライン・ダイアリーの記入。撮影内容を説明する、
3)製品使用以外にも買い物にも適用可能-買い物同行調査(Shop-along)よりもリアルである、
4)調査員/観察者がいないので、より自由に意見を記入することができる、
5)対象者は自分の考えや行動について、よりじっくり考えることも可能である、
6)観察期間に新たな調査内容のリクエストも可能である、
などの利点があると言われています。対象者への指示や協力が重要になる感じです。
●オンライン・エスノグラフィ(Online ethnography)は、
バーチャル・エスノグラフィ(Virtual ethnography)とか、
ウエッブノグラフィ(Webnography)、
リモート・エスノグラフィ(Remote ethnofraphy)、
デジタル・エスノグラフィ(Digital ethnography)
などとも呼ばれています。
歴史は、結構古く、1996年だそうです。下記参照。
Met the father of Netnography
●今後はMROC(コミュニティ)調査の中で行う頻度が
増えると思います。
●前職の調査会社でもエスノ方法はありました。
以前あるクライアントのところでエスノを説明したのですが、
担当者から「御社のエスノの方法には、
何か特別の分析方法がありますか」と尋ねられました。
担当者が期待していることはわかっていましたので、
「弊社のエスノには他社にないXX法という分析方法が
あるのが特徴です」と言いたかったのですが、
正直「残念ながら、ございません」と答えました。
●つまり、エスノをやれば必ずヒット商品や販売方法に
つながり、誰が分析しても
有効なインサイト抽出につながる「特別な分析方法」
はありません。
どの会社もこれまでの「実績」をアピールするケースが
多いと思います。つまり、経験豊富なスタッフがいる
といった話になります。
●ある意味、やってみなければわからないという面もあります。
最悪、マーケターやリサーチャーが自分の身の回りを「観察」したレベルの情報しか得られない場合もあります。
エスノの関係者の方には、ぜひこれまでの経験から、
ご自身のノウハウを体系化・理論化して、「XX法」といった
有効な分析方法をまとめて、いただきたいと思います。
●「マーケティング・リサーチの寺子屋」でも1月25日号に
「行動観察」が取り上げられていました。 参照下さい。
●Twitterでも、先週、トランスコスモス株式会社エグゼクティブ
リサーチャーの萩原雅之(はぎはら・まさし)氏が
『@surveyml: JMRAが「マーケティングリサーチャー」誌の
特集と連動した新セミナーシリーズを開始、
第一回は3月9日「今、脚光を浴びる行動観察」、
ビジネスエスノグラフィですね。ぜひRTを。
概要と申し込みは http://ow.ly/16CDL #j_mr』と
つぶやかれてました。
内容は、「JMRAトピックスセミナー~なぜ、生活者が
見えにくいのか~ 今、脚光を浴びる行動観察
3月9日(火)13:00~16:00」です。
残念ながら、その特集号を読んでいませんので、
ここに書かれているようなことが既に掲載されて
いるかもしれません。
●ところで、Twitterで、マーケティング・リサーチ関連
のことをつぶやいた場合に、
上のように(半角スペース)#J_MR(半角スペース)を
つけていただくと(大文字、小文字は問いません)、
MR関連のつぶやきが一挙にまとめて見られます。
これをハッシュタグと言います。
これは非常に便利な機能です。
●ちなみに、海外のMR関連のハッシュタグは、
#MRや、 #marketresearch、 #esomar、 #qrca、 #qual、 #focusgroups、 #quant、#marketing_research、#marketingresearch、#QRWEB、#research、#mroc、#Netnography、#insights20、#consumerinsights
などがあります。
●この1週間だけでも、次に様な投稿があります。例えば、
ーHow online observational techniques help qualitative researchers keep pace with the speed of consumers
(オンライン観察調査によって、定性リサーチャーがいかに消費者のスピードについて行けるか)ーホンダのケース
ーダノンのケース
●また、世界のマーケテイング・リサーチャーの
Twitterの listsは、
http://twibes.com/のmarket_research 。
現在400名ぐらい登録されています。
◆《このBlogは毎週月曜日の午前中に更新されます。月曜日がお休みの時は火曜日の午前中です。また臨時に更新されることがあります》
早速ご質問をいただきましたので、
簡単に触れておきたいと思います。
●ご存知「エスノグラフィ」の説明は、
「エスノグラフィとは、社会学や文化人類学における、
インタビューや観察によるフィールドワークと調査記録を
まとめた文書のこと。
あえて事前に仮説を立てずに、定性調査を重ねて
豊富な情報から仮説を見つけ出すのが特徴。
従来型の消費者調査が仮説検証型とすれば、
エスノグラフィは仮説発見型といえる。
データベースやアンケート、グループインタビュー
などに比べて、より深く消費者の本音やこだわりに
迫ることができるという」(http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/JIREI/20090209/324475/)
参照:http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=MMITi2000005012009
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=MMITi2000005012009
●行動観察調査のエルネット社http://www.lnet.co.jp/research/idea/kansatu.html
イード社http://www.iid.co.jp/tool/tool8.html
R and D社のhttp://www.rad.co.jp/random/53/11_ethno.html
デコム社http://www.decom.org/pages/video.html
●オンライン・エスノグラフィは、要はこれらを
オンラインで行うということです。
つまり、従来のエスノには、
1)対象者のリクルートや、準備、訪問、実施のための
大きな費用がかかることや、
2)実査とその後の分析に時間が必要ー
その間、マーケターは関与できないので、
新たな課題などへの柔軟な対応ができない、
3) 「自然な観察状況」とは言いながら、
依然、調査員(観察者)やカメラマンなどの
「割り込み」(intrusion)=目に見えないバイアスが
入る可能性がある。
といった欠点などがあります。
これに対して、
1)対象者の好きな時間に邪魔されずに自らカメラで撮影する、
2)オンライン・ダイアリーの記入。撮影内容を説明する、
3)製品使用以外にも買い物にも適用可能-買い物同行調査(Shop-along)よりもリアルである、
4)調査員/観察者がいないので、より自由に意見を記入することができる、
5)対象者は自分の考えや行動について、よりじっくり考えることも可能である、
6)観察期間に新たな調査内容のリクエストも可能である、
などの利点があると言われています。対象者への指示や協力が重要になる感じです。
●オンライン・エスノグラフィ(Online ethnography)は、
バーチャル・エスノグラフィ(Virtual ethnography)とか、
ウエッブノグラフィ(Webnography)、
リモート・エスノグラフィ(Remote ethnofraphy)、
デジタル・エスノグラフィ(Digital ethnography)
などとも呼ばれています。
歴史は、結構古く、1996年だそうです。下記参照。
Met the father of Netnography
●今後はMROC(コミュニティ)調査の中で行う頻度が
増えると思います。
●前職の調査会社でもエスノ方法はありました。
以前あるクライアントのところでエスノを説明したのですが、
担当者から「御社のエスノの方法には、
何か特別の分析方法がありますか」と尋ねられました。
担当者が期待していることはわかっていましたので、
「弊社のエスノには他社にないXX法という分析方法が
あるのが特徴です」と言いたかったのですが、
正直「残念ながら、ございません」と答えました。
●つまり、エスノをやれば必ずヒット商品や販売方法に
つながり、誰が分析しても
有効なインサイト抽出につながる「特別な分析方法」
はありません。
どの会社もこれまでの「実績」をアピールするケースが
多いと思います。つまり、経験豊富なスタッフがいる
といった話になります。
●ある意味、やってみなければわからないという面もあります。
最悪、マーケターやリサーチャーが自分の身の回りを「観察」したレベルの情報しか得られない場合もあります。
エスノの関係者の方には、ぜひこれまでの経験から、
ご自身のノウハウを体系化・理論化して、「XX法」といった
有効な分析方法をまとめて、いただきたいと思います。
●「マーケティング・リサーチの寺子屋」でも1月25日号に
「行動観察」が取り上げられていました。 参照下さい。
●Twitterでも、先週、トランスコスモス株式会社エグゼクティブ
リサーチャーの萩原雅之(はぎはら・まさし)氏が
『@surveyml: JMRAが「マーケティングリサーチャー」誌の
特集と連動した新セミナーシリーズを開始、
第一回は3月9日「今、脚光を浴びる行動観察」、
ビジネスエスノグラフィですね。ぜひRTを。
概要と申し込みは http://ow.ly/16CDL #j_mr』と
つぶやかれてました。
内容は、「JMRAトピックスセミナー~なぜ、生活者が
見えにくいのか~ 今、脚光を浴びる行動観察
3月9日(火)13:00~16:00」です。
残念ながら、その特集号を読んでいませんので、
ここに書かれているようなことが既に掲載されて
いるかもしれません。
●ところで、Twitterで、マーケティング・リサーチ関連
のことをつぶやいた場合に、
上のように(半角スペース)#J_MR(半角スペース)を
つけていただくと(大文字、小文字は問いません)、
MR関連のつぶやきが一挙にまとめて見られます。
これをハッシュタグと言います。
これは非常に便利な機能です。
●ちなみに、海外のMR関連のハッシュタグは、
#MRや、 #marketresearch、 #esomar、 #qrca、 #qual、 #focusgroups、 #quant、#marketing_research、#marketingresearch、#QRWEB、#research、#mroc、#Netnography、#insights20、#consumerinsights
などがあります。
●この1週間だけでも、次に様な投稿があります。例えば、
ーHow online observational techniques help qualitative researchers keep pace with the speed of consumers
(オンライン観察調査によって、定性リサーチャーがいかに消費者のスピードについて行けるか)ーホンダのケース
ーダノンのケース
●また、世界のマーケテイング・リサーチャーの
Twitterの listsは、
http://twibes.com/のmarket_research 。
現在400名ぐらい登録されています。
◆《このBlogは毎週月曜日の午前中に更新されます。月曜日がお休みの時は火曜日の午前中です。また臨時に更新されることがあります》
2010年2月8日月曜日
2010年のリサーチ・トレンド (続き)
●先週のブログで、USの権威あるリサーチ団体である
ARF(Advertising Research Foundation)の
listeningの提唱
について触れました。
さっそくUSから、関連の情報を送ってもらい、資料を入手しましたので、ご紹介したいと思います。
(株)エクスピリッジ社のもう1つのブログである
Digital Consumer Planner
の方で紹介しますので、そちらをご覧ください。
●先週のブログでは、もう1つのテーマについて言及しました。
それは2010年のリサーチ・トレンドについてでした。
別にいくつか関連の資料がありましたので、
少し付加したいと思います。
●まず、アメリカの有名な調査情報サービス団体である
Quirk's
が先週2010年版のDirectoryを出しました。https://www.quirks.com/index.aspx
その中に、Research 2010: more work, more data, same budgets
という記事がありました。
その中で、2010年のトレンドとして、
以下のようなことが指摘されていました。
-不況が調査機能の再構築reinventをもたらす。
-リサーチャーにとって2010年は
エキサイティングな年になる。
-現在、リサーチャーが数字の処理ではなく、
調査に付加価値を付けることを容易にしてくれる
変革が起こっている。
例えば、MRオンライン・コミュニティや、
モバイル調査、オンライン・エスノグラフィ調査など。
-調査部門への「高品質のインサイトを早く提供する」
という要求のプレシャーがますます強まる。
-消費者のブランドに対する関与engagementや、
情緒emotionを明らかにすることが重要。
-調査会社以外の技術を主力にする会社
(インターネット関連の会社)が、リサーチに
参入してくるので、調査に詳しくない人々が、
調査に関与して、調査の誤用をまねく恐れがある。
-それを防ぐには、リサーチャーは、
他の調査との文脈(context)で、
これらのオンラインから得たインサイトを
分析することが重要。
-USでは、今後オンライン関係のベンダーが
15-20%成長する。
-また、クライアント企業の内部で、既存調査データの
再分析によるインサイトの分析の要求も高まる。
これは、社内の調査予算のコスト減につながる。
-クライアントの調査会社の選定が厳しくなり、
調査会社への要求も高まる。
調査会社は競争を生き抜くためには、
「ユニークさ」が求められる。
-リサーチャーには、調査予算を使う正当性を
主張することが要求される。
-景気回復後の調査費用のアップは困難。
上げるためには調査の付加価値アップが必要。
●また、Trends That Will Shape Market Research In 2010は、
後から2009年はマーケティング・リサーチ(MR)にとって、
ターニング・ポイントの年であったと言われるかも
しれないと述べ、
2010年は、social mediaにより、リサーチの変革が
行われると述べています。
●Virtual storeテストなど先進的な手法を駆使する
カナダの調査会社であるVisionCriticalの
CEOであるAngus Reid でも
How the recession is reshaping researchの中で、
同様に後世、MRの業界史の中で、
「この不況がMRの革命に火をつけた」と呼ばれる
可能性があるとも語っています。
●要約すると、
不況により、既存の調査は、コンシューマー・インサイトの
発見を目指し、よりROIを考慮した効果的・効率的調査に
進化する方向に向かっています。
同時に、Social mediaの発展に呼応した新たな
調査手法が開発されつつあります。
●以下の資料も参照:
-Peering through the gloom to brighter times ahead
分析の重要性や、リサーチの有効性を証明する上での
ケース・スタディの共有(クライアント企業は共有したがらない)
の必要性について言及ー成功事例の共有。
-US— Researchers are hopeful that the industry will soon see a return to better times – but concerns persist that the downturn has created problems for the business that will prove hard to fix.
不況のMRへの影響についての
全米512人のリサーチャーへの調査結果(フルレポート)Research Industry Trends 2009 Survey
-A Time of Transition
-2010 predictions – research for research's sake is over
調査のための調査の終了
-Predictions 2010: What Will Happen In Market Research:Ten Trends That Will Shape Consumer Market Research In 2010
有料資料です。
-Are Surveys Heading For Extinction? The Approaching Storm
-Post-recession, a new world order for MR ◆
《このBlogは毎週月曜日の午前中に更新されます。月曜日がお休みの時は火曜日の午前中です。また臨時に更新されることがあります》
ARF(Advertising Research Foundation)の
listeningの提唱
について触れました。
さっそくUSから、関連の情報を送ってもらい、資料を入手しましたので、ご紹介したいと思います。
(株)エクスピリッジ社のもう1つのブログである
Digital Consumer Planner
の方で紹介しますので、そちらをご覧ください。
●先週のブログでは、もう1つのテーマについて言及しました。
それは2010年のリサーチ・トレンドについてでした。
別にいくつか関連の資料がありましたので、
少し付加したいと思います。
●まず、アメリカの有名な調査情報サービス団体である
Quirk's
が先週2010年版のDirectoryを出しました。https://www.quirks.com/index.aspx
その中に、Research 2010: more work, more data, same budgets
という記事がありました。
その中で、2010年のトレンドとして、
以下のようなことが指摘されていました。
-不況が調査機能の再構築reinventをもたらす。
-リサーチャーにとって2010年は
エキサイティングな年になる。
-現在、リサーチャーが数字の処理ではなく、
調査に付加価値を付けることを容易にしてくれる
変革が起こっている。
例えば、MRオンライン・コミュニティや、
モバイル調査、オンライン・エスノグラフィ調査など。
-調査部門への「高品質のインサイトを早く提供する」
という要求のプレシャーがますます強まる。
-消費者のブランドに対する関与engagementや、
情緒emotionを明らかにすることが重要。
-調査会社以外の技術を主力にする会社
(インターネット関連の会社)が、リサーチに
参入してくるので、調査に詳しくない人々が、
調査に関与して、調査の誤用をまねく恐れがある。
-それを防ぐには、リサーチャーは、
他の調査との文脈(context)で、
これらのオンラインから得たインサイトを
分析することが重要。
-USでは、今後オンライン関係のベンダーが
15-20%成長する。
-また、クライアント企業の内部で、既存調査データの
再分析によるインサイトの分析の要求も高まる。
これは、社内の調査予算のコスト減につながる。
-クライアントの調査会社の選定が厳しくなり、
調査会社への要求も高まる。
調査会社は競争を生き抜くためには、
「ユニークさ」が求められる。
-リサーチャーには、調査予算を使う正当性を
主張することが要求される。
-景気回復後の調査費用のアップは困難。
上げるためには調査の付加価値アップが必要。
●また、Trends That Will Shape Market Research In 2010は、
後から2009年はマーケティング・リサーチ(MR)にとって、
ターニング・ポイントの年であったと言われるかも
しれないと述べ、
2010年は、social mediaにより、リサーチの変革が
行われると述べています。
●Virtual storeテストなど先進的な手法を駆使する
カナダの調査会社であるVisionCriticalの
CEOであるAngus Reid でも
How the recession is reshaping researchの中で、
同様に後世、MRの業界史の中で、
「この不況がMRの革命に火をつけた」と呼ばれる
可能性があるとも語っています。
●要約すると、
不況により、既存の調査は、コンシューマー・インサイトの
発見を目指し、よりROIを考慮した効果的・効率的調査に
進化する方向に向かっています。
同時に、Social mediaの発展に呼応した新たな
調査手法が開発されつつあります。
●以下の資料も参照:
-Peering through the gloom to brighter times ahead
分析の重要性や、リサーチの有効性を証明する上での
ケース・スタディの共有(クライアント企業は共有したがらない)
の必要性について言及ー成功事例の共有。
-US— Researchers are hopeful that the industry will soon see a return to better times – but concerns persist that the downturn has created problems for the business that will prove hard to fix.
不況のMRへの影響についての
全米512人のリサーチャーへの調査結果(フルレポート)Research Industry Trends 2009 Survey
-A Time of Transition
-2010 predictions – research for research's sake is over
調査のための調査の終了
-Predictions 2010: What Will Happen In Market Research:Ten Trends That Will Shape Consumer Market Research In 2010
有料資料です。
-Are Surveys Heading For Extinction? The Approaching Storm
-Post-recession, a new world order for MR ◆
《このBlogは毎週月曜日の午前中に更新されます。月曜日がお休みの時は火曜日の午前中です。また臨時に更新されることがあります》
2010年2月1日月曜日
Market Research - Adapt or Die
●Market Research - Adapt or Die
少々ショッキングなタイトルです。
USのMCCというコンサルティング会社の
リサーチャーであるTracey Hope-Ross(VP of Research)の
1月21日のブログのタイトルです。
●マーケット・リサーチ(MR): 適応か死か?
MRが時代の変化に適応するか、
時代に取り残されるかどうか、
という問題提起です。
●2008年のリーマンショックに始まった不況は、
2009年のリサーチ業界に大きな影響を与えました。
売上の低迷です。
●この不況が回復されれば、また元通り、
プロジェクトの発注が来て、売上が回復する
という考え方もあります。
不況前のように、製品テストやトラッキング調査などの
定量調査や、グルインなどの定性調査を受注・完了
すれば経営の安定が保証されると考えられます。
●一方、この不況でクライアントの中には、
より一層、リサーチの有効性を再考したところもあります。
また、より戦略的にリサーチを活用していこうと思っている
クライアントもいます。
毎月行っていたトラッキング調査を半年とか
年に1度にするなどの動きもあります。
●さらにもう1つの動きは、
クライアントのマーケティング意思決定のベースが
「伝統的なリサーチ」以外からの情報によって
行われる動きも大きくなってきています。
調査会社の競合が他の調査会社だけではない
ということです。
ITの会社であったり、Eコマースの会社であったりします。
買い物サイトで取り込んだ顧客の大量の「口コミ」が
重要な消費者インサイトの情報源になるわけです。
New Entrants参照。
(もしGoogleやFacebookが、本気でリサーチ分野に
進出してきたならば。。。という恐ろしい話がでています)
●日本では、ご存知の価格.COMや@COSME、
CookPadのようなSNS会社が
現に調査会社の競合になっています。
●この動きの背景には、WEB2.0の進行による
消費者の声の爆発があります。
Socila mediaの拡大です。
●このような時代の変化に対して、
リサーチは現在、「変革」を迫られています。
●イギリスのResearch Magazineのサイトresearch.が
年頭に2010年のリサーチ業界をOne Wordで表現すると。。。
という問いを業界関係者に尋ねています。
Market research in 2010: In a word...
●そこでは、「変革」や「再構築」「定性へのシフト」「エスノ」
などがあげられています。
●特にその中で、IT関連の調査で有名な
USのForrester Research社の
Reineke Reitsmaリサーチ・ディレクターが
「listeningリスニング」
という言葉をあげています。
●「消費者のニーズを理解するために
多くの調査は、
尋ねるaskingことを行っている。
数字の背後にあるストーリーを発見するために、
2010年には、リサーチは定性的なlisteningのツールを
装備すべきである」と彼女は述べています。
●今年のESOMARの年次大会の議題の1つが、
「The conversation revolution - The digital advantage - Are we questioning respondents or developing a dialogue with participants? 」
です。
調査も本音を言わない消費者に対して、
調査票で定型的な「質問」ばかりするのではなく、
消費者の自発的な会話を誘発して、
それに耳を傾ける方法の開発という
問題提起がされています。
●USの権威あるリサーチ団体である
ARF(Advertizing Research Foundation)も
昨年からlisteningの重要性に着目して
その方法を探究しています。
先週の1月28日(木)にサンフランシスコで、
Winning With Social Media – ARF Industry Leader Forum Program/ARF Industry Leader Forum – Putting Listening to Work
というlisteningについての会議を開いています。
その会議模様はTwitterでも実況されていました。
●残念ながら、その会議内容については
まだフォローできていません。
幸いこの会議をリードしているのが
前職(Synovate)の同僚であったJoel Rubinson氏
(ARFのChielf Research Officer)です。
今後情報を入手したいと思っています。
●このlisteningも、
過去10年間のMRの大きな課題であった
「コンシューマー・インサイトConsumer Insight」の発見
の1つの方法と考えられます。
今後、このlisteningの議論から新たな方法が
確立されることが期待されます。
●2010年のリサーチ・トレンドについては以下も参照:
Market Research: Ten Trends for 2010
Research in 2010 in 1, 2, 5 Words
Research in 2010 and the Decade Beyond
Marketing Research Trends for 2010 and Beyond
MR in 2010: One Word
(再定義と創造的破壊がリサーチには必要)
What’s ahead for market research in 2010?
●変革期にあるリサーチに関連して、以下も参照。
This Business Isn’t Fun Anymore
Is this business still fun?
The Market Research Piece In The Innovation Puzzle
Survey Research Resolutions for 2010
Six marketing research wake-up calls in 2009
◆
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少々ショッキングなタイトルです。
USのMCCというコンサルティング会社の
リサーチャーであるTracey Hope-Ross(VP of Research)の
1月21日のブログのタイトルです。
●マーケット・リサーチ(MR): 適応か死か?
MRが時代の変化に適応するか、
時代に取り残されるかどうか、
という問題提起です。
●2008年のリーマンショックに始まった不況は、
2009年のリサーチ業界に大きな影響を与えました。
売上の低迷です。
●この不況が回復されれば、また元通り、
プロジェクトの発注が来て、売上が回復する
という考え方もあります。
不況前のように、製品テストやトラッキング調査などの
定量調査や、グルインなどの定性調査を受注・完了
すれば経営の安定が保証されると考えられます。
●一方、この不況でクライアントの中には、
より一層、リサーチの有効性を再考したところもあります。
また、より戦略的にリサーチを活用していこうと思っている
クライアントもいます。
毎月行っていたトラッキング調査を半年とか
年に1度にするなどの動きもあります。
●さらにもう1つの動きは、
クライアントのマーケティング意思決定のベースが
「伝統的なリサーチ」以外からの情報によって
行われる動きも大きくなってきています。
調査会社の競合が他の調査会社だけではない
ということです。
ITの会社であったり、Eコマースの会社であったりします。
買い物サイトで取り込んだ顧客の大量の「口コミ」が
重要な消費者インサイトの情報源になるわけです。
New Entrants参照。
(もしGoogleやFacebookが、本気でリサーチ分野に
進出してきたならば。。。という恐ろしい話がでています)
●日本では、ご存知の価格.COMや@COSME、
CookPadのようなSNS会社が
現に調査会社の競合になっています。
●この動きの背景には、WEB2.0の進行による
消費者の声の爆発があります。
Socila mediaの拡大です。
●このような時代の変化に対して、
リサーチは現在、「変革」を迫られています。
●イギリスのResearch Magazineのサイトresearch.が
年頭に2010年のリサーチ業界をOne Wordで表現すると。。。
という問いを業界関係者に尋ねています。
Market research in 2010: In a word...
●そこでは、「変革」や「再構築」「定性へのシフト」「エスノ」
などがあげられています。
●特にその中で、IT関連の調査で有名な
USのForrester Research社の
Reineke Reitsmaリサーチ・ディレクターが
「listeningリスニング」
という言葉をあげています。
●「消費者のニーズを理解するために
多くの調査は、
尋ねるaskingことを行っている。
数字の背後にあるストーリーを発見するために、
2010年には、リサーチは定性的なlisteningのツールを
装備すべきである」と彼女は述べています。
●今年のESOMARの年次大会の議題の1つが、
「The conversation revolution - The digital advantage - Are we questioning respondents or developing a dialogue with participants? 」
です。
調査も本音を言わない消費者に対して、
調査票で定型的な「質問」ばかりするのではなく、
消費者の自発的な会話を誘発して、
それに耳を傾ける方法の開発という
問題提起がされています。
●USの権威あるリサーチ団体である
ARF(Advertizing Research Foundation)も
昨年からlisteningの重要性に着目して
その方法を探究しています。
先週の1月28日(木)にサンフランシスコで、
Winning With Social Media – ARF Industry Leader Forum Program/ARF Industry Leader Forum – Putting Listening to Work
というlisteningについての会議を開いています。
その会議模様はTwitterでも実況されていました。
●残念ながら、その会議内容については
まだフォローできていません。
幸いこの会議をリードしているのが
前職(Synovate)の同僚であったJoel Rubinson氏
(ARFのChielf Research Officer)です。
今後情報を入手したいと思っています。
●このlisteningも、
過去10年間のMRの大きな課題であった
「コンシューマー・インサイトConsumer Insight」の発見
の1つの方法と考えられます。
今後、このlisteningの議論から新たな方法が
確立されることが期待されます。
●2010年のリサーチ・トレンドについては以下も参照:
Market Research: Ten Trends for 2010
Research in 2010 in 1, 2, 5 Words
Research in 2010 and the Decade Beyond
Marketing Research Trends for 2010 and Beyond
MR in 2010: One Word
(再定義と創造的破壊がリサーチには必要)
What’s ahead for market research in 2010?
●変革期にあるリサーチに関連して、以下も参照。
This Business Isn’t Fun Anymore
Is this business still fun?
The Market Research Piece In The Innovation Puzzle
Survey Research Resolutions for 2010
Six marketing research wake-up calls in 2009
◆
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